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第二話 違和感と修正 scene1 フランソワの憂慮
違和感を感じていた。
ディアナ様がこの世の生まれになってからずっと見守ってきた身としての違和感。
違う...ディアナ様とは違う何かを感じていた。
ごく自然にいつも通りお屋敷を出られて学園に向かわれたディアナ様。
それでもわずかに感じる揺らぎ...。
ディアナ様は絶対悪でなくてはならない。
悪...この世界において最終的に全ての人間を敵に回し業火に焼かれ死にゆく運命でなくてはならない。
それを最後まで見届けるのが私、執事であるフランソワ・ノイエールの役目。
今その役目を果たすに至り何か障害のようなものが発生した感覚に襲われている。
私の楽しみを!
人生を賭けた喜びを!
わずかなひずみも許さない。
絶対悪として君臨し悲劇で終わる。
このシナリオは絶対に変えさせてはいけない。
現段階でひずみの原因はわからない。
違和感がわずかであり憂慮するべき事態ではないのかもしれない。
そう...現段階で焦る必要はない。
しばらくは静観...監視の強化にとどめることにした。




