第三話
教室の件はあまりにも長くなりすぎた為にやめました、
本編とはほぼ無関係になる話だったので作者の自己満設定の垂れ流しになると思ったからです、
そっちはまぁ本当にただのオリジナル世界感の話になるのでそれはそれでまたいつか別の形で書いてみたいと思っています。
「一人でならばAランク、一族の者とならばSSSです。」
教室にどよめきが起きた。
正直あの後の質問攻めにはまいった、
それはともかく今は戦場に行く身と言ってもいい、気を引き締めないとな。
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「実習前の研修でも習ったように樹海でコンパスが効かなくなるというのは俗説だ、多少のズレは生じるものの地図と組み合わせた正しい使い方をすれば問題無い、デバイスの位置座標と組み合わせれば迷っても抜け出せないということもない、大切なのは冷静になること、食糧は配給してある分で最低でも十日は持つ高カロリー食だ。」
1cm大の丸薬一粒でおよそ1000キロカロリー、これを一人30粒持たされている、どう考えてもカロリーオーバーで太りそうな気もするが樹海なんて場所を歩き回るんだからあって困るもんでもないだろう、
「定時報告は各班共に必ず守るように、敵に襲われ対処できないと判断した時には玻璃光印を躊躇なく使用すること。」
そう、今回は1年には手に余る可能性もあるCランク妖魔も出てくる可能性もあるとのことで全員に防御結界の施された銀のプレートが渡されている、裕福な連中は自腹で金やプラチナの指輪に術を施してもらっていたりもする。
こういった貴金属に施された玻璃光印と言う術は受動態ではなく能動態であるということで、所有者が起動させようと【ほんの少し】氣を送り込めば妖魔の入り込めない直径2m程の球形状の結界が出来上がる。
残念な事に玻璃光印を起動した状態での戦闘は妖魔に攻撃が通じない、何故かは解っていないが実際にFランク妖魔相手に試してみたが玻璃光印を起動した状態ではどれだけやってもFランク妖魔を倒すことはできなかった。
「自分に出来る事と出来ない事を判断出来るということも評価の対象になるということを忘れるなよ、先に言っておくが結果オーライだと思っているのであればそれは大間違いだからな、危険だと感じたらデバイスを使用し緊急避難信号を出すこと、携帯が使用できる状態ならば当然携帯でも構わない、とにかく今回の実習はあくまでも試験であることを忘れないように。」
「では、各班の検討を祈る。」
俺達は富士の樹海へと足を踏み入れた。
「草薙君、一週間でどれだけ狩れると思う?」と江井。
「質、量を問わなければそれなりの数は行けると思うけれども…」
流石に樹海だ奥に行けば自殺者の死体等幾らでも見つかるその度に手を合わせ死者を弔うと共に本部へ連絡し地元警察に連絡をしてもらう、
なかにはゾンビ化やスケルトン化した妖魔となった死体をいくつか狩ったのだが三人はグロッキー気味だった。
今日は初日だし早めにキャンプにするか、
キャンプ用の強化(直径5mほど)された玻璃光印の付与された結界を発動させてからキャンプを開始する。
「草薙は今は妖魔に成っているとは云え元は人間だったのをよく躊躇せずに攻撃できるよな。」と尾井。
「慣れだよ、慣れ、こんなことに慣れる必用は無いと思うけれどもこの先フリーでやるのならば全部自分でやる必要があるからどんな相手でも戦る覚悟は必要だし、途中でキャンセルしたら違約金を大分とられる事になる、対魔官になったら中仕事オンリーなんていう訳にはいかないし度重なる任務拒否は処罰されるしな。」
「「「………」」」
三人は黙り込んでしまった。
結局のところ誰かに言われて強制的にやらされても伸びないし自分で壁を乗り越えるしか無いんだよな。
「明日も早い、早めに寝ておかないと体が持たないぜ。」
そう言って俺はランタンの電気を落とした、
(最近は太陽光充電のLEDランタンで高性能な品が開発されて助かるな。)
等と思いながら暗闇の中デバイスからイヤホンを引き出し音が周囲に漏れないようにすると共にデバイスを操作していく、
妖魔による攻撃は結界で無効化されていても野生動物や他の班の連中がやって来ないとも限らないからな、
本来ならば交替で誰かが番をするべきなんだが三人はそこまで気が回っていないようだ、
(研修でそこに触れなかったということは自分達で気がつくべき事だと云う意味なんだろうな。)
周囲100mの範囲に他の班は見つからなかった為検知範囲を100mに設定し俺も眠りにつくことにした。
(デバイスって本当にありがたいな。)
樹海の話はもうちょっと続きます、
思っていたよりもずいぶんと書くのに時間もかかりそうで改めて他の書き手さんはすごいなぁと実感しました。
原作キャラ登場まではあと少しだと思いたい作者が居ます。