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地龍討伐に参りますわ

 

 今日も爽やかな朝だ。


今日の一番はリリーネだ


「ふぁー。やっぱりこのウモウフトン最高。。」


春も終わりに近づいているのか、少し朝は肌寒くなってきた。日本で言えば秋に近いのだろう。

 続いてククリナが起きてくる。リリーネが淹れたお茶に誘われたようだ。


「ふぁ〜。おはよう御座いますリリーネ。今日も気持ちのいい朝ですわね。」


 少しずつ街の生活に馴染んできたのか、人前で欠伸をするククリナ。


「おはようククリナ。本当、気持ちいい朝だよね。」

ほんの数日前までは、一人で不安だったのにまさか仲間が出来て、こんな穏やかな朝を迎えられるとは思ってなかったリリーネ。

 

 わたし、幸せだなぁ。こんな気持ち教会にいた時は感じた事が無かったなぁ。


毎日の食事は神官たちに下げ渡された物で、しかも幼子達を優先させていたため自分の所までこない事も沢山あった。

それに、神官達は堕落し仕事は孤児達にさせていた。お金に困れば、人身売買で孤児を売り渡していた。リリーネは大きくなり過ぎていた為対象にはならなかったが、兄弟のように面倒を見ていた子達が、朝起きたら居ない。という事が何度もあった。リリーネも憤慨し、神官に問い詰めるも事もあったが取り合ってくれる訳でもなくまた、高度な魔法を使えた彼らに逆らう事が出来なかった。変えたいとは思っていても自分には無理と諦めていた。


「リリーネ。どうなさきましたの?」


 一人物思いふけていた、リリーネはククリナに声をかけられてハッとした。すると目の前にククリナが自分の顔を覗き込んでいた。


「わ。ククリナ。顔が近いよー。恥ずかしい…」


リリーネは直ぐ目の前にあったククリナの大きなターコイズブルーの瞳の真っ直ぐな視線に思わず顔を赤らめる。

 ククリナの背中まである、白に近い金色の少しウェーブのかかった髪の毛にそのターコイズブルーの瞳はとても映えた。まさにお姫様。そういう表現しか出来ないほど、ククリナはお姫様であった。普段は二つに縛った所謂ツインテールで縛っているが、今は寝起きで降ろしている為に余計にお姫様らしかった。そんな人とパーティを組んで仲間になっている事が不思議だけどとても幸せであった。

 出来ることなら、教会に残してきた孤児達にもそんな気持ちを知って欲しいと密かに思っていた………


「「おはよう御座います」」


残りの二人も起きてきた。そして、四人揃った事で朝食を済ませる。流石にお城から持ってきた食料はこれで尽きた。


「流石にもうお城の食料は終わりましたね。次からは食堂で食べるか、自分達で作るしかないですね。ククリナ様大丈夫ですか?」トロアが問う。


「ええ。大丈夫ですわ。もう私はお城を捨てた身。どんな所でも生きていけましてよ。まったく。トロアは心配しすぎですわ。」


 

そして、四人は身支度を整えてギルドへ向かう。クエストで経験を積む為だ。


 ギルドに入ると、いつもよりやけに騒がしかった。

話題はそう、昨日消滅した湖の事だ。特に気にする様子のないククリナ、トロア、リリーネ。けれどミリアは一人冷や汗をかいていた。余りにも目立ちすぎると厄介なギルドクエストを回される為だ。その為バレないうちにクエストを受けようとボードの前に向かう。


「どれどれ、何かいいのあるかな…」


「私は大きなモンスターと戦ってみたいですわ。」


「そうだね。チームの連携を高める意味でも大型モンスターの討伐はいいかもね」そんなクエストがないか探しながら答えるミリア。


そして、同じく探していたリリーネが一つのクエストを見つける。


「ミリアこれはどう?」


リリーネが見つけたクエストは、地龍アースドラゴンの討伐だった。

 このクエストは最低でもB級ギルド以上になる。それでも辛うじて生き残れるギリギリの線がB級になる為実質A級以上でないと、難しい。まだ、D級の虹色の集いには受注出来ない。しかし、今はA級のミリアが加わった事でD級のギルドであるものの、受ける事が出来る。ギルドのA級と個人でのA級は評価が少し違う。個人評価されるようになるのは、ギルドから直接依頼された、ギルドクエストをクリアしてからで、その評価はその難易度によって大きく違う。個人でのクラスはチームのクラスに当てると一つ下がると考える。

つまり個人でA級ならチームでB級に匹敵する。例えば個人でAのメンバーが三人いるとしたら。そのチームはB級のチーム三つあるのと同等といった具合だ。


「んーーー。アースドラゴンか。。」


ミリアが悩んでいると周りからヤジがとぶ。

「おいおい、駆け出しのパーティーに出来るわけがないだろう!いくらミリアがいて、戦士が一人いても他はただのひ弱そうな嬢ちゃんじゃ無理無理!なぁ、みんなー。」


その男はククリナとリリーネを見て囃し立て、周りに同意を求める。面白がった周りも同じく囃し立てた。

「そうそう!無理無理。」「まぁ、見るだけなら出来るかもな。逃げ足が早くないと怪我するかもしれないけどな。」


といった具合だ。

それを聞いたククリナが答える。


「あらあら、まあまあ。皆さんは何をおっしゃいますの。まだやってもいない事が何故できないと分かるのでしょう。私達はチームです。皆で協力すれば一人では無理でも出来る事は沢山ありましてよ。」


「ククリナ、あんなの相手にしなくていいよ。とりあえずささっさと受付して行こう?」

ミリアが、さっきの男を睨みつけながら言う。リリーネはトロアの後ろに隠れている。そのトロアは相手にしていない様子。


「ええ、そうね。あんな低俗な者を相手にする事はありませんわね。私としたこどが、らしくありませんわね。さー行きましょう。」

ミリアが受付した事で、戻ってくる。そして、そのまま外に出る 虹色の集いの面々。去り際後ろからは、馬鹿にした大笑いが聞こえる。


「さー。さっきの事は気にしないで行こうか。場所はこの間の湖近くにある岩山だね。最近住み着いたようで鉱山で作業している人達がとても、危ないみたい。」


「あらそうなの。ならさっさと参りましょう。その方達が心配だわ。」



 そうして、岩山に向かう四人。

 途中お昼用の獣や、鳥を狩って食料を確保しつつ、先に進む。昨日の湖を過ぎた辺りに小さな川がある所でお昼を取ることにした。


「さーて。目的の場所まではもうすぐだからここでお昼にしよう。じゃあ、私は獲物の下ごしらえするからトロアと、リリーネで薪を探してきて。」


「「分かりました。」」


ククリナは椅子に座って休んでいる。

ミリアはその様子に違和感を感じながら、下ごしらえを始める。皮を剥いで、骨から肉を剥いで、切り分けていると。味を付けるための調味料がない事に気付く。


「あっ。塩忘れた!」


それを聞いたククリナが塩と胡椒を渡す。


「あ、ククリナありがとう……って、何で持ってるの?」


「あら、お城を出る時に持ってきたのですわ。」


「えっ。いやっ。そうじゃなくて、って、そう。その椅子も何処から持ってきたのさ。」


頬に手を当てて首を傾げるククリナ。


「あら?どうしたの?これもお城から持ってきたのですよ。」


「いや、そうじゃなくて。宿を出る時は持ってなかったじゃん。」


「ああ」


合点が言ったようだ。


「フフフ。それは私のここのバックの中に入れていたのですよ。」


ククリナが言うバックはとても高価そうなバックだ。

 ピンクや黄色の小さい宝石が散りばめられたポーチの様なバックだ。塩胡椒はともかく椅子なんか入りそうもない。


「ん??何言ってるの?」


「あら、ごめんなさい。分かりずらかったですわね。このバックを魔法で空間収納出来る様に魔法で加工してありますの。お城にいる時に図書室で読んだ魔導書にやり方が書いてあったのよ。」


「なな。まじかーー。分かった。まぁ、ククリナだものね。うん。」

 深く考えるのをやめたミリア。そこへ、トロアとリリーネが、薪を拾って帰ってきた。


そのまま、ククリナ以外が協力し合ってお昼を支度して皆で食べた。その席でククリナは荷物係に任命された。


昼食を終えた四人はいよいよ、目的の岩山に入る。


そこらかしこに、鉱夫が掘った穴が開いていた。

 

ここらの穴は昔に掘られたもののようで今は鉱夫達が休むところとして使われているようだ。時折洗濯物が干してあったり、食事を取った後などがあった。しばらくすると、拠点となっている小屋があった。四人はその小屋へ地龍の情報を得るため、中に入った。

 中に入ると、そこにはけが人が何人かと、テーブルで話をしているリーダーらしき人が居た。そのテーブルにはリーダーの他にドワーフも数人混ざっていた。どうやらこの岩山は人とドワーフで、協力した掘削を行なっている鉱山のようだった。


 そのリーダーらしき人にミリアが声をかける。

「すみません。私達はギルドの依頼で地龍を討伐に来た冒険者です。少しお話を聞きたいのですがいいですか?」


「おー。やっと、来てくれたか。これは助かる。」


「それで、どんな感じなんですか?」


「ああ。とんでもないの一言かな。ここは貴重な鉱石も取れるから護衛として傭兵を雇っていたんだが、全く歯が立たずやられてしまった。一人はA級だというのに手も足も出なかった。。。」


「そんなに厄介ですか。。。」

考え込むミリア


「私達で大丈夫かな?」

心配になりミリアに尋ねるリリーネ。


すると、ミリアがニッコリ笑って。ククリナをに目線を向けた。まるで、(大丈夫。ククリナがいるから)と言ってるようだ。リリーネも確かにと思う。


「じゃあ、おじさん。早速討伐に行くから場所を教えて。」



こうして、鉱夫のおじさんに地龍が居る場所を教えてもらった四人。小屋があった所よりもっと上の山頂付近を目指す。


標高はそんなに高くはないが草木も全くない岩山の為とても歩きにくく、疲労を感じ易い。


すると、遠くから地龍の呻き声が聞こえた。それと同時に、人の叫び声も聞こえた。

 急いで駆けつけてみると、雇われた傭兵が一人で戦っていた。しかし、さっきの叫び声は地龍に強烈な一撃をくらったようで、その傭兵はピクリとも動かない。


 すぐさまリリーネが駆けつけて、治癒魔法をほどこす。

すると、その傭兵は意識を取り戻したようで薄く目を開ける。傷は塞がったものの、強烈な一撃だったようで意識ははっきりしていないようだ。


 その傭兵をリリーネが癒している時ミリアは、その地龍を観察していた。

 そして、その地龍の様子を伺うと、驚愕した。


「なっ!!」

 

 ただのアースドラゴンだと思っていたが、そうでは無かった。

 

 そこに居たのは、アースドラゴンの上位種ガイアドラゴンだった。。




私用で投稿ペース落ちるかもしれません。

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