第三話 街・バトラー・ギルド
ようやく街に辿り着きました。
( ̄ー ̄)ニヤリ
ようやく街の門に到着したが、辺りは真っ暗だ。
門の前には、門番と思われる人が立っており、俺はその人に声をかけてみることにした。
「すみません。街に入りたいのですが。」
門番は、
「でしたら、何か身分証をお持ちですか?」
と、言った。
身分証……。持ってないよ……。
「身分証、持っていません……。」
「では通行許可証として銀貨3枚を。」
銀貨?持ってないって。
「銀貨もなにもありません。俺は今無一文なんです。」
門番は困ったように、
「それでは、通行を許可するわけには……おや、君の後ろのそれは……?」
「この熊ですか?」
門番に熊を見せると門番は顔を青くした。
「こ……こいつは……。ギルドで討伐依頼のあった暴食熊じゃないか!き……君は一体どこでこいつを……?」
そんな強い熊だったのか。
「俺の抜けてきた森の中です。」
正直に言う。
「森の中……。確かに被害情報とも一致するし……。とにかくギルドに報告しないといけないから、特例で街への通行を許可する。」
そう言って門番は門を開いてくれた。
この世界のギルドは、バトラーズギルドというらしい。
街の中央にあるというギルドに着いた俺は、受付嬢に話しかけた。
「バトラーズギルドにようこそ!本日はどういったご要件でしょうか?」
営業スマイルで対応してくる受付嬢。結構可愛い。
「今日はあの熊についての報告?と新規登録がしたいのですが。」
熊を見て一瞬眉が動いたが、すぐに、
「分かりました。それでは件の熊は係の者が処理しますので、まずは登録をしましょう。
まず、説明から入ります。
ここバトラーズギルドでは、主に消耗品の販売・依頼の斡旋・モンスター素材の買取等を行っております。
次に、バトラーランクとクエストランクについてです。
アダマント、クォーツ、ミスリル、ゴールド、シルバー、カッパー、ストーン、ノービス
の8段階あり、最初の方がランクが高いです。
依頼ランクは、各依頼には、一般に危険度でランクをノービスからゴールドまでに分けています。
それ以上のランクにつきましては、個人とクライアントでの話し合いとなります。
危険度ランクが自分のランクの+2ランク以上になる場合は受けられません。
ただし予期せぬ事態が起こった場合は特例とします。
他にも、特例ですがギルドリーダーからの許可が出れば高ランクの依頼を受けることができます。
ギルドに登録した人には、依頼のほかに強制である任務を受けてもらうこともあります。
これを破棄したものは罰金等大きなペナルティがあります。
任務には、他国への侵攻は含まれません。
あくまで、自己防衛のための任務であり、戦争等には関与しません。
……一気に喋りましたが大丈夫ですか?」
「はい、大丈夫です。」
「次に禁則事項ですが、なにか罪を犯さない事以外はなく、ギルドは関与しません。
ギルド員同士で戦うことは禁止されておりませんが、一般人に危害を加えた場合は処分対象となります。
以上となりますが、よろしいでしょうか。」
「はい、分かりました。」
ギルド員同士で戦うのは禁止されてないってことは襲われるかもってことだな。
「では、登録に入ります。こちらの札で適性検査と名前、性別を確認させていただきます。」
札を受け取る。
「エルマ・ミサキ 性別:女……。属性:7属性……って7属性?!!」
手元の端末を見、受付嬢は仰天した。
俺も仰天した。「性別:女」という点に。
はぁ?俺が、女?
Tips:ステータスオープンでステータスを確認できます。
言われるがままにステータスをチェックすると……
State
Name:エルマ・ミサキ sex:female
Tribal:ヴァンパイアLv:2
魔法適性:プリズム
Exp:5/700
HP:65535/65535
MP:65535/65535
SP:65535/65535
ATK:999
DEF:999
MAT:999
MDF:999
MOB:999
DEX:999
LUC:FFF
確かに性別が女だよ……。
あの女神は!!!!
「どういうことだあああああ!!!」
俺の叫びは虚しく夜の闇に消えていった。
説明回になりましたがいかがでしたでしょうか。
ちなみに、ここでのバトラーは執事という意味ではありません(笑)
誤字脱字報告感想等お待ちしております。
2014/4/2ルビを若干修正
2014/4/5 ステータス欄を若干見やすく&Expの横の ()を削除
2014/4/20 LCKをLUCに変更。
2014/10/7 誤記修正
分かりました。それでは件の熊は係りの者が処理しますので、まずは登録をしましょう。
↓
分かりました。それでは件の熊は係の者が処理します
ので、まずは登録をしましょう。
2014/11/29 熊倒したのに経験値が入ってないのを修正
御指摘ありがとうございました♪