表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
~亜世界転移~  弱虫クソ雑魚鈍才な勇者(一秒のみ)    作者: 赤木野 百十一茄太郎
一ノ瀬
27/89

ASekai Teni  救済の光

利知の前に、麻がいた。

利知は、麻に

「生きていたのか!?よかった」と安堵する、が。

麻は利知をにらみつけた。

「お前のせいで、俺はしんだよ」

利知の呼吸が一瞬止まる。

「お前のせいで、俺は体中ぎしぎし痛めながら死んだよ」

利知は目を逸らして、俺は関係ないと叫ぼうとした。

「お前の、せいだ」

_______お ま え の せ い だ____


そして、利知は目覚める。

また悪夢。

最近ずっといい夢を見ていない。

眠るたびに心臓がバクバクいう。


いつもの癖で時計を見て

「・・・・・・って、もう行かなきゃ学校に遅刻しちゃうかあ!」

学校に今、利知は遅刻しそうだった。

正直今日は休みたかったが昨日ミノリに「学校にはちゃんと来てください」と虚ろで不気味な目で見つめられ

拒否したらどんな恐ろしいことをされるのか想像もつかないのだ

またしても彼は恐怖で行動した。


仕方なく慌てて制服に着替えて、朝飯は食べてたら遅刻確定なので食べないで

「ちゃんと食べなさい!」ミノリに怒られ

「時間ない!」と文句を言って外へ飛び出した。


____________学校、利知のクラス_____

「利知、おはよう」「おはよ―!」

古賀とミノリに挨拶されたが利知は返す気力もなかった。

担任の上松がまだ来ていないところを見ると

まだ朝礼前のようであった。


「挨拶くらい返しなさいよ・・・・・・」古賀に文句を言われながら

麻のいた席を見る。

誰もいない。

あたりまえだけど、死んだんだから。

それでも利知はついつい見てしまうのであった。


__利知のクラスでは麻の話題をだすのはタブーになっていた。

凄惨な死に様は口に出すのもはばかられるのだ__



そして次にミノリの席を見る。

誰も来ていない。

胸を撫で下ろしそうになった。

が、利知は完全に忘れていた。

後方確認。


「利知くん」後ろから急にミノリに声をかけられビビる利知。

「ファッ!?なんだよ!?」

「後で・・・・・・放課後話します」

「今話せよ・・・・・・」

「・・・・・・嫌です」

「・・・・・・なんで?」

「皆に聞かれるから・・・・・・・」

謎の沈黙のぶつけ合いが起こり。


そして放課後

校舎裏。

「ここなら誰にも聞かれませんわね」

「……何を聞く気だよ?」

「心配なんですけど……あなた、変な組織と関わっちゃているでしょう?」

いきなりそう言われ無意識に

利知はミノリが突然襲い掛かってきたりしても逃げられるよう逃げ道を模索した。

フォバルナエタ会を思い出すとついつい警戒してしまう。

と、同時にミノリを観察する。

敵意はない、純粋に利知を心配している

そう気づき利知は


「……助けて」ぽつりと漏らした。

「ミノリの家権力あるんだろ……?それを使って……助けて」

「はい、いいですけどそれには私の父親を説得しないといけないんですよ」

差し込む救済の光、利知はそれを逃せるほど蛮勇な男じゃない。


「俺が!……俺が説得するよ」

漏れるように、言葉がつらつら出てきた。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ