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砂漠に到着しました。けれど砂ばかり。はぁ。


 

 出発した「虹色の集い」の一向。計画通り砂漠の少し手前で水場のある程よい場所で昼食を取ることにした。

 準備はいつも通り各担当で準備を進める。食事はもちろんダリア。薪集めはトロアとリリーネ。調理器具などの道具準備はククリナとミリアで今回はルルルもククリナ達の手伝いをする。


 今日のお昼ご飯も絶品で余す事なく食べ尽くした。そして、この後の砂漠に備えて出来るだけ水を集める。もちろんしまう先はククリナのバックの中だ。十分集め終わると、


「さーしゅぱーつ。」とミリアの号令で砂漠に向けて再出発!予想通り、すぐに砂漠に出ることができた。


「うわーーー。ほんとに砂だらけーー。」

リリーネは初めての砂漠に大はしゃぎようで、砂に足を取られながらも走り回っている。普段の大人しめの彼女にしては珍しいはしゃぎようだ。


 一通り砂を楽しんだリリーネが戻ってくると、再び出発する。今度は砂漠にある何かを求めて。何があるかは分からない。ただそこに来ることが目的だった為、何か目的があるわけではないのだ。


 見渡す限り砂しか無いそこには、何か有るのかもしれないし、無いのかもしれない。でも、そんな事は皆がどうでもよかった。寧ろ、「何もなかったね」と言うのも大歓迎の様子。それは、元々が自由気ままがテーマのチームゆえであろう。特に決まった事がなく、誰かにとらわれる事なく、目的にルールがない事がこのチームのモットーだ。仲間を大切にし最低限の秩序があれば何も問題ない。

 故にこのあるのか無いのかの状況を楽しんでいる。しかし、流石に代わり映えのない景色に嫌気が差して来た人が居た。


 ククリナだ。


 砂ばかりの景色で色も、風景もなーーんにも変わらない。

砂の丘を越えるたびに何か有るかも?と期待するも、何にもない。その繰り返しにいい加減嫌になったようだ。

「流石に退屈ですわねぇ。」

とその呟きにミリアがククリナに視線を向ける。その後、

「フライ」

と呪文を唱えた。ミリアがそれに反応する。

「ちょっ。ここは馬車のな…」

そうここは馬車の中、ククリナが飛んだ所で上にあるのは天幕だ全く意味がない。しかし、その魔法は違う効果を出した。


 馬車ごと宙に浮いたのである。


それには皆んな半パニック状態となった。

「えっ!!」 「うわー空飛んでるー。」

「わわわ。」 「たかーーい」


と其々の反応は様々だ。

「あらあら、ごめんなさいね。でも、いい加減飽きましたの。これなら、先に何があるかわかりますでしょ?」

とククリナはククリナだ。


 そのククリナの呟きに皆が外を眺め、先に何があるのか目を凝らし始める。後ろを見れば辿って来た林道が見えた。反対側の今進む方向を見ると、まだまだまだまだ砂だらけだった。それを見たみんなは「今ここで見といてよかった」と安堵した。流石にあそこまで何もなければ、これ以上進む理由がなくなるからだ。皆がキョロキョロ見渡し何もなさそうだから、戻ろうかと思っていると、、、

ルルルが何かを発見した。


「あれ!あそこに何か有る!」


ルルルが指差す先を皆んなが目を凝らす。すると、砂漠の中に一本だけ木が立っていた。周りに水すらない砂の大地に木が立っている。草もないし、それ以外は何にもない。

「あそこの木なんだろね。なんであそこにだけ生えてるんだろう。」とリリーネ。


「確かに不思議ですね。水もなにもないのに。。」とトロア


「じゃあ、いってみましょうか。」

とククリナの提案で皆が頷く。そして、そのまま馬車で行けるのかと思いきや、馬車はそのまま地上におりた。

「なんで?」とミリアがククリナに問いかける。「すみません。こんな大きなものをどうやって操作するのかちょっと分からなかったのですわ。フライで飛べるとは思ったのですけど…」

 といった具合だった。

しかたなく、その木があった方向へ向けて馬車を走らせる。

二つほど丘を超えた辺りで、ようやく木が見えて来た。皆のテンションが上がる。そして、木のある所まで到達した。


すると、ルルルが木に向かって走り出す。皆もそれに続いて馬車から出てくる。「ルーちゃん。一人で行くと危ないよー」とミリアが注意する。


 そして、全員が木に到着した。

木は5メートルくらいの高さがあり、砂に近い所は枝もなく幹だけだ。上には少し枝が伸びて葉も生えている。揺さぶってみるもキチンと根を張っているようで倒れる気配もない。水気も全くない為、なんで木が生きているのか分からないといった感じだ。ルルルが幹に触れながら木の周りを回っている。ミリアは木によじ登って上の枝を観察している。


トロア、ダリアは木の周辺の地面を見ている。下もやはり砂で他には何もない。しかし、ダリアが小さい変化を見つけた。砂は砂でも少し色の違う砂があった。周りに比べて少し黒くなっている。それを見つけたダリアは、そこに座り込む。触ってみると少し湿ったように感じる。でもこんな乾燥した所で雨も降っていない、水もない状態で湿っている事があるだろうか?ダリアが、首を傾げているとククリナが側にやってきた。


「ダリア何か見つけまして?」


「はい。ククリナ様。ここの砂が少し周りより黒いようなんです。」


それを聞きククリナもしゃがみ込む。


「あらほんと。なぜでしょう。」


トロアや他の皆も、ククリナ達の所へやってきた。


「どしたの、何かあった?」とミリアも言いながらしゃがみ込んでくる。そして、そこを掘ってみた。でも砂しか無い。


 皆で覗き込むもどうにも分からないため、「気のせいかなぁ」と結論を出し立ち上がる。けれどククリナだけはそのままでいた。


「ククリナもう行こう?何も無さそうだよ。」


とリリーネが声をかけるがククリナは立ち上がらない。


「ん?」


と首を傾げる。「ククリナ?」


するとククリナは地面に手をついた。


そして、昨夜読んだ魔導書に載っていた探知魔法を唱える。


「サーチ」


 ククリナの手が光り魔法で探る。これは、ククリナが意識を向けた方向に水や火などの自然エネルギーや、生物の反応。魔力などを察知する事ができる。


 皆はその様子を見守っていると、探り終えたククリナが立ち上がる。

「皆さん、下に何か有るようですわ。生命の反応と水の反応がありましたわ。」


「「「「「「えっ!」」」」」


「皆んなで掘ってみましょう。」


 そうククリナが言うと皆んなで穴を掘り始める。


すると少し掘っただけで、石で作られた扉が出てきた。

扉というも取手のような物はなく、開け方が分からない。


「何これ、どうやってあけるの?トロア、出来そう?」


ミリアに言われ、トロアが扉に手をかける。とりあえず押してみるもびくともしない。


「んー。ちょっと分かりませんね。」


そこへ、ルルルが何かを発見したようだ。砂で隠れていたがその扉には魔石のような物が埋め込まれていた。「もしかして。。ねえ、ククリナ、そこの魔石に魔力を込めてみて。」

とミリア。


「分かりましたわ。」

とククリナがそれに魔力を込める。すると、魔石が緑色に光り、扉が動き始めた。砂埃が舞い、皆が顔を覆う。しばらくすると埃も落ち着き、視界が晴れた。


今回も一番に反応するのはルルルだ。


「うわーーーー。なんか入口みたいなのがあるーー。」


その言葉通り、そこには扉の無くなった入口のような穴と、下へと続く階段があった。


「あらあら、凄いですわ。なんなのでしょう?!」


「これは、地下遺跡とかいうやつでしょうか?」


「おーー。冒険っぽくなって来たねぇ。」


「凄いです。凄いです。」


と皆が嬉しそうだ。


その皆の反応を楽しんだククリナが

「あらあら、まあまぁ、では皆さん冒険に参りますか?」


「「「「「もちろん!!」」」」」


と満場一致。あらたな展開に、ワクワクする「虹色の集い」

のメンバー達。馬車を木にくくりつけ、側に水をたくさん置いてあげると、下に降りるのであった。




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