第八話 鍛冶屋・武器・店主
戦闘はもうすこし先になります。
期待してくださった方、申し訳ないです。
ギルドを出たあと、まず俺は依頼に持っていく武器を調達することにした。
いつまでも徒手空拳じゃいつかはヘマするだろうし、あんまり素手では戦いたくないからね。
「ところで、鍛冶屋はどこだ……?」
Tips:北へ300m進みに左折するとあります。
おぉ。最近存在をわすれてたTipsだ。
「……これってヒントじゃなくて答えだよね……?」
少々疑問はあったが、やはりTipsに間違いはなく、俺は鍛冶屋らしき建物の扉の前に来ることが出来た。
はずだ……。
「これは鍛冶屋……だよな……。」
そこにあったのは、前世で見た、夢の国にあった建物、のような建造物であった。
「鍛冶屋……なのか……。」
たしかに看板には、Hazarl´s arms shopの文字がある。
……本当に鍛冶屋なのか?
Tips:鍛冶屋です。
うん。答えをどーも。
俺は意を決し、ドアをくぐった。
「あ〜らいらっしゃ~い♥」
俺は、無言でドアを閉めた。
なんだ今の生物は。
あの生理的嫌悪感を誘う生物は一体何だ。
Tips:鍛冶職人です。
まじかよ……。
もう一度意を決し、ドアをくぐる。
「いらっしゃ~い♥今日はどんなご要件かしら~ん♥」
何なんだこれは、まさか……オカマか?
Tips:鍛冶職人です。
それはもういいよ!!
こんな時にぼけなくてもいいよ……。
「あら~あなた可愛いわね~♥」
ゾクゾクッと身の毛がよだつ感覚に襲われた。
一応体は女なのだが、心が男なのだ。
しかし、今回はそうも言っていられないので、
「いや、おr……私は女ですよ……?」
あっぶねぇ……俺って言いかけた……。
「あら?……見た瞬間私の勘があなたは男だっ!て言ってたんだけど……見間違いかしらぁ?」
「はい……おそらくは……。」
俺が女だってことは認めたくはない。
認めたくはないけど、今回ばっかりはそうも言っていられない。
俺が男だってばれたら貞操の危機だっ!
……と、思ったけど最後の貞操の危機はないか。
体が女だし。
「さて、今回はなんの用かしら?」
すこしオカマが雰囲気を変えた。
「はい、今日は武器を見せてもらいたくて。」
オカマはその言葉に一瞬反応したが、
「じゃー初心者用の武器ね。初回はいくらかおまけしておくわ♥」
ウインクしてそのまま奥に行ってしまった。
そのウインクに悪寒を感じたことは言うまでもない。
それにしても何故初心者ってわかったんだろう。
そう不思議に思っていると、目の前で、
「はい。できたわよ~♥」
びっくりした。というか、速っ!
まだ2分も経っていない。
渡されたものを受け取ってみる。
それはショートソードの形状で、かなり軽かった。
しかし軽すぎるわけでもなく、手にピッタリ馴染んでいた。
「で、お代は200ユールね。私からの投資よ♥」
投資、という意味はわからなかったがとりあえずさっさと店を出ることにした。
あんまり長い時間居ると拒絶反応が出てしまいそうだ。
「またいつでもおいでよ~」
鍛冶職人の声を聞きながら、当分来たくはないと思うのであった。
「…………るわよ……超新星ちゃん。」
鍛冶職人が何か言っていたが、気にせず目的地に行くのであった。
とある友人の実体験の話からどんどんネタに進んで行ってしまいました。
中途半端は怖い(友人談)
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