蟻
はじめまして。
今回は一般的健康男子のお話ですね。
蟻は小さい
蟻は噛む
蟻は甘い
僕は蟻が好きだ。小さな身体でも大きなものを運ぶ。
それに食べても甘いし、簡単に潰せてしまう。もちろん悲鳴なんてものはないし、ただただ足をばたつかせて命が消えていくのだ。
もちろんアリの種類だってなんでもいいわけじゃない。一匹一匹個性がある。
触覚が一本しかない蟻、脚が一本無い蟻、一人集団からはぐれてしまった蟻、僕はそんな蟻が大好きだ。
僕はそんな蟻に一匹づつ名前をつけて、虫かごに入れて、大切にしていた。
それは鳥に食べられてしまった。本当に悲しかった。
僕は頑張って餌をやった。
僕は頑張って話しかけた。
僕は頑張って体を拭いてあげた。
もちろん僕の大好きなラジオだって聞かせてあげた。
蟻はお礼に蜜だって出してくれた。
でも鳥に食べられてしまった。
何が悪かったのだろうか、虫かごからなぜ逃げてしまったんだろうか。
僕のことが嫌いになったのかなと思ったこともある。
でも蟻がそんなことを考えられるはずがない、虫なんて神経で動いてるだけなんだ。脳なんて僕の何倍も小さいじゃないか。
僕はお前らのことは何でも知ってる、フェロモンを撒いて、仲間を集めて、卵を産んで、食われて、また生まれ変わるんだろ?
だから僕が守ってあげないとだめなんだ。
ちなみに僕はクロオオアリが好きです。