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番外編 アカネ
これは番外編、本編とあまり関係ありません
「……なあ」
「なに?」
リビングでテレビのチャンネルを切り替えアニメを探しながら利知はアカネに聞いた。
「お前、都合悪くなると黙るクセあるよな?」
「……」
アカネは黙った
「いや別に責めてるわけじゃないんだ」
利知はよくわからない犬のアニメを見つつカップラーメンにお湯を注いで3分待つことにした。
アカネはまた口を開き。
「だって、しゃべると状況がもっと悪くなりそうだから」
「そっか」
利知は何となく共感できてしまう
アカネもそういう方向ではヘタレなのかと。
どこか母親の面影を感じようと、彼女はただの少女なのだと
利知はそう感じた
「……(それはただの逃げじゃないのか?)」利知はアカネの言葉をそう感じたが
わざわざそれを言うことはしなかった。
自分もよく逃げるのに棚に上げて人に言えない。