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~亜世界転移~  弱虫クソ雑魚鈍才な勇者(一秒のみ)    作者: 赤木野 百十一茄太郎
一ノ瀬
18/89

 ドキドキパニック

日常回!

早朝に登校した

利知は教室のドアに手をかけ。


非常に、非常に開けることをためらっていた。


教室の中からは

大きなやかましい声が聞こえてくる。


そう、先に学校に来た3人の女子が

利知の陰口で大盛り上がりしているのであった。


「あいつ、自分のこと頭いいとか思ってそうだよな!」

「この前のテスト、スッゲエ点悪かったのに」

「あいつ、まじでキモイ、トラックに原形なくなるまで惨めにひき潰されればいいのに」

「あいつ死んだほうが世のため人のためだよなあ」

この中に突っ込んでいく勇気は利知にない。


しかし回れ右して授業受けずに早退する勇気もない。


利知はどうしよう?と泣きそうになった。

こんなところで自分への陰口を立ち尽くしてるのがむなしい。


でも、でもでもでもでもでーもん。

利知はヘタレすぎた。

どうしようと考えようとすると現実逃避しそうになる。

___馬鹿だ俺、早起きしたからって学校にこんな早く来るなんて……____

___結構普通にここら辺の時間は人いることあるのに!___

本当に惨めだとうつむいてぽろぽろ涙を流した。


「……何を泣いているのです?」

不意に上品な声がかかる。

利知が見上げると一ノ瀬みのりがいた。


「な、なんでもない」ぐしぐし腕で涙を拭って。


その瞬間。

陰口はこれまで以上に盛り上がる。


「一ノ瀬みのり!アイツは利知以上にうざい!

利知も死んでほしいけど!」

大きな声で利知の目の前の少女への陰口に移った。


コミュ障気味の利知、お嬢様でやや天然のミノリ

どちらも普通の人のは嫌がられる存在だった。


そんな彼女がやった。

ミノリは開けた、教室のドアを何のためらいもなく。

「ちょ……!」利知の困惑と焦りを見て何が原因か理解できていなかった。

「何をしているのです?入りましょう」

ミノリの向こうに見える陰口をたたいてた人たちは

驚いていた。陰口の対象がすぐ近くにいたから。


ミノリは陰口の人たちを一瞥し、礼をして自分の席につく。

優雅だった。


利知は、陰口の人たちをちらちら何度か見ながら

そして緊張しながら

自分の席に着いた。


他の生徒が登校してくるまで

利知と陰口の主は気まずい時を過ごした。

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