第十五話 価格・装備・贔屓
自分は文書くのが下手ですね・・・。
正直、恥ずかしいですw
「「「いってらっしゃいませ、お嬢様。」」」
燕尾服が声を揃えて送り出す。
昨日早々に店じまいしてしまった鍛冶屋に向かう。
ちなみにあの燕尾服を観察眼で見てみようとしたのだが、案の定というべきか、
State
Name:??? sex:male
Tribal:人間 Lv:???
魔力適性:??? class:butler
Exp:???/???
こんな感じだった。
うん、見た目以外のことが全くわからん。
この眼完全に不良品だろうな……。
いや、あの燕尾服が特殊なのか?
それともなんか制限がかかっているのか……。
閑話休題
そんなことを考えているうちに鍛冶屋に着いた。
……今は開いているようだな。よし。
俺は意を決し、鍛冶屋に入る。
「あら~いらっしゃい♥」
いつ聞いてもハートが……。
まぁ何度も聞いているうちになんか慣れてきた。俺も今なら普通に話せそうだ。
「ま、前に言っていた装備の件で来ました。」
すると店主ハザールは、目を細めた。
なんか今までの雰囲気と違う……
「予算は?」
うーん……生活費は10000ユールあれば一ヶ月は足りるかな。
「えっと、大体35000ユールくらい、です。」
ハザールは少し考えるような素振りを見せ、
「もう1000ユールで1ランク上の装備が作れるけど、どう?」
その目は真剣だ。ぼったくろうとしているわけではないらしい。
「じゃあそれでお願いします。」
俺がそう言うと、さっきの空気は何処へやら、ハザールはニッコリして、
「わかったわぁ♥ちょっと待っていてね~♥」
と言って奥に行ってしまった。
まぁこの店なら品質は間違いなさそうだしな……
あの剣も使い方が悪くなけりゃどれだけ敵を切り伏せても使えそうだし。
「店主には難ありかな……。」
「あらぁ?呼んだかしらぁ?」
ビクッとして奥の扉の方を見ると、防具一式を持って出てきたハザールが立っていた。
……速すぎるだろ……。
まだ10分も経ってない。まさか造り溜めとか……
「してないわよ?」
だから何故考えていることが読める。
「素材は鋼、そんじょそこらの刀剣じゃ切れやしないわよ。」
ハザール曰くこれはプレートアーマーと鎖帷子がセットになっているらしく、急所の防御を固めつつ他は必要最低限の装甲にし、防御力と機動性を両立させているとの事。
……それで35000ユールか……命を預ける装備にその値段は……
「前も言ったけど、先行投資よ。今後も贔屓してくれそうな子だしね。」
……まぁそういうことなら、それでもいいの……かな?
俺はハザールに金を渡す。
「確かに。それには着用者に合わせて装備が伸縮する魔法が掛けられているから、当分使えるはずよ。だけど、武器防具は消耗品。メンテナンスすれば20年は持つだろうけど、無茶したらすぐ壊れてしまう。まぁ、それで耐えられないようなランクに上がったらまたおいで。」
俺は素直に感謝し、店を出る……前に少し気になったので、ハザールに観察眼を使ってみる。
結果は……
State
Name:ハザール sex:???
Tribal:人間 Lv:???
魔力適性:??? class:smith(鍛冶)
Exp:???
……うん、もう観察眼に期待するのはやめよう。
ってかなんで性別が???なんだよ……。
もうツッコミも疲れた。
ハザールにお礼をしつつ、買ったものを装備すべく宿に戻るのだった。
さて、あの眼は使いどころがあるのか!?
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