#7 再びリルが来る!
「あっおにぃ!家買わない?」
またなんか言い出したよこの子は。
「あっさり大変なこと言ってることに気づいてるの暁帆?」
「えっ?簡単じゃないの?」
まぁ家を建てるだけなら簡単なんだよなー
「だっておにぃの魔法『クラフト』があるじゃん」
そうなのだ。僕は魔法使えたのだ。暁帆と兄妹になれる契約魔法で兄妹になった。その魔法の効果で僕と暁帆は身体能力と魔法力が共有された。まぁ簡単に言うと強くなったのだ。しかもこの世界で負けるはずがないほどに。
「家を作るのは簡単だけど土地はどうするの?」
「・・・それなら心辺りがあります。」
うわっ!!ビックリしたー。なんだレオーネさんか。
「どこなんですか?」
「えーと確かシルヴィア王国の南西に無人島があるのでそこに家を建てればいいと思います。」
ちなみに「シルヴィア王国」と言うのは僕が転生した時に来た国の名前だ。
「それって大丈夫なの?」
「大丈夫だと思います。純金貨十枚で買えるので。」
えっ?買う?島を?えっ?
「よーしその島を買おう!おにぃ!買ってこよう!」
「ちょ、ちょっと待って。誰から島をを買うの?」
僕は至って普通のことを聞いてみる。
そしてレオーネさんが答える。
「・・・国王様にですよ。」
「えっ?」
そして今に至る。
「えーこの度は南西の無人島をいただくために参りました。」
僕はやや緊張しながらそう言う。
「まぁ無理な相談ですなぁ。」
国王様の隣の小太りのおじさんがそう言った。
「ではいくら出せば買わせていただけますか?」
僕は少し挑発してみた。
「純金貨一枚でも出せば買わせてあげよう。まぁガキには高すぎるか。」
そう言って小太りのおじさんえーと、あっブラマヨの小杉って名付けよう。とりあえず僕ら(僕と暁帆とレオーネさん)を挑発しながら笑ってきた。
その時だった!!
「ねぇねぇみんなで何話してるの?」
聞いたことのある声が扉を蹴飛ばして入ってきた。
「おにーさんと小さい子だ!!なんでいるの?なんでなんで?」
そう言って僕に抱きついてきた。
もうわかるだろう。リルだ。『リル・スウェース』だ。
「えっ、えーと国王様に南西にある無人島を買って貰えるか相談しに、、」
「へーそうなんだ。で、結果は?」
「純金貨一枚で買うってことに、、」
そして僕はここまでの経緯を小杉と国王様の前でリルに説明した。
「やっぱりおにーさんが優勝したんだ!すごいね!やっぱりリルの目に狂いはなかったよ!!」
そう胸を張って言った。
「なんだと?」
ここまで一言も喋らなかった国王様がついに喋った。
「お主優勝したのか?」
「は、はい優勝しました。」
「確かあの大会には騎士団長も参加したはずだが?」
その時、
バンッ!!!!
またか、、、
「いかにも!私も参加した!!そして負けた。一回戦でそこの神和住刀也に負けてしまった!!」
なんだそんな嬉しそうに言うんだよ、、、
「それは本当かレード?」
「本当です!」
そして国王様は考え出した。
そして、、、
「では純金貨一枚で買ってもらおう!」
「あ、ありがとうございます!!」
や、やったー!!買ったぞーー!!しかも結構安めに!!
しかし
「じゃあじゃあそこの島にリルも住む!!!」
えっ?
「リ、リル本気で言ってるの?」
「うん!!!あと『エルフィード』は今この瞬間からおにーさん個人の言うことにしか従いませーん!!」
えっ?
国王様も小杉も唖然としていた。
まさか僕は島だけじゃなくてもっととんでもない物を手に入れたのかも、、、
ちなみに珍しく静かにしていた暁帆は座りながら寝ていた。
あとレオーネさんはリルが入ってきた辺りから気絶していた。