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家出少年が世界を救った!?  作者: 幻のテレビ
ー序章ー
1/1

プロローグ


2050年。日本、世界は混沌に満ちていた。

謎の生命体「プロマギ」が宇宙から攻めてきた。


そのプロマギは地上をまさに壊滅状態にまで追い込んでいた。

世界の軍事力をもってしても一体も、傷一つつけることさえも不可能に近かった。

しかし、一体のプロマギがこちらに手を貸した。そして生まれた対プロマギチーム「GX」。

GXが生まれたことにより、プロマギの進軍は今までに比べ抑えることができた。

さらにその手を貸したプロマギにより、世界の人口約5%にプロマギの遺伝子が伝染した。

結果生まれたのが謎の能力「異能力」。おかげでプロマギへの抵抗手段も増えたが、まだ少しのプロマギは世界に散らばったまま...


2078年 日本 東京


「んふぁ~、あれ、もう昼か。」


よくよく考えれば最近まともに学校に行ってない気がする。

な~んかなぁ、行く気が無いって言うか。なんも楽しくねえんだよな。


ただただ何ら変わりない部屋に住んでいる少年。

最近は高校に進学したはいいものの気が乗らず約4か月ほど引きこもり。

世界に少ない異能力持ち。親が異能力を持っていたための遺伝。


「あ、またプロマギのニュースやってるよ。そいえばここの近くに東京GXがあったよな。」


東京GX


東京にやって来たプロマギを倒すためのGX基地。

他にも日本には大阪GX、愛知GX、青森GX、札幌GX、がある。四国や九州にはプロマギが基本的来ないため、対応は大阪GXが行う。

全世界を通しGXの人員が少なくなっているため、異能力持ちでさえあれば誰でもなれる。


「電話してみるかなぁ、」


電話したらすぐにここに来いと言われた。すぐって言っても明日みたいだが。

さてと、これついでに明日は家出だな。そろそろ家出しようと思ってたし。


次の日


「あれ?荷物どこやったっけな。」


俺は部屋を見渡す。一つ大事なものが無い。

スマホ。スマホがない。充電してたはずだが、


「あ、あった。」


普通にベットの枕の下に置いてあった。

寝返り打ったときに隠しちゃったのかな。まいっか。


そして俺は夜の内に家を出た。

家出だ。どうせこの小さい空間には飽き飽きしてた。

暗く街灯の明かりがぼんやり付いている歩道。すぐ横の道路では夜の為かたまに車が通る音が聞こえる。

そのまま目的地まで歩いて行ったわけだが、


「なんか、ボロボロじゃね。」


さびれた壁。崩れている階段。どうやら廃ビルのようだ。

ほんとにここでいいのかとも思いつつ、とりあえず入ってみることにした。

荷物を背負い、仄暗い少し崩れて入る階段を下りる。廃ビルにしては地下がそのまま残っている見た目。俺はドアを開けた。すると、


「わっ、きれいだなぁ。」


穏やかな光にしっかり整備されてる部屋。その奥にまたドアがある。

カウンターの上には呼び鈴がある。ただ「押せ。」それだけ書いてある。俺はそれに従い、押した。


こちらから音はならなかったが、カウンターの奥からうっすらピンポーンと聞こえた。

それが聞こえて数秒も経つと足音とともに女性の人影が見える。


「はいはーい。GX加入の人?」


「ええ、まあ。」


「はあ、最近ロクな奴が入ってこないからね、君、高校生でしょ?高校生が使える異能力なんてたかが知れてるしね、」


カウンターの下に持っている恐らくスマホを見ながらブツブツと愚痴を言ってくる。


「まあいいや。名前言って。暇じゃないから。」


「あ、はい。」


俺は自分の名前だとか、なんか色んなこと聞かれた。

住所だとかは家出してるから言わなかった。


「ニックネーム。」


ニックネームは自分の異能力とGXの中で自分がどう呼ばれるかを決める。まあ、俺のは爺ちゃんと同じだったみたいだから爺ちゃんと同じにするけど。


「えっと、じゃあ黒龍(こくりゅう)で、」


「黒龍?伝説に憧れてんのかよ、」


女性が何か言ったが、それもボソッといった程度で何も聞こえなかった。


「まったくめんどくさいなー。ちょっと調べるから待ってて。」


ニックネームはかぶったらいろいろめんどくさいから世界中のニックネームがかぶらないようになってある。

かぶってたら最後に数字を付けるか、変えるかのどれか。まあ数字はあんまり見ないけどな。


「あんた幸運ね。龍系は結構いるけど黒龍はいなかったわ。」


「そうですか、」


「じゃあこれ。中入って。あんたはもう東京GXの一人だから。頑張って命張りなよー。」


渡されたのはカードキー。

これを奥にあったドアにかざすとドアが開くみたい。まだ右も左もわからない状況だが、とりあえず入ることにした。


「これをかざしたら、わっ。開いた。」


そこに広がったのは最初の廃ビルからは想像もできないような広々とした部屋だった。

伝わりやすい言い方で言うと、カラオケの一番広い部屋を三倍にした感じ。


「ん?君誰。新人?」


明らかに怖そうな声と見た目の人が来た。また女性だ。


「あ。新しく来た黒龍です、」


「っ!、ハッタリ抜かすなよ。まあ、ここに来たんならGXのメンバーか、適当に見てあいさつしときな。」


奥に三人、左に一人、右に二人。あ、あと前に一人か。

にしても、


「あの、」


「ん?なんだ。」


「男性の方って、」


「いないぞ。」


すごく率直に言われた。

軽く話を聞くに、以前一人のメンバーがここをやめたらしい。どうも死にかけたみたいだからな。

しかも異能力は基本的に女性の方が優れていることが多いため、GXに入る男性は少ないとかなんとか。


「そうですか、ちなみにニックネームは?」


空陣拍(くうじんはく)だ。」


「分かりました。ありがとうございます。」


空陣拍さんはそのまま奥の部屋に入っていった。

そうすると、入れ替わりで人が出てきた。そして俺の方に近づいて来た。


「君、新入りね。」


「え、はい。」


「私はここの東京GXのリーダー。エンジェットよ。よろしく。」


「あ、よろしくお願いします。」


「と言っても、今から私と戦ってもらうけど、それである程度の実力が無ければ帰ってもらうわ。」


またまた話を聞いたんだが、新入りはエンジェットさんと戦って適正の力と言われれば正式に入れるらしい。


「まあ、男子だし。すぐ帰ってもらうことになるかもね。」


そう言われ、俺はさらに地下へと連れて行かれた。そして着いたのは闘技場らしきところ。


「じゃあ、始めるわよ。エンジェット!!!」


エンジェットさんがそう言うと後ろから四匹の小さな天使が出てきた。


「あなたも異能力を出しなさい。」


俺も出せと言われたが、同じように言えばいいのか?ちなみに出したことは一回だけ。

まあとりあえず言ってみることにした。


「黒龍!」


「っ!」


ドドドドドドドと言う地響きの後、俺の右肩の上に小さなブラックホールというかワームホールのようなものが現れそこから真っ黒の龍が現れた。これがまさに俺の異能力。


黒龍であった。


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