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第十一話

 会長たちは元々時間と場所に至って、俺たちに任せるつもりだったらしく、すぐに了承してくれた。

 時間は三時間後の午後六時からで、場所は生徒会室にした。俺の家――正確にはランシュミー家――でもよさそうだったけど、家に行くまでに時間がかかりそうだし、集めたメンバー全員が知ってる場所の方がいいだろう。


 その点、生徒会室は学園の生徒ならほとんど知ってるし、知らなくても学園に来て門をくぐったところにある地図を見ればわかる。夜使わせてもらう許可を取る必要があるけど、生徒会メンバーがいれば大丈夫と言ってた。別空間に移動するので狭い場所でも大丈夫だ。


「ユート、僕は四人まで誘うことができたよ。それ以上は明日の準備とかで忙しいんだってさ」

「こっちは三人よ。魔力電話は最近買ったから、あんまり登録してないの。ごめんね」


 二人は魔道具の一つである魔力電話を使って友達を誘ったらしい。

 俺も魔力電話を取り出して電話帳を確認する。あいにく俺のそれには、ランシュミー一家とレグルスの五人しか入ってなかった。


 取り出したついでにフレアの番号を教えてもらう。初めて家族以外の女子の番号を登録した。魔力電話自体多用しないからあんまり嬉しくなかったな。

「これでいつでも呼び出せるわね」

「えっと、着信拒否はっと」


「ちょっとなにしているのよ!? 本当にしたの!? 」

 不安になったのか急いで電話をかけようとするフレア。冗談で言っただけなので着信拒否なんてしてない。当然のように俺の魔力電話は鳴り出した。


 フレアがホッと目に見てわかるように安堵した。そんなに着信拒否されたくないのかよ。してみたくな……しないけどな。

 鬼の形相で睨んできたので、考えをすぐに振り払った。九十度違うことを考えたかもしれない。この際どっちでもいいけどな。


「まあまあ、二人とも落ち着いてよ。とりあえず残りのメンバーと作戦を考えるために移動しないかい? 生徒会の人たちは先に生徒会室に行ったから、ここにいるのは僕たちだけだよ」

 レグルスに言われて当たりを見回すと、生徒会メンバー及び下校生徒の影すら見えなかった。


 三時間の猶予は少しずつだけど確実に減っていく。レグルスとフレアに、承諾を得た人たちに集合場所を伝えてもらうことを頼んで、その集合場所へと向かった。



★☆★☆★



 集合場所に選んだのは、近くの公園だった。最初は室内にしようと思ったけど、十人で押し込むのはどうかと思ったので仕方なく広場にした。

 一通り自己紹介が終わり、一同が円になっている。残り二人はまだ集めてない。


 そして今の空気を一言で表すと――

「……重いのじゃ」

 ポツリと俺の心の声を代弁した人がいた。俺の知らない人なので五組ではない。となると最近買ったというフレアではないだろうから、レグルスが呼んだのか。


 ……失礼な話だけど、顔と体型と身長が年齢と一致しない。簡単に言えば、どう見ても同級生おないどしとは思えないのだ。

 紺色の髪の毛を腰の当たりまで伸ばしてて、手入れをきちんとしてるからかかなり綺麗だ。戦闘中、邪魔になりそうだな、あの髪の毛。見る分はかなりいいけど。


 名前はアーシャ•フレイアというらしい。小さな声でそう告げたので間違えてるかも。多分合ってるはずなんだけど。

 喋り方が古臭くて、どこか昔の人形を思い浮かばせる。レグルス曰く頭がいいらしいから、みた目通りではないにしろ、感覚的には納得がいく。


 学年順位は二十九位で一組の優等生である。一組の生徒と関わりがないので、どんな精霊を使うかは知らない。

「そりゃ空気が重いのも仕方ないね。残りのメンバー二人が集まらないんだからさ」


 レグルスの言葉に一同は、はぁとため息を吐く。集まったメンバーにも魔力電話で連絡をとってもらったけど、急な話し過ぎて暇な人は誰もいなかった。

「と、とりあえず、残りの二人はどうにかして俺が集めるから、先に作戦を練っておこう! 時間がもったいないからさ!」


ぬしがそういうのならアーシャは構わんのじゃが、作戦の一つでもあるのかのう? 相手は学園トップの生徒会じゃぞ?」

「…………」

 移動時間に考えた作戦は、皆の到着を待ってる間に、フレアとレグルスに不可能だと却下された。


 作戦といっても、フィールドが平面だとは限らないらしいから立てようがない。使用者の意思によって変えることができる、とレグルスが言ってた。

 となると、後は誰がどの数字を選びタッグを組むかになる。しかし、それは全員が集まらなければ決めるのは難しい。


「一年生をメンバーに入れるのはルール違反かい?」

「いや、俺も詳しいルールを聞いたわけじゃないからよくわからない。あの場にいた、俺とフレアとレグルスの知り合いなら大丈夫じゃないか?」


 確証はないけど、集まらないよりかは一年生にでも入ってもらった方がいい。それに全員が闘うと決まったわけでもない。

 それなら、とレグルスはすぐに魔力電話を取り出してどこかと連絡をとった。


 一応アイリスにも声をかけてみるか? あいつなら年中暇そうにしてるから飛んでこれると思うけど。文字通りホルスに乗って飛んでくるだろう。

 手応えがあったのか、レグルスは嬉々として言う。


「一年生だけど一人誘うことができたよ。誘うって言い方は当てはまらないけど……まあ、実力はなかなかのものだよ」

「そうか、ありがとうな。俺もアイリスに連絡とってみるよ」


 魔力電話を取り出してアイリスにかけてみると、すぐに反応してくれた。

『もしもし、兄さんが魔力電話を使うなんて珍しいです。どうかしたのです?』

「ああ、ちょっとな。アイリスは今家にいるのか?」

『ええ、今は一人で本を読んでいます』


 いつもアイリスは帰りが早い。家に帰ってアイリスがいないと心配するほどだ。友達とかと遊びに行かないのか? まさか友達がいないとか……そんなことないか。

 と、電話越しで微かに鳥の羽ばたき音が聴こえてきた。もしかして、寂しかったからホルスと話してたのかな? 喋れる精霊だったらよかったのにな。

どうも、最近疲れがとれない紫音ですw

宿題の出る春休みは春休みじゃありません‼と最近断固として手をつけていませんw

まあ、そんなことはいいとして、この作品もやっと11ですかwまだまだですねーw

この作品の略が難しいσ(^_^;)誰かいいのがあったら教えてほしいです(笑)

ではまた十二話でお会いしましょう。

名前変更。思いっきり日本名でした(笑)

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