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白と黒の山(2)


 ダリアと私は、朝起きると忙しなく準備をして昨日の夜に見た光の方へ向かって出発した。昨夜は全然眠れなかったけど疲れは殆ど無い。まぁ私はスタミナはあるからね。


 今はふんだんにあるスタミナをスキルで攻撃力、魔力、防御力にも出来る限り振り分け、どんなことがあっても対処出来る様にしてある。正直な所私より強いものがいるとは思えない。しかし、ここは異世界でまだまだ私が知らないことなんて沢山ある。だから、決して無敵とは言えないと思っている。まぁ、初見なら負けることは無いでしょう。対策されたら分からないけど…


 白と黒が混じり合った山を二人で登る。昨日見た光は山頂の方だった。改めて周りを観察して見ると、本当に変な山だわ。

 

 色が白と黒しか無い


 そんな中に居る私たちはとても異質の様に感じてくる。白と黒の中にある唯一の別の色。何かのアトラクションとかでは無く、自然にここが存在している。

 たまに吹く風に揺れる木や、踏み締める大地、木になる木の実や、咲く花。それら全てが白と黒なのだ。


「ククリナ様、ここはいったい何なのでしょう。」


「そうねダリア。とてもこの世のものとは思えませんわね。どこも彼処も白と黒だらけ。しかもこう延々と続くと嫌になってくるわね。」


 私のその言葉にダリアも苦い顔を浮かべる。

私も苦くなる。白と黒ばかりで目がチカチカしてくる。


 辺りには生物の気配も無く、モンスターやましてドラゴンの気配も無い。ここはドラゴンの住う山脈のはずなのにその存在が無さそうで、余計に違和感を感じる。


 何事もなく半日ほど登り、山の三分の二まで来たところで白と黒のそれぞれの色の中にある変なマークの様なものを見つけた。


「ダリア、これなにかしら?」


「ん?どれですかククリナ様。」


「これよ。」とそこを指差す。


 白の色の中に何かの形をした紋章のような、ただの落書きのような物が黒く書かれている。そして、その横を見てみると今度は黒の中に白の色で別のマークを見つけた。


「ダリアこちらにもありますわ。」


「んー。こちらはまた違う形ですね。なんの意味があるのでしょう。」


 そう言って周りを見てみてもここ以外にはそれらのマークは見当たらなかった。でも、また違う所でマークを見つけた。


「ククリナ様ここにもありますわ。」


「あら。いったいなんの意味があるのかしら。触ってみても反応する訳でもないし。」


 そうして、時折り変なマークを途中で何度か見かけるものの何か起きるわけでも無いがその数は徐々に増えているように感じた。



 まるで「もうすぐ」と言っているかのようにマークは増えていく。


 私とダリアがマークに導かれるように進んで行くと、草や木、小動物などの類も一切感じないただの岩場に出た。そして、細々した岩の中に一際大きな岩が聳え立っていた。三階建ての建物位の高さのその岩はとても異質だった。


「なんなの?あの岩。」


「ええ。ククリナ様明らかにおかしいです。」


周りにある岩は正に岩の如く角々しいが、その異質な大きな岩は角が無い。有るのは岩の先の頂点だけ。

 明らかに角を取った人工物のように見えた。そして、その岩も色と白と黒のマダラ模様になっていた。


 しかし、この不自然すぎる岩はなんなのか。

 私とダリアは恐る恐る近付いてみる。


「!!!」


「ク、ククリナ様どうしたのですか?」


「この岩は生きているかのようですわ。」


「えっ。どういうことですか?」


「岩の中から魔力を感じますし、それにこの魔力の感じが生き物が持つ魔力と同じなのです。」


「岩が…生きている…ってそんなことあるのでしょうか?」


「どうなのでしょう…」と私がそう言いながらその泡に触れようとすると、その岩が一瞬光った。


「キャッ。」


「大丈夫ですか?ククリナ様。」


「ええ大丈夫ですわ。少し驚いた…。えっ!!」


 驚いた私の視線の先にはさっきまでは無かった入り口のような穴が空いていた。


「なっ。。」


「なんなのかしら。ダリア、入ってみましょう。」


「えっ。でも、大丈夫なのですか?」


「ええ。多分大丈夫ですわ。嫌な感じはしませんから。」


「わ、分かりました。」


「じゃあ、私が先に入るわね。」



 そうして、私とダリアはその異質な岩の中に入ってみた。



 そして、入った瞬間、私とダリアの視界は岩と同じように真っ白な光の中に黒が混じった異様な光で覆われた。






毎度毎度遅くなってすみませんでした。

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