魅惑の島 エアレルン大陸ですわ。
ウフフ。なんて素晴らしい朝かしら。
私はルーちゃんの姉、ククリナよ。昨日ルーちゃんに大好きと言われましたの。大好きって。
そのルーちゃんは今私の隣で寝てるわ。純真無垢な寝顔だこと。なんて可愛らしいのかしら。ずっと、このまま眺めていたいわ。
そうやって、私が眺めているとその視線に気付いたのか目を覚ましてしまいましたの。
「おはよう。ルーちゃん。」と私が挨拶すると
ニコリと微笑んだ後「おはようお姉ちゃん。」といってくれましたの。あああ。寝顔だけでなくて、こうして挨拶を交わすのもやはり良いわ。
しかし、クロードの人達の許せないこと。こんな幼気な少女を拐おうとするのんて、絶対に私は許しません。ただノロが言っていた能力を封印する力はちょっと厄介ですので、その対策をしないといけませんわね。
それをこれから海を渡って探ってくるわけですが、無事見つかるといいのだけれど……。
私がそうやって考え事をしたていると、王女らしからぬ表情をしていたのか
「お姉ちゃんどうしたの?大丈夫?」
と心配そうな顔をさせてしまいました。
「大丈夫よ。なんでもないわ。貴女は私が必ず守りますから安心して下さいませ。」
ルーちゃんはその私の言葉で安心したのかまた、ニコリと笑ってくれる。その表情がまた堪らなくてつい頭や撫でてしまいますの。
「じゃあ、ルーちゃん皆んなと朝食にしましょう。」
そう私が手を取って外に出る。すると流石ダリアね、もう既に準備が整ってるわ。皆を起こさないよう、気づかせないその所作は正に完璧ですわね。
「おはようダリア、早いわね。」
私が挨拶すると。当然と言わんばかりに
「いいえ、ククリナ様こそもう少しお休みになってても大丈夫ですよ。」
と返してくる。ここまでは、いつものルーティーンね。
でもこのいつものルーティーンを何も気にせず、このような場所でも行える平穏な朝を過ごせるのはとても幸せな事ですわ。
その後皆が起きてくるのを私とルーちゃんはお茶を飲みながら眺めている。この静かな時間はとてもいいわね。
それぞれが挨拶を終え朝食をとる。
そして、それが終わればいよいよマーレリア公国へ向けて出発ですわ。
今度はどんな事が待っているのかワクワクが止まりませんわ。早く亜人達にも会ったみたいし、どんな大陸なのだろうとリリーネも私と同じきもちのようですわね。
馬車の中での話題もほんとんどが亜人大陸の事ばかり、ミリアは猫さんがお好きなようですわね。リリーネは犬さん。
ルーちゃんはエルフが気になるようですね、私は特にどれとはありませんが、其々が使う能力が気になるわ。
何か参考になるものが有ればいいわね。
そうして、二日ほどの時間でマーレリア公国と到着ですわ。この旅では一番長い道のりでしたわ。
「おーーついたねー。あーーー。みんな見てー海だぁー」
珍しくミリアは大はしゃぎ。その横ではリリーネもルーちゃんも大はしゃぎで飛び跳ねている。その横では混ざりたそうにしているトロア。
「ウフフフ。トロア。貴方も混ざってきていいのですよ。」
「いいえ、私は大丈夫です。」
まぁまぁ、痩せ我慢しちゃって。そんな私も本当は混ざりたいとも思いましてよ。まぁ、そんなはしたないことは皆の前ではできませんが、もし誰も居なかったら飛び跳ねてみたいものですわね。皆が寝静まったあとなら出来るかもしれませんわね。
一頻りはしゃいだあと、この後の本当の目的地エアレルン大陸への舟券を買いに行く私達。ここの国は王女として王様とも面識があるので、見つからないうちにさっさと出たい所ですわ。
特に難なく舟券は買え、いよいよ船に乗り込む。真っ先に飛び乗っていくのはやっぱりミリア。
「うおー揺れるねえ。流石の私も船旅は初めてだなぁ。」
「わたしもーー。」
二人にまたも火がついてしまったようですね。
約一日の船路は穏やかにすぎ、ほぼ自由行動にした。
そうしてとうとう見えてきた。エアレルン大陸。
そんなに大きな大陸で、大陸というか小島?といっても差し支え無さそうですわね。
ついた港の船着街はラーラというみたいね、
早速猫の耳がついた亜人が船を降りる時に手を取ってくれましたわ。猫好きのミリアはなんだかメガハートになってるような気がしますわね。
全員降り立つと早速、宿を探しにいく私達。宿は何件もあり船着から遠くなるにつれ値段が安くなる感じね。
皆で話し合った結果、「どうせなら豪華な部屋がいい」とミリアがねだるので、一番高い所にしましたわ。
まぁ、大丈夫ですが。。ふぅー。
宿を決め、部屋に入るとそこは私の部屋ほどでは無いけど、とても豪華ね。この宿は側仕えを連れて泊まる人が多いのか、主寝室以外に側仕えの部屋まであるね。丁度男性がトロアだけなので、トロアはそこで寝ることにしていつものように布団は全てウモウフトンに変えましたわ。
荷物もしまい、準備が整ったことで今度は会議ですわ。
「いやーきたねー。」
「来ましたねー。」
マーレリアからテンションが変わらない二人。その隣では疲れたのかルーちゃんが机に伏せっている。
「ついに来ましたわね。お二人とも本当に楽しそうですわね。」
「「えへへへ」」
本当に楽しそうだ。
「さてさて、楽しそうなのはよろしいのですが、これからのことをお話ししましょう。」
「うん!。」
ルーちゃんにはダリアにお願いして、お茶を入れてもらった。ゆっくり休んでてもらって、私達は今後の事について話し合う。
「さて、まずは情報収集から始めようかと思うんだけどどうかな?」
「そうですわね。まずはそれですかしらね。」
「じゃあ、まずはこの街で集めてみよう。」
「それなら、二手に分かれた方がいいね。チーム分けどうする?」
「では、私とダリア、ルーちゃん。ミリアとトロア、リリーネではいかが?」
「うん。それでいいね。」
そうやってチーム分けが出来たので、早速動く事に。
私達は街中方面。ミリア達には港の方面で情報収集することになった。
「じゃあ、夕方にはこの部屋に戻ってきましょう。」
外に出て二手に分かれる。
◆ ククリナサイド
私達は、取り敢えず商店街へ向かった。店主のほとんどが亜人で犬や猫、鳥の獣人なんてのもいた。私達人に対しても対応は変わらなくて安心する。
八百屋さんの猪さんに聞いた話だと、ここは多くの亜人が集まる地域で、外に出ると各亜人ごとの村落が点在してるそうだ。不思議な事にこの島はほぼ円形になっていて円の中心にあるのがエルフの里サーリア。との事でしたわ。
ざっと聞いた所、やはりそういう能力の知識はエルフが詳しいとのこと。まぁ、予想通りですわね。
八百屋さんでは、ダリアが欲しそうにしていたレタスを買ってお礼を言って後にする。なんでレタスがいいのかしら。
その後も聞きこみをするも特に有力な情報は無く、みな同じ内容ばかり。やはり、直接行ってみるしかないわね。
以外に早く聞き込みが終わったので、三人でデザートを食べる事に。
クレープのようなフルーツがたくさん入った、デザートを食べのほほんとした時間を過ごす私達。あぁ、幸せなですわ。
そんな幸せなひと時を過ごした私たちは宿に戻る。




