表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
~亜世界転移~  弱虫クソ雑魚鈍才な勇者(一秒のみ)    作者: 赤木野 百十一茄太郎
一ノ瀬
29/89

交渉 _Negotiation_

今回も利知くんがヘタレっぷりを発揮します。

「行くぞ行くぞ行くぞ行くぞ説得するぞ」利知はミノリの屋敷の前で、何度も気合を入れていた。

菜野とミノリも一緒に来ている。

そして、黒服の男に案内されて正門を通り抜け客間に案内された。

そして机を挟んで利知、ミノリ、菜野は厳格そうなミノリの父と椅子に座って向かい合った。


利知とミノリをにらみつけた後菜野を見て彼は少し表情を緩めた。

ひしひしと子ども嫌いが伝わってくる。

利知は少し怯む、がここで引くわけには行かない。


「・・・・・・既に事情はミノリから聞いている」地獄から帰ってきたかのような

鋭く冷たい声。

「そちらも、どうしたら私が協力するかはもう聞いただろう?」

利知と菜野は頷く。

「それでは、交渉を始めようか」


と、緊張が高まった瞬間。

客間に「一ノ瀬エ!」と男が飛び込んできて

ミノリの父にナイフを構えて突進して_

ミノリの父は、いとも簡単に男を座ったままいなし倒した。


「うちではよくあることですわ」ミノリの注釈はぶっ飛んでいた。

正直利知は怖い。

だがこのくらいの人間じゃないとフォバルナエタ会から利知を守る力はない。

恐怖を恐怖で抑え込みながら利知はミノリの父を観察する。

少しでも相手を理解しようとした。

______見れば見るほど怖い___


ミノリの父は菜野と話し始めた、まるで利知などいないかのように

「フォバルナエタ会はいろいろな企業の発展に役立っているのを知っていますね?」

菜野は頷いた。

「つまり、フォバルナエタ会を敵にすればそのフォバルナエタ会に助けてもらっている奴らまで

敵にする」

「ええ、そうです」

「でも、敵にする以上の利益を得られたら?」

菜野は、堂々と相手に押し付けるように言った。

「……この利知は不老不死だ」

「ファッ!?」利知は突然の大嘘にびっくりした。

「……この前怪我したとき一瞬で治ってたろ!?」ぼそぼそと早口で利知に菜野は言う。


「こいつを研究すれば、かなりのデータになるはずです

あなたは色んな事業に手を出しているようですが

研究系にも手を出してますよね?」

利知は自分が不老不死とかいう誇張表現を信じてもらえるか不安であった。

しかし。

「なるほど」信じてもらえた。

しかし

「その程度か」交渉は決裂だった。


そして、また黒服に外に連れ出され。

利知はボケーッとしながらどうにかして菜野に自分のために交渉してくれた

ことにお礼を言い、別れ。


ふらふらとほぼ無意識で家に足を進める。

「利知君―――!」

「あんまり落ち込まないで!」

「私が守りますから!」

心が消耗した利知にはミノリの言葉がとても嘘くさいものに感じてしまう。

「・・・・・・なんで俺を守ろうとするんだ?」

どろどろした恐怖に潰されて惨めな形をした心がただただ利知を思ったことを言う

機械にさせていた。

「なんだよおまえきもちわるいんだよつきまとってくるなよ」

漏れる言葉。


「利知くん……」ミノリはさみしそうに呟いて足を止めた。

そのことに利知が気づくことはなく

ぼつぼつと壊れたラヂオのように利知は「来るなよ・・・・・」

とふらふら歩きながら垂れ流すモノと化していた。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ