第二十五話
にじファン終了とのことですがこの作品はまだ序章も終わっていません、
最低でも完結させるつもりでいますので読んでくださっている方は安心?
してください。
ではいつもどおり短いですがどうぞ。
「いいよ!!」
俺の言葉を受け翠とたんぽぽは拍子抜けした顔をしていた。
「ん?どうした二人とも??」
たんぽぽがすかさず答える、
「将さんがその笑顔をした後って必ず何か要求するでしょ?でもなんで今回はなんにもないの?」
「俺って毎回何か要求してたっけ?」
これには翠が答える、
「してたよ、華雄将軍の時も、昨日の八武衆の前でもそうだったじゃんか。」
八武衆、
武威の八将軍のことだ、
昨日の政庁にいた黒・濃紺・青・紫・赤・ピンク・白・灰の髪のヴュルテンベルクの騎兵将校の軍服を着た8人だ、
普通は八部衆だと思うが武威八将軍から八武衆と呼ばれているとのことだった、
ちなみに紹介も受けていないので誰が誰だかは全然分かっていない。
「で、なんで今回は何もないの?」
たんぽぽがもう一度聞いてくる、
「何か要求があったほうがいいのか?それならいくらでも突きつけるけど?」
将がニヤリと笑って答える、
「いいっ、何も無しがいい。」
翠が両手を前に突き出しブルブルと振って拒絶する、
「でもさ、なんであたしは何も無しでいいんだ?」
首をかしげながら翠が聞いてくる、
「そりゃぁ翡翠さんとの約束で武術指南も入っていたからだよ、だから俺で良ければいくらでも相手してやるよ、八武衆だって、最初から俺の実力を試すためにまずは手合わせをさせろ、って言うんだったら俺も変な要求は突きつけなかったけど、あいつら翡翠さんに文句を言うのが先だっただろ、だからあいつらに恥をかかせてやろうと思ったんだよ。」
言いながらハハハと笑う将、
「まずは翠の現在の力量がどれくらいのものかを見たい、体をほぐすのも兼ねて少し槍を振って見せてくれ。」
「あ、ああ、解ったよ。」
翠は答えて槍を振るう、
将は翠の周りを廻りながら体の動かし方、息遣いから氣の廻り、氣の使い方、等等いろいろチェックしていく、正面からぐるりと一周それこそ一挙手一投足を見逃さないように、
しばらく見ていた将が、
「翠、体もほぐれただろう、手合わせしてやる、かかってきな。」
しかし丸腰である、
「おいっ、将、お前丸腰であたしと手合わせするつもりなのか?」
「ん?そうだけどなにか問題でもあるのか?」
「あたしを馬鹿にしているのか?」
こめかみに青筋を立てて起こる翠、
その声には怒気がこもっていた、
一方そんなことは気にかえさずに将は答える、
「では逆に聞くが、翠は俺が華雄将軍とやった時に俺の剣が見えたか?」
見えていなかった、
しかし今の翠は少々頭に血が昇っている、
「み、見えていたに決まってるじゃないか。」
将は思う、
(やれやれ、そこまで意地をはる必要はないだろうに。)
「翠、翠は賊が武器を持っていなかったら【武器を取れ】って態々武器を持つまで待ってやるのか?」
翠が首を振って否定する、
「逆に賊が丸腰の翠相手に武器を取るまで待ってくれると思うか?」
これにも翠は首を振り否定する、
「もし俺が丸腰に見せかけて暗器を持っていたらどうするつもりだ?」
俺の言葉に翠は「あ」とか言っている、
暗器の存在など頭になかったのだろう、
「戦場では常に最高の状態で戦えるわけじゃないぞ、手持ちの武器が壊れたり無くなったり、怪我をしているなんてのはザラだ、そんな相手に情けをかけてやるほどに翠はお人好しなのか?もし翠がそうだとしても相手も同じだなんて大間違いだぞ、そしてそれが演技でないとなぜ解かる?いいか翠、戦場で見えた相手というのはたとえ相手がどんな状態であったとしても相手を侮らないこと、相手が最高の状態であるものとして対すること、それが出来なければいつか翠が命を落とすことになるぞ、そしてそんな死に方をすれば後世まで【敵に騙されて敗死】なんて不名誉を残すことになる、翠がそれを望むのであれば止めないけど翠だってそんな気はないだろう?」
翠は首を縦にブンブン振っている、
「ん、ならば構えな。」
「でも…」
まだ愚図る翠に対し俺は翠の頭の高さまで腕を上げデコピンの構えをする、
俺と翠の距離は5m以上離れているが関係ない、
指を弾くと、
「痛っ!!」
翠が声を上げる、
「今はちょっと氣を弾いただけだぞ、解ったか翠、俺はこんな距離どうということもない、むしろ翠の方が俺よりも攻撃範囲は狭いぞ、それでもまだ気になるというのならば実力で示してみろ、俺に攻撃を当てて【それ見たことか】と俺を笑ってみせろ、さぁ、こいっ!!」
俺はこれ以上の問答は無用と構える、
翠も俺の考えが解ったのか構える、
そして連続で突きを繰り出してくる、
「セッ、リャァ、ウリャァ、…」
それを将はスッスッと最小限の動きをもって紙一重で躱す、
「なんだなんだギリギリで躱しているだけじゃないかっ!!もっと早く行くぞ~ソリャッ、ソリャッ、ソリャッ…」
先程よりも速くなった突きを先ほどと同じように紙一重で躱し続ける将、
(速度が増すと精度が落ちるか…ならばっ)
躱した槍を急に掴み脇でがっちりと固める将、
「どうした?こんなものか翠!!」
「おぉおぉぉぉぉっ!!」
雄叫びを上げて力尽くで将から槍を奪い返そうと懸命に引く翠、
「おおおおおおおおおおおおっ!!」
それに応えるように将も雄叫びをあげ氣を込める、
それはまるで三国志演義で有名な馬超対許褚のシーンのようである、
これが解るのはこの場では将とAIだけであるのがもったいないな、
と将は内心ニヤリと笑う、
(あの場面ではこのあと槍が折れたんだっけ)
そろそろ槍も限界か、
という頃に将は不意に槍から手を離す、
「わあぁぁ。」
均衡していた力が片方抜ければ当然反対側はバランスを崩す、
翻筋斗打って倒れる翠、
将がその隙を見逃すはずもなく、
倒れた翠に見えたものは将の拳だった、
将が倒れている翠の顔面に拳を叩き込む!!
「撥っ!!」
その場にいた全ての人間が将の拳が翠の顔面を捉えたと思っていた、
しかし将の拳は翠の顔面紙一重のところで止まっていた、
翠も殴られるものだとばかり思っていた、
将は徐に手を開くと、
「ほら、立てるか?」
将は翠の手を取り翠を立ち上がらせる、
「翠は熱くなりすぎるところがあるな、そのせいで周りが見えなくなるところや一つのことに集中しすぎるところがあるな、もうちょっと視野を広げてみると翠は今よりもずっと上を目指せるようになるはずだ。」
「ほ、本当か?あたしは母様よりも更に上を目指したいんだ、いけるかな?」
「俺の注意したことを意識していればこの大陸でも五指に入れるようになるはずだ。」
「ご、五指に、あたしが?」
手を広げ自分の手の平をジッと見つめる翠、
「あ、あのさ、将、また手合わせしてくれるか?」
俺の顔をジッと見つめる翠、
その目は真剣そのものだ、
俺はニンマリと笑い、
そして俺は今年一番の笑顔でこう言った、
……………
…………
………
……
…
「言っただろ、俺でよければいくらでも相手をしてやるよ、って。」
前書きの続きの話、
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「なろう」で続きを書くつもりである私は運営側に連絡しています、
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・原作者名 BaseSon
・原作名 真・恋姫†無双
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ではまた次回。




