二章 ~日が沈んでしまいましたよ~
ここには2章、つまり3話分しか乗ってないけど、実は4章、つまり、5話分の原稿が手元にあるので、ペースアップしていくねー!
つまらない、それも一つの読者の感想。低評価コメントでも、読んでくれている方がいるのは僕も嬉しい。
本編はじめるよー!
二人のローブの子を連れ帰ったその夜。
聞いたことのないような虫の音が美しく響いていた。
俺は中庭の芝生の上で寝そべっていた。
「今日も星が綺麗だな。」
こんなことを言えてしまうのはシルレが二人のローブの子を看病しに行っているからであろう。
俺が襲撃された町に向かった理由、それはー
「雷、二人が目を覚ましたわ!」
シルレが嬉しそうに走ってきた。
「おおお!」
走って二人のローブの子がいる部屋に向かった。
「大丈夫か?二人共!」
俺は二人に駆け寄った。
すると、二人は同時にコクッとうなずいた。
すると、一人の子が紙とペンを出して、
『すいませんでした。』
と書いた。
俺がキョトンとしている中、シルレが、スっと話かけた。
「あなた達は、最低地位の最低階級の方ですね?」
と、優しく問いかけると、紙に、
『そうです。』
と書いた。
シルレは、
「最低地位の中にも階級があるのよ、
『最低地位、最高階級』の人々は、ローブを羽織る必要はありませんが、フードをつけていなければなりません。
『最低地位、中階級』の人々は、私のように、ローブさえ羽織り、フードを付ければ良いのです。
『最低地位、最低階級』の人々は、ローブ、フードを必須とする上、言葉、表情も制限されています。」
と説明してくれた。
『あなたは中階級の人なのですか?なのになぜ?』
と書いてきたのに対しシルレは、
「一昨日まではね!」
とウィンクしながら言った。
「なるほど、だから...」
と俺はボソッとつぶやいた。
「何かあったの?」
とシルレは不思議そうに聞いてきた。
すると、ローブの子のお腹が、グーッとなった。
「腹、減ったのか?」
と聞いてみると、
『今までぎりぎり残った畑の野菜しか食べていない。』
と帰って来たので、俺はシルレを見て、うなずいた。
鈍感なシルレも流石に分かったらしく、厨房に走って行った。
シルレを待っているあいだ、俺は二人に話かけた。
「なぁ、お前ら家は?」
と聞くと、
『無くなった。』
と書いてきた。
「両親は?」
と聞くと、もう一人の子が、
『死んだ。』
と書いてきた。
「これからどうするの?」
と聞くと、最初の子が、
『分からない。』
と書いてきたので、俺はある話を持ちかけた。
「この屋敷にはな、大きいのに、メイドもいねぇし、家事をまともに出来るやつが、シルしかいない。そこで、俺は襲撃された町で、働く場所を失くした人達をメイドや執事にするつもりだったんだけど、思ったより、被害が酷くてな...」
すると、二人は見合って、
『よろしくお願いします』
と本気で頼んで来た。
「よーし分かった!ちなみに俺は竜人族の頭首、川神風雷だ。国王の力で、お前達二人を最高地位の一個下の高地位の人間と認め、川神家専属の住み込みメイドとする!給料はもちろん、休暇もしっかり保証しよう!」
二人は驚いていた。
「だからもうその紙もローブも必要ないぞ。」
と言うと、二人は紙に何か書こうとしたが、俺は取り上げて、
「もう必要無いだろ?ちゃんと喋らないとわからんぞ~」
と言うと、「ほ、本当にありがとうございます...」
女の子の声だった。妹を助けてくれと言われたので、一人が女の子だということは分かっていたのだが、助けを求める声は枯れていて、男女の区別はできなかった。
「風雷様...でしたよね?」
と妹が聞いてきたので、
「雷でいいよ。」
と言ってやった。
そして、二人はローブを脱いだ。
姉は、緑の髪の毛に、黄色い瞳。
妹は、黄色い髪の毛に緑色の瞳。
どちらもとても美しかった。
「私たちは、名目上、姉妹ですが、実は双子なのです。」
と言ってきた。
俺は少し考えた。
そして、俺は姉を『ラン』、妹を『リン』と名付けた。
「ラン、リン、これからよろしくな!」
と言うと、
「よろしくお願いします。」
と言われたので、
「ため口でいいよ。」
と優しく言ってやった。
「出来たよー!」
とシルレが叫んだ。
俺達は下の食卓に向かった。
食卓を見て、ランとリンは飛び込んで言った。
その様子を見てシルレが、
「ちょっと雷!またやったの?そんなことやるとどうなると思っているのよ?」
と怒って来た。
「へ?」
俺はよく分からなかった。
「とぼけてんじゃないわよ!この子達の位を上げたでしょ?だってローブしてないもん!どの地位にしたのよ?」
「あー...高地位だよ。」
「はーっ?バレたらどうなると思ってんのよー?」
「バレなきゃ犯罪じゃないんですよー!」
「じゃあばらすわよ?」
「ひーーー」
こうした暖かい日常はもう少し続いてくれる。
二人共正気に戻り、ふと見ると、ランとリンが笑っていた。
「ふふふっ、ごめんなさい、仲良さそうで。」
すると、シルレが嬉しそうに、
「あー笑ったわねー!ランとリンだっけ?明日からしっかり働いてもらうからなー!」
すると、
「はーい!」
と二人は元気に返事をした。
でも俺は、
「明後日からでいいよ。明日は買い物に行こう。服とかもっと必要でしょ?」
それには、シルレ達も賛成してくれた。
俺が風呂から出てくると、ランとリンとシルレは、ソファーで寝ていた。そのまま寝かしといてもよかったのだが、それぞれ部屋に運んで上げた。
俺も眠くなった。だから早めに寝ることにした。
次の日、俺はシルレにたたき起こされた。
「んー、なんだよー。」
と目を擦りながら言うと、
「起きろー雷!出かけるぞー」
と言ってシルレは出て行った。
着替えて下りていくと、3人はもう朝食を食べ始めていた。
「よう雷、早く食えよー」
「雷、早く」
「早く...行こう」
と、シルレ、ラン、リンの順番にせかされた。
俺の支度が終わる頃には馬車も連れてきていた。
俺達は町に出て、必要最低限の買い物を済ませて昼食をとっている時、
「ん?どうした?」
なんだか不満そうな3人に話しかけた。
「せっかくの買い物なのに...」
「残念だ。」
「全くです。」
俺はみんなが食べ終わったことを確認し、
「おい、お前ら、ちょっと来い。」
そうして3人を連れて向かいの宿屋に向かった。
3人はキョトンとしていた。
そんなことお構い無しに、
「店長、今何時だ?」
と聞くと、
「13時です。」
と言われたので、
「よし分かった。18時まで1つ部屋を借りよう。」
と言った。
俺は鍵を受け取り、部屋に向かった。
部屋の中に入ると、3人にこう言った。
「俺は疲れた。5分後俺はここで昼寝を始める。そして、17時50分には起きるだろう。この部屋の鍵は玄関にある。俺の財布はそこの鍵付き引き出しの中に入っている。その鍵は俺のコートの左のポケットに入っている。荷物はしっかり見ている。分かったな?起きたとき居なかったら怒るからな?ちなみに、俺は睡眠時間が前後するなんてありえない。分かったな?」
と俺が言うと、
「はーい!」
と言った。
そいて5分後俺は寝た振りを始めた。あの3人がこっそり抜け出すのも確認した。しかし、寝たフリをしていたつもりのなのに俺はぐっすり眠ってしまった。ー
「ねぇねぇ、シルさん!」
とランがいうと、
「さんはいらないよ。」
「じゃあシルー、どこ行くー?」
するとリンが
「あの...私あそこがいい。」
そうして指をさした先にはアクセサリーショップがあった。
「おーーいいねー!」
二人も賛同し、そのアクセサリーショップに行くことにした。
そのまま、ガールズショッピングは笑絶えず続いた。
俺は17時に目を覚ました。
「おぉ、いかん」
俺が伸びをしていると、早めに帰ってきた3人と遭遇した。
3人は青ざめていた。
そんな3人に、
「おかえり、楽しかったかい?」
と微笑みかけた。
3人はほっとした表情を見せた。
するとシルレが「はぁ、驚いた!寝たふりかと思ったのに...」
俺は痛いところをつかれた。
「あははー、そのつもりだったんだけどねー」
俺達は皆で笑った。
「帰るか。」
そう言って俺達は宿屋を出て、馬車で王城に戻った。
その2日後、この平和な日常は幕を閉じた。
その日、町中にこう響き渡った。
「我々神国は、七日後、竜人国を終わらせに行く!」
と。