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しせつのはなしとせいかつのほご  作者: 鹿家加布里
就労移行支援施設期
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直すべきか、否か

 パソコンが逝った。

 友人から頂いた自作機なので修理を試みているが、心なしか焦げ臭さがあるので修繕には悲観的である。

 そのため、モスボール状態にして捨てることなく留置いていた機体をレストアして使用することにした。

 今までのデータが飛んでいるため諸所諸々矛盾が出てくるかもしれないが、笑っておさめて頂きたい。

 なにせ、今までのデータがすべて飛んでしまったのだ。

 PCで見返せばいいじゃないかと思われる向きもあるだろうが、そこは如何せん、性能面の問題がある。

 性能面で、現実的ではない機体を用いている事、ご容赦願いたい。


 自分は生活保護費から、できる限り毎月一万円、貯金している。

 約五十万円までは、判例上、貯蓄してかまわないという話だ。

 だが、これがどれほど苦しい話か。

 生活はカツカツである。

 その中から新しいPCの購入費用を捻出しようというのは、大変難儀なことだ。

 毎月一万円貯蓄しているとはいえ、このために、生活を大きく削っている。

 一万円を捻出するために削ったうえで、さらに必要な品が出てくれば、食費を削るしかない。


 危険なダイエットにならないために、就労以降支援施設や、今までの施設を利用しているが、それでも往復の電車賃は二百五十円から二百円はかかっている。

 量も、味も、栄養価も、確かにパフォーマンスは良い。

 だが、それでも、かかるモノはかかっている。

 コンビニ弁当より安く、冷暖房の光熱費は削れてはいる。

 だが、苦しいものは苦しいのだ。


 今年の夏は、電車に乗ったまま数時間過ごすことで冷暖房費を浮かせるべきではないのか、と、思っている。

 冷暖房費だけで、月額三千円は違うのだ。

 弁当にして十二食分の費用がかさむ。

 焼酎にすれば、二升分だ。

 新しいパソコンを早く買いたければ、ここを削っていくのが妥当だ。

 おかしな話だと思われるかもしれないが、自分にとって、パソコンはもはや日常の必需品である。

 二十年は触っているデバイスとネット環境を取り上げられたら、これはままならぬ事態となるであろう。

 今となっては、フォトショップをいじるでもなく、イラストレーターを触るわけでもなく。

 かといって遊ぶわけでもなく、ネットをするだけ。

 たまにこうやって駄文を書き連ねるくらいのものだ。

 生活の中で優先順位はもはや低い代物ではある。

 だが、それでも、人生の半分近く、この環境は自分とともにあった。

 酒やたばこよりはずいぶんとマシな依存物だ。

 タッチタイプのスキルを落とさないだけ、就職には強いだろうと思う。

 

 それにつけてもカネの欲しさよ。

 こんな下の句を考えた古の人物は、偉大だと思う。

 はやく生活保護から脱却したい、そのために就労移行支援施設に通っている。


 新卒は、売り手市場だと報道されていると聞いた。

 しかし、障碍者市場は未だに買い手市場だ。

 障碍者を雇えば、助成金が出る。

 これは大きな売りだろうに、と思わないでもない。

 思わないでもないが、リスクが半端ないのも理解できる。

 やはり、こう、自分が言うのもなんだが、今までの施設で、生涯を終えたほうが社会のためになると言わざるを得ない障碍者は、たくさん見てきた。

 普通にしているのに、何をきっかけか、急に暴力的になる障碍者も見てきた。

 他方、どうしてこの人がこんな場所にいるんだ、と疑問に思わざるを得ない人も、多数いる。

 この境界線を引くのは、ずばり言って環境と、その本人の適応力次第だ。


 自分の今の状態は、故障したPCと同じ。

 直るかもしれない、直らないかもしれない。

 環境次第では動き始めるかもしれないし、そうではないかもしれない。

 手を入れなければ、誰もわからない代物を、ジャンク品として買ってきて、レストアする技術があるかどうか。

 レストアのために必要な部品を調達してまで、必要な機体かどうか。

 動かしてみるまで、やってみるまで、誰にも答えがわからない。

 それが自分たち、障碍者就労移行支援施設に通所する人間たちだ。

書いた通り、モスボールを解除した古いPCで執筆していますので、これが壊れたら事実上書くことがかなわなくなります。

そうなった場合は、ご容赦のほどを。

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