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~亜世界転移~  弱虫クソ雑魚鈍才な勇者(一秒のみ)    作者: 赤木野 百十一茄太郎
現ハは非現ヲ交錯サセル
14/89

菜野の理由

今回は菜野回

彼女がメインヒロインなんでね。

ゲロを吐いていた。


トイレにビチャビチャと胃液だけが落ちる。


目の前が涙で滲んで見えない。


はねたゲロが顔に少しかかり、それがさらに気分を悪くする。


このままではいけない、このままじゃ。


好菜野は、限界が来て。


気絶した。



次に目覚めたとき、菜野は体中が軋むのを感じた。

頭の中で、ズキズキと痛みがする。

「わしは・・・・」


菜野は、締め上げられるているように感じる胃に

無理矢理食パンを押し込んだ。

食べないとまずいから。

体力の限界が来そうだから。


頭が痛み体がふらつき、涙が頬を流れ

菜野の心の中から不安や衝動があふれ出て止まらない。


「そうだ……事件を、事件を追わないと」

髪の毛は、変な寝方のせいでいつもよりぐちゃぐちゃになっていた。

しかし、菜野はそんなことにかまける余裕はない。


スニーカーに足を突っ込んで。

無理矢理体を動かしてドアを開ける。


これが半年前からの菜野の日常だ。


何かの弾みで、気分が悪くなり

頭の内の何かから命令される。

「真実を知れ」

それとともに菜野は苦しむ。


DWのことについてや、フォバルナエタ会のこと

を調べたりすることだけが、苦痛を鎮静化する方法だ。

だが、苦痛はぶり返す。

いつだって。


このせいで菜野は大学を退学した。

講義中だろうと試験中だろうとその苦痛は襲ってくる。

大学に在籍したままでいることをあきらめたのだ。


コンビニバイトをクビになったたのもこれのせいだ。


接客中苦しみだし、ゲーゲー客の靴にゲロかけたからだ。


外に出た菜野はふらふらとうろつく。

道を行き交う人は、菜野を心配するもの、馬鹿にするもの。

様々な者がいた。


菜野は、その一人一人がどうでもよかった。

とにかく、頭の内から脳をぐりぐり引き裂いて出てきそうな

なにかが消えてくれさえすればいい。


ただただ、痛みが、苦痛が、消えてほしい。


だから。

コンクリの地面に「目」が埋め込まれているのを見て

笑顔になった。


そうだ、わしは。

今から、高尚で、大事なことをするんだ。


億分の一秒が流れ


世界は、ある地点から、菜野の前から世界を変えた。


リアル→DW

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