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第4話 神器

青白い光が晴れここに居る者の顔が一様に驚愕の目を向けて居た。あまりの唐突な出来事に、ルーカスとジョシュの言い争いを辞め、ルーカスの後ろに控えてた2人も、目隠しを外して守るべき対象のルーカスの前方に立ち、守るべく構えていた。スキルを発動するように促したフロンやガイザスもまた、ルーカスジョシュ同様驚き固まっていた。


そんなフロンが静寂を破り口を開く。


「それが…光軌のスキルなのかい?…剣?だよね?…」


「は、はい。さっき話をしていた内の。剣?ですね。ただ、前の世界のとはちょっと違くなって居る感じがします。」


「違うのかい?」


「前の世界のは、かなりボロボロで鑑賞用みたいな感じでした。でも。これは剣本来の姿に戻ったって言っていいのでしょか?見た目のギャップがあり、ちょっと戸惑いもありますが間違いなく『クサナギノタチ』です!」


「そ、そうかい。でも、かなりの業物みたいね。伝説級。いや、それ以上かもしれない…」


未だ放心しているルーカスが、前方に居た2人に声を掛けられ我に返り。慌てて口を開いた。


「こ、光軌殿!そなたのスキル?ですか。凄まじい光が急に現れてビックリしたぞ。…まさに神が降りたと言われても信じるくらいには、それにこの者達の魔眼でも詳しく分からないらしい。害のない安全な物ですかな?」


「はい!害は無いので安心してください。。それとー魔眼とはいったい…」


「あーすまない。この2人は私のお抱えの冒険者でパーカー兄弟だ。兄はウルルで流の魔眼持ち。弟はカルマで見の魔眼持ち。この世界では数少ないS級冒険者だよ。」


それから、ルーカスに説明して貰い。

兄ウルルの流の魔眼は

魔力の流れが見えるらしい

この世界に生きる者は人知れず、微力の魔力を放出して居てそれが見え。更には、その魔力が善か悪か、どんな属性なのかすら見てしまうとの事。

弟カルマの見の魔眼は

ぶっちゃチートだった

鑑定の効果と、目に見える範囲ならどんなに早く動こうとも見えてしまうのだとか。


「まぁ、そんなカルマの目を持ってしてもその剣がどんな物か、どんな能力なのか見えないみたいなのだ。名前は分かるようだが。」


(俺にも分からないんだよなー、ステータスでもスキル名しか載ってないしなー)


そんなルーカスとのやり取りに、痺れを切らしてジョシュが鼻息荒く喋り掛けて来た。


「異世界人!人前にて不用意にスキルを発動するのは何事か!?これが王の前では打ち首者だぞ!まー良い、我は寛大だからのー。それよりその剣を見せろ!我が直々に見てやろう。さー寄越せ!」


そう言って、ルーカスの静止の声を無視し、光軌の前まで来て剣を勝手にぶん取って行った。


「ほーいい剣だ。中々の値打ち物の様だな。決めた!この剣は我が国王の献上品と致す!!ゴミが持ってても仕方なかろう、有効活用させて貰う。有り難く思うのだな!!」


「なっ!何を言って!渡すか!!」


光軌はジョシュから奪い返そうとしたがいつの間にか、光軌から奪ったクサナギノタチを喉元に突き付けられて居た。


「笑わせるな!ザコの分際でこのジョシュ様に触れようとは。そんなステータスで。スキルもある程度いい剣を召喚するだけ。何が出来ると言うのだ!ここで切り捨ててやろう、どうせいつか死ぬ運命なのだ。」


ドン!!


その音にジョシュが、ジョシュを睨み付けていた光軌までもがその音の方に振り向いてしまった。

それ程までにその音の主からは、嫌、その主の周りの空気が歪んで居たのだ。その影響からか主が座って居たであろう椅子が粉々に散ったため、あの音が聞こえたのだと推測した。

異様だったのはその主、ルーカスが椅子が無いのに座って居たのだ。無いのに。俗に空気椅子と言うのだ。あまりにもルーカスに漂う禍々しき光景に笑い話にもならなかった。


そんなルーカスを額から大量の汗を滲ませて居たジョシュに、徐に口を開く。


「調子に乗り過ぎたな」


たったその一言だけで、ジョシュの顔が見る見る真っ青になっていく。


「『天変地異』…」


ボソっとジョシュが漏らす言葉を光軌が聞き逃さなかった。


「何か言い残す事は」


「ま!待ってくれ!私は国王の命の元この地に派遣されたのだぞ!私に何かあれば国と戦争になるぞ!!この時代に内戦など馬鹿のやる事だ!血迷う事はするで無い!!」



「馬鹿か。確かにな。お前らは救い用の無い馬鹿ばかりだな。あんな愚王にも愛想など等に尽きておる。戦争?笑わせるな、やりたきゃかかって来い!蹴散らしてやるわ」


今まで黙ってい居たガイザスの響く笑い声、フロンもくすくす笑っている。心なしかパーカー兄弟も口を緩ましている気がする。


「な、何を。国を敵にして勝てるとでも?」


震えた声でジョシュは言う


「逆に勝てると思っているのか?」


突如としてジョシュの周りの空間が3つ割れた。そこから3つの剣が目・喉・心臓に突き付けられた。一緒の出来事に光軌が、そして突き付けられているジョシュも言葉を失っている。


「このタイミングで出て来てよろしかったですかね?」


ルーカスの隣から同じ様に空間が割れ、そこから1人の青年が現れた。青い髪に片眼鏡フードの付いた黒のローブ、先端にダイヤモンドの形の赤い結晶が付いた金の杖。


「なぜ…勇者が……」


青白かった顔のジョシュが、もはや白くなっていた。


「全て聞いていたよ。このラナターク国国王並び勤勉の勇者、ラナターク・アルフォンス!大賢者ユーロンの末裔として、大賢者の法を破った者に罰を与えに来た!身柄は拘束させていただく。」


それを聞いてジョシュは気絶してしまい。3つの割れ目から出てきた全身白のフルプレートの者達に拘束され、割れ目の中に連れて行かれた。


「アルフォンス、あの馬鹿はどこに連れてくのだ?」


「もちろん、ここザシャール王国の愚王殿の前にですよ?そして力を削いで貴方が国王になればそれで良し!です」


「個人的に協力はしているが国王など…」


「異世界人の継宮光軌殿!先に名乗らせて頂いたアルフォンスと申します!まず先に謝らせて頂きたい!!大賢者の末裔として異世界人の方を守るのが私共の役目。ですが、政治の関係上貴方様に不快な思いを強いらせた事をお詫び申し上げます!!」


アルフォンスが経緯を語ってくれた、やはり、塔と迷宮が事の始まりだった。ユーロンは塔と迷宮攻略せねばこの世界は衰退の一歩を辿ると考えたが、この国の愚王は塔と迷宮は他国に任せ、戦いで疲労した国を攻めて領地を強奪しようと考えた。この考えで国は二分したらしい、そして、辺境伯と言う称号並びにこの街を一代で築き上げた実績でユーロンに従う者が多くなり、いつの間にか愚王派ユーロン派になったのだと。他国は協力して攻略したいと意見が一致し連合国になりつつあるのに愚王は拒否し続け。連合国はユーロン派との協力を裏で行なっていた。

そんな中愚王は、ユーロンの足を引っ張っるため何か叩く材料を探すためにジョシュを派遣した。ま、逆に叩かれる材料になったわけだ。

そのために、俺が囮として使われたと言う事だと。


「本当にすまなかった!」


「もういいですよ、頭を上げてください。」


「ね?面白い事が起きたでしょ?」


フロンが告げ口してくる。

光軌も思わず苦笑いになる。


「まさかルーカス様が能力開発するとは思わなかったわよ?」


「アルフォンスが居るのは分かっては居たんだが、ついカッとなってしまってな。。光軌殿私からも謝る、利用してしまった事をすまない」


「この世界で生きるためにはやはり、冒険者となり強くなる方が良いだろう。元S級冒険者に鍛えて貰う様話は勝手ながら通して貰った。そこでこの世界の知識から自分の能力の把握は、必ず役に立つ!頑張ってくれ!」


そう言って、事後処理のためルーカスはパーカー兄弟を引き連れ部屋を後にした。


「大賢者の遺産として、賢者の知恵の使用も許可するからいずれ我が国にも来てくれ!それではまた!」


アルフォンスもまた、割れ目の中に入って行った。


「賢者の知恵の使用許可が下りるとは、運が良かったな!ガハハ!使用には何年待ちとかざらなんだぞ?」


「ガイザスさん、賢者の知恵ってなんですか?」


「そうか、言ってなかったな。賢者の知恵とは大賢者ユーロンが作った魔石で、自分の知識をその魔石に刻んだ事が始まりだ。その後子孫代々魔石を守り、新たな知識を魔石に刻んで居るんだ。今もな。その賢者の知恵をお金を払って見る事が出来るって訳だ」


「そんな凄い物を使っていいとは…」


「太っ腹だなあの王も、とりあえずお前を鍛える婆さんに会いに行くぞー付いて来い。」


(色々会って疲れたなー修行か、どんな事するのかなー)


期待半分不安半分な気持ちを抑え、ずかずかと先を進むガイザスとフロンの後を慌てて追い掛けるのだった。

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