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初めての食事

 あぁ、空が青いなぁ


 そんな事を考えて現実逃避していると、心の中に声が響いてきた。


『可愛い我が娘、食べなさい』


 目の前に牛のような動物の死骸が落ちてきた。


 きっと目の前のお母さんドラゴンが置いてくれたんだろうな。

 気持ちは嬉しいけど、無理!


 言葉と一緒にお母さんドラゴンの愛情のような気持ちが伝わってくる。けど、私は子供の頃、動物園で首にヘビを巻かれて以来爬虫類が苦手なの。


 犬や猫、カピパラだって可愛いと思うけど、爬虫類は無理。どうしても無理。


 今も心の中では鳥肌が立っている。今の私じゃ鳥肌すら立たないけど。


 そんな事が悲しくて、胸がムカムカしてしまった。


 心のままに声を上げて泣き出した。


 どれぐらい泣いただろう。


 空が赤く染まり、あたりが暗くなってもお母さんドラゴンは横でずっと泣いている私を見守っていてくれた。


 泣き疲れてものすごくお腹が空いている事に気がつくと、お母さんドラゴンがそっと牛のような動物の死骸の肉を噛み切って目の前に置いてくれたのだ。


 生肉は無理!と思いながらもなぜか美味しそうに見えてしまうのだ。


 今まで生肉がこんなに美味しそうな匂いがするなんて知らなかった。


 泣いても私が爬虫類になったのは変わらない


 ならば爬虫類らしく生きようじゃないの!!


 私は決意と共に肉にかぶりついた。


 めちゃくちゃ美味しかった。





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