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~亜世界転移~  弱虫クソ雑魚鈍才な勇者(一秒のみ)    作者: 赤木野 百十一茄太郎
現ハは非現ヲ交錯サセル
15/89

亜世界転移 「発見」

矢田本気は正義感溢れる刑事だ。

一連の腸が絡んでくる事件の調査をしている。


彼は、今日も家で夕食を食べながらパソコンで「脱☆デブス」の動画を見直していた。


_太った人物が腸を抜き取られて死んでいるシーンが動画投稿サイトにアップされた事件を

脱☆デブスと呼ぶ__


事件というものは、基本をおろそかにしてはいけないからだ。


何日も調査がされているのに、何も進展がないこの事件

被害者の身元もわからない。

しかし

矢田は、絶対に謎を明かさなければいけないと決意をしている

正義感溢れる刑事だから。


「ン――――――ッ?」

目を凝らしてみる。


死体が、壁に何かではりつけられている。

しかし、壁だの体だのに鮮やかな血がべちゃべちゃついてよくわからない。

壁にところどころ血がこべりついてる

腹をかっさかれ、内部からドバドバ血が出ている。

腸だけが、確認できない。


いつもと同じ映像にもっと意味の分かるものにしろと文句を言いたくなる

違ったらそれはそれで怖いけど。


___血が壁にこべりついてる___


矢田は、何か、疑問に思った。


___内部からドバドバ血が出てる__


矢田は、何か、気づいた


「血が、固まるのって、こんな時間早いっけ?」


内部からドバドバ血が出ているのだ。

ドバドバどぱどぱと。

つまり、あまり血が固まっていないということ。

しかし、

壁についたものは、けっこうな量だが、全体的に固まっている。

すこし、違和感。


矢田は考え過ぎかと思ったが、こういう勘を大事にする者だから

こべりついた血をよく見てみた。


__ところどころ__


ところどころ、というのはわざとではないだろうか?

と矢田は思う。

それは、フォバルナエタ会とかいう話題の奴らのせいで

陰謀論だのを聞くことが増えたことによる

発想の飛躍。


だが。

矢田は、モールス信号にそのこべりついた血たちを直す。

頭の中に完璧にモールス信号のことは入っていた。

「い れ て く れ」


ぞわり、と悪寒。


「や ま さ か り ち を こ ろ す か ら」

やまさかりちをころすから。


矢田は、聞き覚えがあった。


菜野に聞いた。

校門の事件で見た生徒だ。

臆病な男子生徒の名前である。


食事をする手がいつの間にか止まっていた。

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