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第五十四話

んーーーなーんか新しくなって書き辛くなった感じがしますね、

短いですがどうぞ。

明日には天水に着こうといった辺り、


将は華雄に稽古をつける、



ドサッ


「立てよ華雄、これ位でへばる様じゃ何時まで経っても強くはなれねぇぞ。」

将が氣を込めた棒で華雄の背を打ち据える、

「がぁっ!!」


「まだっ、まだぁっ!!」

歯を食いしばり立ち上がろうともがく華雄、


「時間切れだ。」

そう言うと将は華雄の首に氣を込めた手刀を入れる、


ドサリ


華雄はそのまま眠る様に音を立てて崩れ落ちる、

将は華雄を背におぶると自分の天幕へと連れて行き寝かす、

そして打ち身に効く薬を塗り、氣で癒す、

すると華雄は目を覚まし、

ガバッと起き上がりながら、

「師匠、申し訳あり…」

それを将は手で制しながら華雄を寝かせる、


「寝ておけ、自分の力量以上の氣を受けたんだ、お前は良くやったよ。」

ニコリと微笑みながら将は華雄に声をかける、


「あの、草薙さん、良いでしょうか?」

天幕の外から董卓が声をかける、


「董卓様っ、」

ここでも起き上がろうとした華雄を将は手で制し、


「どうぞ。」


董卓は入って来ると将に問う、

「あの、華雄将軍は大丈夫なのですか?」


将は胡坐のまま振り返り、

「体の方は打ち身ですから大丈夫でしょう、大事を取って寝かせていますがご容赦願いたい。」

将は手で傍にある椅子を董卓に勧めながら答える、


「申し訳ありません。」

華雄が呟く、


「それは構いませんが、」

椅子に座った董卓が、

「草薙さんの氣の技について少々お聞きしたくて。」


将は頷きながら、

「ええ、良いでしょう、氣による技って言うのは想像で創造するんです。」


「想像で創造?」


「そう、こんな風に。」

そう言うと将は右手を足の上に載せたまま掌を上にし丸い氣の塊を作り上げる、

「氣弾を作り、」

そして10cm位の氣弾を1mほど上昇させ、

その間に刀印に握っていた右手を左右に動かす、

すると氣弾は右手の動き通りに左右へと揺れる、

「この様に自在に操る。」

そう言うと氣弾を霧散させる、

「これは人それぞれですが、俺の場合は特に(・・)、氣の技を扱うときには構え(・・)を大事にします。」


「構え、ですか。」


将は頷きながら、

「ええ、この様に構えを取ることで俺の氣の技は精度と威力が増します、しかし、構えを取らずにやるには、」

将は自分の胸の辺りに氣弾を作り出しその氣弾を操作する、

しばらく動かした後に氣弾を霧散させると、


フーと息を吐き、

「かなり集中をしないといけません、これでは右手で剣を扱いながら左手で氣の技を扱うといったことは出来ません。」


「構えるだけでそんなに差が出るんですか?」


俺は(・・)そうですね、構えを取れば息を吸うかのように両手で扱えます。」


「師匠、私にも出来る日が来るだろうか?」

華雄が小さく呟く、


「無理だろうな。」

将の答えは残酷だった、


「華雄、お前には修行してきた時間が足りない、そして何より想像力が足りない、」


「ではっ!!」

将は華雄の言葉の続きを手で制しながら、

「だからといって修行が無駄になるわけじゃない、お前には氣の技は扱えないだろうが氣を四肢に満たし、」

言いながら将は自分の体に氣を行き渡らせ、

そのまま床にあった10cm位の木の枝を拾い、

「武器を己が体の延長とすることで武器に氣を満たし、」

木の枝にまで氣を行き渡らせ、

「地力の底上げをする位の事ならば出来るようになる、」

木の枝で床を叩く、


ドンッ


と音を立てて床が小さく陥没する、

「そしてここからが応用だ、木の枝の先端部分だけに氣を行き渡らせ、」

言いながら木の枝にの先端部だけに氣を行き渡らせると木の枝を軽く振る、


ドンッ


木の枝を振ったその先1mほどの所が小さく陥没する、

「ここまでになるにはかなりの時間がかかる、上手く氣を切り離せなければなれないうちは氣をごっそり持っていかれる、それこそ穴の開いた甕から水が零れる様にな、まずは自分の体の隅々まで氣を行き渡らせる所からだ、なに、今日の稽古で経穴の巡りが良くなるだろうから徐々に慣れていけばいいさ。」


「あの、「ん?」うちの他の兵士にも指導しては頂けないでしょうか?」

董卓が真剣な眼差しで将に問いかける、


フー

将は軽く息を吐くと、

「俺は高いですよ、何せ馬騰殿も俺に目をつけているのをご存知でしょう?」

董卓がコクリと頷く、

「俺の家族が馬騰殿の配下に成っていると言うこともご存知ですよね?」

これにも董卓は頷く、


「それでも尚ですか?」

董卓の目をまっすぐに見る将、

穢れの無い綺麗な目をしている、


「それでも尚です。」

董卓はそう答えた、



将は天を仰ぎながら目を瞑る、


そしてフーと軽く一息吐くと、



「それでは董卓殿の個人的な客として、では如何ですか?」


「はじめはそこからでも良いのでお願いします。」

そう言って董卓は頭を下げた。



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