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第六話

時間があったので投稿できました、

今回は前回のお約束通り原作キャラが出てきます、

少しでも多くの方に読んでいただければ幸いです。

「結局何も解らない、つまり、【解らない】と言う事が解った。」


なんて格好つけても始まらないのでデバイスの機能を使うしかない、

待機させていた音声入力システムとAIを起動させる。


「この辺の地形を画像検索して現在位置がどの辺か解るか?」


「検索、始めます。」


「時間がかかりそうか?」


「日本では無い事は解りました、検索、続けますか?」


「ああ、頼む。」







「っ!!!」


「後方10mに生体反応、人の様ですが氣の反応はSSSクラスです。」


「周囲1kmにそんな反応は無かったよな?」


「今まで反応はありませんでした。」


用心しながら後ろを振り向くとそこにいたのは、








スキンヘッドにおさげ髪、ムキムキマッチョの巨体にピンクのビキニパンツ一丁というあからさまに怪しい人物?


一気に臨戦態勢に入る。


しかしそんなことも気にしないかのように件の人物は、


「あら~ん、扉が開いたからご主人様かと思えば違う子だったわね~ん。」


しかもオカマ言葉と来たか、しかもご主人様とか言っていたな。



「ね~ぇ、貴男どなたん?どこから来たのん?」


「それは俺の台詞だ、人の名前を知りたければまず自分から名乗るのが筋だと思うがね。」


「そ~ねぇ、けれども貴男の、その、いつでも戦えますっていう態度もまずいんじゃないかしら?」


「あんたの強さが半端じゃないのは解る、俺が今まで出会ったことのある中でも安く見積もっても五指に入るだろうこと位にはな。」


「どぅふ、人の強さが解るのも実力のうちよん、いいわん教えてあげる、私の名前は貂蝉、今は旅の途中だけど洛陽で踊り漢女()をしているわん。」


「貂蝉…だと?あの三國志に出てくる中国四大美女の一人と同じ名前なのか?それに日本語がだいぶ達者だな?」


「そうよん、その貂蝉ちゃんよん。」


「あんたどう考えても(おとこ)だろ?」


「ヨヨヨ、こんな漢女(おとめ)を捕まえて(おとこ)だなんて失礼しちゃうわん。」

と嬌態をつくる。


(これはスルーしておくほうが無難だな。)

「ああ、待て待て悪かった、貂蝉、あんたは名乗ったのにいつまでも俺が名乗らないのは俺が無礼になるな、俺の名前は草薙(くさなぎ) (しょう)、日本の東京は対魔特区から来た、んだと思う。」

そう言いながら俺は構えをときデバイスを頭の上に載せる、これは余計なことは喋らないという俺とAIとの約束事だ。


「思うってどういうこと?」

(ご主人様とはだいぶ違う世界から来たみたいね。)


「ああ、その前に少し座ろうや。」

と少し大きめのパイプ椅子を取り出し貂蝉にすすめる。


「将ちゃん、貴男今何をやったの?」

(この子、本格的に違う世界の子のようね。)


「ちゃん付は止めてくれよ、それと中国では封剣師ってのは珍しいのかい?まぁ、こんな物(パイプ椅子)なんて契約している方がおかしいからか。」


そこで俺はここに自分が居る理由は解らないがその直前まで何をしていたのか、

つまり富士の樹海で妖魔と戦っていたこと、

そして妖魔が光った瞬間以降に自分がここにいたことを貂蝉に告げた。


「ねぇ、将ちゃん、少し調べさせてもらうわねん。」


そう言うと貂蝉は俺の頭に手をかざした。


「おいっ!何しや「しーーーーーーっ。」チッ。」


貂蝉は俺に手をかざしつつウンウン頷いている。


「将ちゃん、大体の事は理解したわん、いろいろ質問したいことはあると思うけれども私の言うことは全て真実であると思って聞いてねん。」


その言葉に頷く。


「まず将ちゃん貴男はタイムスリップしてきたわん、そしてこの世界は将ちゃんも知っている三國志の時代よん。」


「な」

俺の言葉を遮るように手で制す貂蝉。


「とは言っても将ちゃんの知っている世界とは大分違う世界になっているわ、パラレルワールドって解る?」


「並行世界ともいう奴だろ?無限に広がりを見せる【もしもの世界】、ってことで良いのか?」


「そうよ、この世界はそんな【もしもの世界】の一つ、そして将ちゃん、あなたの居た世界もそんな【もしもの世界】の一つなのよん。」


「貂蝉、俺がいた世界では俺の世界の歴史が正しくて他の世界の方が【もしもの世界】だろ?つまりこの世界ではこの世界こそが正しい歴史の流れの世界で他の世界は【もしもの世界】という認識で良いのか?」


「あら~ん、こんなにごちゃごちゃした話を理解できるなんて大したものねん。」


「チャチャはいいから続きを頼む。」


「さっきも言ったようにこの世界は三國志の世界、正確にはまだ三國志が始まる前、後漢末期の頃よん。」


「つまりは黄巾の乱以前と思って良いのか?」


「そうね、それよりももう少し前になるわねん。」


「貂蝉はさっき大体の事は解ったと言っていたよな?あれはどう言う意味だ?俺がここにいることも説明できるのか?」


「将ちゃんがここにいるのは直前まで戦っていた妖魔の能力(ちから)ね、最後の力を使って別の世界に封じ込めようとして飛ばされたのがここのようねん。」


「何故この世界だったのかは解るか?」


「その妖魔のPCに入っていたソフトか何かの影響だと思うけれども、それ以上には解らないわん。」


「で、貂蝉、お前はなんでそんな事が解るんだ?」


「私の正体はね~ん、外史の管理人なのよん。」


「外史?管理人?さっきの並行世界の話と関係があるのか?」


「私の役目はこの三國志を基点として新しく派生した世界の行方を最後まで見届けること、最近はこの世界の広がり方が激しくて管理がと~っても大変なのよん。」


「つまり新しくできた世界を見に来たってことか?」


「あら~ん、よく解ったわね~ん。」


「チャチャを入れないでくれ、くどい様だが俺がここに飛ばされたことで新しくこの世界が出来上がった、ということでいいのか?」


「新しく出来上がったというよりも、新しく枝分かれしたって考えたほうが解り易いんじゃな~い?」


「ああ、それなら解る気がする、それで、俺が来たことによって新しい外史が枝分かれしたから貂蝉は見に来たってことでいいんだな。」


「将ちゃん、貴男を起点として生まれたこの世界の本当(・・)のご主人様は貴男なのだということを、よ~っく覚えておいてねぇん。」


「貂蝉、さっきもそのご主人様って言っていたがそれは誰なんだ?」


「それは漢女の、ひ・み・つ、よ~ん。」

と嬌態を作る貂蝉。


(秘密、ね、ここは三國志の時代の中国か、どうせなら戦国時代の日本で織田信長に会ってみたかった気もするが、悩んでみてもあがいてみても状況は変わらないのなら受け入れるしかないだろう。)


「将ちゃん、随分と冷静ねぇ。」


「あ、まぁ妖魔と殺り獲りしていたからしていたからなぁ、いつ死んでも仕方がないというのは覚悟の上だし命があっただけでも儲けもんだと思うしかないだろう、生きるのに必要な技はあるしサバイバル生活をするくらいの知識もある、問題は言葉の壁くらいか?」


「あ、言葉の壁はないわよん。」


「え?」


「この外史はね、そう言う言葉の壁は無いのよん、私と話しているように言葉は通じるわよん、あ、でもカタカナ言葉、英語の類は通じないと思ったほうがいいわねん、それとついでだから。」


そう言うと貂蝉は先ほどと同じように俺の頭に手をかざす。


「これでいいわん。」


「何をした?」


「時間・距離・重さ、これを貴男が解り易い単位に聞こえるように、そして相手も解り易いように変換されるようにしておいたわよん。」


「俺が○時間・○km・○kgと言えば相手には○刻・○里・○斤と聞こえて更には計算までしてくれるってことでいいんだな?」


「ええ、そうよん、そしてその逆もまた然りよん。」


「ありがたい、感謝するよ。」

そう言って俺は頭を下げる。


「どぅふ、いいのよん、この世界に降り立った貴男へのサービスだ・か・ら。」


「貂蝉、あんたはこれからどうするんだい?それと俺はこれから何をしたらいい?三国の誰かに仕えて誰かを皇帝にすりゃいいのか?それとも歴史通りに進むように動けばいいのか?」


「私は管理に戻るわん、将ちゃんは自分の好きに動けばいいと思うわよん。」


「ん?もし俺がこのまま賊になって人殺しを始めても何も文句はないのか?」


「言ったでしょ、この世界は貴男を起点にして生まれた新しい物語、それを紡いでいくのは貴男、貴男は貴男らしく生きていけばいいの、それとも将ちゃん、貴男、誰かに強制された物語を紡ぐ役者にでもなるつもり?」


「っは、ありがとう貂蝉、俺は俺で好きにやらせてもらうよ。」


「じゃぁ頑張って頂戴、そうそう、私は洛陽にある【漢女屋】っていう宿屋を使っているからいつでも遊びに来てねん。」


そう言うと貂蝉はその場から消えた。


「目標ロストしました。」


「口を挟まなかったな。」


「こちらの手の内を晒す必要はありませんし約束ですから。」


「あの貂蝉の話、どこまでが本当だと思う?」


「全てが眉唾物ではありますが、あの貂蝉がどこから転移してきてどこへと転移したのかは皆目見当が付きませんし、座標に乱れも生じていません、とはいえこの座標軸が合っているのかも解りませんが、それと何かの術を使ったにしては残留の氣もありません、人外の存在であるということだけは間違いないと思います。」



まぁ否定はしないよ、スキンヘッドにおさげ髪、ムキムキマッチョの巨体、


うん、ここまでならば許容範囲だ、


普通ならばかなりクルものがあるんだろうが俺の一族には見た目がサガ○トそのまんまの人がいるから貂蝉の許容範囲の部分には目を潰れる。


しかし、なんでピンクのビキニでオカマ?


「人の趣味は他人には解らんものだ、そういう人物だと割り切って付き合うしかないだろう、これから先に会うかどうかは解らないがね。」


「南東1km反応あり、動きからしてこちらに向かっている模様です。」


「じゃぁ、相手が何者かも解らないけれども、とりあえずはそっちに向かうとするかね。」

そう言いながらパイプ椅子をしまった。

はい、ファーストコンタクトは貂蝉でした、

最初の構想ではこんなはずじゃなかったんですが気がついたら貂蝉とは仲が良くなっていました、

なんでだろ?


次回はきちんと恋姫キャラが出てきます。


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