第十四話
はい、ちょっと時間が取れたので書きました、
相変わらず短いですがそれがこの話のクオリティ、
では、本編どうぞ。
「だが断る!!」
将と華雄を除いた全員が思っていた、
(((((断ったよこの人っ!!)))))
「なっ!!なんだと貴様っ!!武人としての矜持はないのかっ!!!」
「矜持…ねぇ、逆に聞くけど矜持で食っていけるの?」
「貴様っ…ハハーン解ったぞ、貴様私に勝てる自信がないからそんなことを言って避けるのだろう?(これくらい煽れば乗ってくるだろう。)」
「(そんな挑発には乗らないね。)ああ、あんたの方が強いんじゃない、良かったねぇ、華雄将軍の方が強いことが解かって、ハイ、じゃぁ華雄将軍が強いということでおしまい。」
「貴様っ!!巫山戯るのもいい加減にしろっ!!」
「巫山戯ちゃいないさ、華雄将軍が自分の方が強いって言っているんだからそれで良いんじゃね?」
「何故そんなに勝負を避けるっ!!」
「何故そんなに勝負に拘るっ?」
「貴様が勝負を受けないからだっ!!」
(((((さすがは華雄将軍です、そこにシビれますっ!憧れますっ!!)))))と華雄配下の兵たち。
(((((これいつまで続くの???)))))華雄及び華雄配下の兵以外全員が思っていた。
「(仕方ない妥協してやるか。)勝負を受ける前に華雄将軍に一つ頼みがある。」
「何だ?」
「俺が勝ったら俺の頼みを一つ聞いて欲しい。」
「私が勝ったらお前は何をくれるんだ?」
「いやいやいや、あんたは既に俺と勝負することが決まった時点で貰ったも同然だろ、だから俺は俺が勝った場合だけでいいから俺に利益をくれって言っているだけだ、それにあんたが勝てば何も問題はないんだからそれくらいは大物らしく【うん】と言って欲しいね。」
「むぅ、まぁ良いだろう、確かに私が負けなければいいだけの話だからな、私で出来ることならばなんでも一つ聞いてやろうではないか。」
「交渉成立、勝負方法は?」
「当然一騎打ちだっ!!」
「武器は?」
「このままでよかろう?」
「決着方法は?」
「相手が降参するまで。」
「それだけでは俺がいつまでも負けを認めないと勝負がつかないことになりかねないから審判を付け審判による試合続行不能、勝負ありの判断を仰ぐことも入れてもらいたい。」
「いいだろう。」
「では審判は馬騰さんにお願いしたいが構わないか?」
「馬騰殿が問題なければ構わん。」
「では、翡翠さんお願いいたします。」
「ああ、引き受けた。」
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side馬超・馬岱
(「ねぇねぇ、お姉様、将さんがさっきの瞬間契約って言うの使ったら勝負決まっちゃうんじゃないの?」)
(「あたしもそう思っていたけどさ、無駄に見せびらかすつもりはないんじゃないかな?」)
(「そういえばそんな感じのこと言ってたね、じゃぁどっちが勝つか解んないね。」)
(「でもあの氣の技を使われたら無理じゃないか?」)
(「うーん、でもあの技使うのに構えたりしてたからねぇ、そんな隙見逃してくれないでしょ。」)
(「そう考えるとこの勝負はよく見ておく価値はあるぞ。」)
(「だね。」)
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side婁圭・王異・張済・張繍・姜維
「私たちは将様を信じ、応援するだけです、いいですね。」
「ええ、将様を信じるということはすなわち将様を信じた自分を信じることと同じですから。」
「確かに華雄将軍は豪で鳴らした人ではありますが。」
「ああも頭に血が登っていては動きも鈍るでしょうね。」
「だいじょーぶ、お兄ちゃんは勝つよー。」
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side華雄配下の兵たち
「「「「「華雄将軍の勝ちに決まっていますっ!!」」」」」
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side将・華雄・馬騰
「準備はいいかい?」
「ああ。」
華雄はそう言うと長大な戦斧を後ろに引き構える、下段からの逆袈裟の構えだ、
「ええ。」
将も右手を柄に左手を鞘にやり腰を落とし構える、居合いの構えだ、
(この男なぜ抜かない、人を馬鹿にしているのかっ!!)
「始めっ!!」
その声で華雄はその戦斧を斬り上げ…
「遅いっ!!」
華雄が戦斧を斬り上げようと思った時には将の刀が華雄の首筋に当てられていた。
「なっ馬鹿なっ。(一体いつの間に抜いた?)」
(見えなかった、どういう速度なの?)
「翡翠さん、勝負あり…ですよね。」
「え、ええ、勝負あり!!」
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side馬超・馬岱
「ねぇ、お姉様。」
「なんだよたんぽぽ。」
「今のお姉様見えた?」
「いや、全然見えなかった、これは帰ったら是非とも手合わせをしていろいろ教えてもらわないとな。」
「うん、そうだね。」
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side婁圭・王異・張済・張繍・姜維
「何が起きたのか見えましたか?」
「いいえ、こんなにも一瞬で勝負がつくものなんですか?」
「なんにせよ将様が勝ったのは事実です。」
「私たちはそれを誇りに思いましょう。」
「お兄ちゃんが勝ったー。」
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side華雄配下の兵たち
「「「「「華雄将軍が負けるなんてっ。」」」」
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side将・華雄・馬騰
「華雄将軍、貴女は人を侮りすぎだ、俺の構えを見て何故抜かないのか?人を馬鹿にしている、そう思ったんでしょう?」
「あ、ああ。」
「今のを【居合抜き】【抜刀術】とも言いますがねどっちも基本的には同じです、鞘に納められている状態こそが最高速度を出す秘訣です、でもね、俺はまだまだ未熟なんです、自信を持つのは大切ですが【上には上がいる】常にそう思っていないといけない、華雄将軍にはそういった謙虚さが足りなさすぎる。」
「馬鹿なっ、お前よりも更に上がいるとでも言うのかっ!!」
「居るっ!!そういった境地にいる人間ていうのはね、抜かずに勝てるんですよ、…華雄将軍、俺が師から散々言われた言葉を貴女にも贈ります、
【負けるのが恥なのではなく、負けたことを認められない、そういった心根こそが恥ずべきものだ。】
師匠の受け売りですがね、貴女が高みを目指すのであれば負けたことを認め、そこから次には勝つために努力すればいい、生まれた時から死ぬまで無敗の人間なんて存在しませんよ。」
「…私の負けだ。」
「華雄将軍、この子に勝つためにはもっと頑張らないとね、うちの娘たちにもこれからビシバシ行くから差を詰められちゃうわよ、うかうかしていたら抜かれて置いていかれちゃうわよ。」
「ははっ、私だってまだまだ上を目指すさ、…そういえばまだ名前を聞いていなかったな、教えてもらえるだろうか?」
「そういえば名乗ってなかったね、姓は草薙、名は将、字や真名はないから好きに呼んでくれて構わない。」
「(字や真名がない…か、こいつも訳ありか。)解った、改めて、私は天水太守董卓様の家臣、華雄だ、よろしく頼む。」
「ああ、これから宜しくな、さて、華雄将軍、勝負の前の約束忘れてないよね?」
「ああ、私で出来ることならばなんでも一つ聞いてやろう、金か?馬か?私が出せる範囲のものであればなんでも融通しよう。」
「なんでもいいんだな?」
「あ、ああ、私で出来る範囲であればだが。」
「大丈夫、華雄将軍にしかできないことだから。」
俺は今年一番のいい笑顔をしていたんだと思う。
だって華雄はその時引きつった笑顔を見せていたんだから。
ここで引きます、
あれ?これってエロエロ展開じゃね?
次回をお楽しみにー。




