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第三十六話

新年明けました、

喪中につき挨拶は控えさせて頂きますが、

相変わらず短いですがお付き合いください。

なんか人の視線がある、

キョロキョロと見回すとどうやら俺の脇腹に視線が行っている模様、


そういえばすっかり忘れていた、



この間新しく買った服が脇腹の辺りが血で真っ赤である、


ちょうどいい、

明日の試合用にもう一着買っておくか、


そんなことを考えている間に先ほど三人と別れた近くまで着いてしまった、

店先のオープンテラスのようなところで三人はお茶をしていた、


まったく、この世界は俺の知る歴史とはかなりかけ離れた世界だな、


「お待たせっ、ほらよっ。」

そう言って俺は銭の入った袋を眼鏡っ娘に向かって放ってやる、


「あっ、ありがとうございました、ほらっ詠ちゃんも。」

最初に礼を言ったのは大人しい娘の方、

深々と頭を下げている、

だいぶ出来た娘だね、


「あ、ありがと。」

眼鏡っ娘の方も頭を下げる、


「いいえ、そんなに待ってませんよ、あに…う…え…」


元気良く振り返った輝が俺を見てみるみると青ざめていく、


「どうした?」


「兄上、その傷はどうしたんですか?」


今まで影になっていて気付かなかったのであろうが輝の声で眼鏡っ娘と大人しい娘が気付く、

「ちょっ、あんたその傷どうしたのよ!!」


「た、大変です、お医者さんを。」


その声を聞きほかの客も覗き込むものも出てくる、

だいぶ注目されてしまったようだ、


「ああ、そんな大したもんじゃない、唾でもつけときゃ治るだろ。」


「ってそんなわけないじゃない、そんな大怪我が唾付けただけで治るわけ無いでしょっ!!」

と眼鏡っ娘、


「も、もしかしてこれを取り返すためにこんな大怪我をしてしまったのですか?」

おとなしい娘が聞いてくる、


「ドジったのは俺の責任であってあんたたちには何にも関係がねぇよ、」


「か、関係無いわけ無いじゃないですか、私たちのせいで…」

大人しい娘がなおも縋るが俺は相手にしないようにする、


「親父っ!!勘定はここにおいておく、伯約行くぞっ!!」

そう言って俺はある程度の銭を卓の上に置き輝の手を引いてさっさと別れる、

ある程度(・・・・)話が広まる程度は問題無いが、

これ以上事が大きくなるのも拙いからだ、




ポケットから取り出した物をその辺のごみ捨てに捨て、

俺は以前服を買った店で今の服と同じ型の服と更に色違いを数着購入する、

血で汚れた服は古着として引き取ってもらい、

新しい服に袖を通すと家へと帰った、


恵や響から今日の事についての噂が飛び交っていることで小言をもらい、

少々ゲンナリした将であった。







その日の夜遅くまで奔走するいくつもの影があったことを将は知らなかった。

次回やっと武闘会です、

ここまで一話一話が短いくせに長かった、


今年一年皆様にとっても、

日本にとっても良い年となることを願って。



でわノシ

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