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私の名前は三好 文。この春高校生になったばかりだ。
最近隣の席の女の子と仲良くなった。その子の名前は長谷川みく。明るく落ち着きのある可愛らしい子だ。
そんな彼女には、優しくてカッコいい自慢のお兄ちゃんがいるらしい。家族ではなく近所の人らしい。だから、お兄ちゃん的存在ということだ。
私がどんな人か気になると言ったところ、会わせてもらうことになった。
そのお兄ちゃん的存在はみくの家に来てくれているらしい。みくと私の二人でみくの家へと向かう。
みくが鍵を開ける。
「ただいま~」
「おかえり」
家の中から返事が帰ってくる。
「お兄ちゃ~ん」
みくはリビングの方へ嬉しそうに走っていく。
私は返事の声を疑問に思ったが、気のせいかなと思い、歩いてリビングに向かった。
私がリビングに着いたとき気のせいではないのではないかと思った。
みくはお兄ちゃんに抱き付いていた。立っているお兄ちゃんに膝立ちをしながら。
思わず私はみくに聞いた。
「兄ちゃん何年生?」
「あれ?言ってなかった?小6だよ」
ビックリしながらも疑問の答えを見つけることができた。
だから、あんなに声が高かったのか。
だから、あんなに背が低かったのか。
高1の友達のお兄ちゃんが小6だった。