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第二尾 確定自我



 なんだこれ!? 尻尾が三本もあるキツネになってる!?



 俺は自分の現状を目の当たりにして混乱し、闇に飲まれたと思われるところで尻尾を追いかけてぐるぐる回っていた。



端からみてたら、さぞ微笑ましい光景だっただろう。俺も客観的に見れてたらそう思ってたな。



思わず抱きついてたかもしれん。幸か不幸か周りには誰もいなかったがな。





 混乱も少し落ち着いてきた所で(実際には混乱しっぱなしだったが無理矢理落ち着かせたことにする)俺の状態を再確認してみることにした。



……艶々していて金色に近い綺麗な毛並み、先っぽが黒っぽいふわふわしている三本の尻尾、此方も先っぽがくろい耳、プニプニしてそうな にくきゅう、おなかのけはしょじょせつのようなしろ、はなもさきがくろい、………………間違いなくキツネだな。





 ああ、お花畑が見えるぞ。死んだ祖父母が手招きしている。



え? なんだって? まだまだこっちに来るなって?



アハハハ。祖父母よ、冷たいことを言わないでくれ。



と俺は苦笑いしながら祖父母に近づいた。ほら、お土産も持ってきたぞ。



紹介しよう、キツネの たまよ だ。 たまよ、挨拶して。





「コーーン!」





 よしよし、可愛いな。祖父母よ、たまよに免じてこの場に居続けてもいいだろ?



さっさと帰れって? ひどいな、祖父母よ。



 おや? 何を構えてるんだ? そんなハンマーみたいな物で殴られたら死んでしまうぞ!



ここは死後の世界だから死なないって? ちょっ! なにをする止め…………







 ハッ! 俺は一体何をしていたんだ?



まあ、いいか。それにしても俺がこうなったのはどう考えてもあの闇が原因だな。





 あの時はここら辺で凄く良いことがあるような気がしたんだがな。今思うとなんであんなに熱に浮かされたように何かを求めたのかさっぱり分からん。



考えたくないが、こうなったのには俺も原因があるな。





 ああ、これからどうするか。ここでこうしていたらどんどんネガティブな考えに支配されてくな。



俺がこんな姿になって誰が今までの俺だと保証出来る? 数十分前までの俺の記憶を持った誰かである可能性は?



洒落にならん。姿と記憶が連結していないだけでこんなに不安になるとは!



本当に俺は咲原 翔なのか? ああ、どんどんドツボに嵌まっていく。



泣いていいか? そもそも俺が咲原 翔だとしてもこんな姿になって、声も





「コーーーン!」





 と鳴くことぐらいしか出来ないのに家族や友人に俺の事を分かってもらえないことは確かだ。



自身が今の自分を疑ってるのにどうして他者に証明することが出来るんだ?



正直に言って俺には無理だ。ハァと思わずため息をつき、自分の状況を憂いた。





 ダイジョウブ、ドンナスガタ二ナッテモ、キミハキミダヨ、ダカラシンパイシナイデ





 ……そう、そうだよな! らしくないことを考え込んでしまった。



そう、何が起ころうと例えキツネになろうと俺は俺だ! 例え誰に疑われようと、俺が俺であることには違いない。





 まずは家に帰って家族と何とかしてコミュニケーションをとらないと。最悪、コミュニケーションが取れなかった場合、家のペットになるように頑張るか?



可愛いキツネだ、さぞや癒しになるだろうな。取り敢えずの決心を固め、俺は家に向かってその四本の足で駆けていった。





 例がないので分からないが、今まで人間だった存在がいきなり四本足で歩く動物になっていきなり体のバランスを崩さず思うままに走れるものだろうか?



だが、俺は実際の所、車のスピードを超える速さで地面スレスレを走っている。よし、俺は風になるぞ!



もっと速く、もっと速く! もはや、有り得ないような速さで俺は家に着いた。



 ああ、気持ち良かったなぁ!





 さて、俺の家だが、一般的な住宅街にある、極普通の家だ。なんの特徴も無さすぎて周りの家に埋もれている感じがある。



だが、それでも17年間暮らしていた我が家である為、かなりの愛着はあるがな。



……どうするか? インターホンなんてこの姿じゃあ届かないしな。



 何も考えてなかった。いや、家に帰れば上手く行くと思ったのに。……取り敢えず、鳴いてみようか?





「コーーーン! コーーーン!」





 遠吠えみたく、俺がなき続けていると家のドアが開き、……妹が出てきた。





「コーーーン! (妹よ、只今!) コーーン! (お兄ちゃんが帰って来たぞ!)」





 通じないのは分かっているが思わず俺はそう話しかけていた。帰ったときの挨拶は基本だからな!





 妹は俺の姿を見つけるなり、俺の事を優しく、壊れ物を扱うかのように抱き上げて、満面の笑みを称えながら、予想外なことを言った。





「お帰りなさい、お兄ちゃん!」





 確かにその時、時が止まったような感じがしたね。



え? マジで? なんで分かったんだ??



 俺が妹の言葉に混乱している間に妹は俺を連れて家に入った……。


 お久しぶり、M.Aです。何とか更新できましたがカテゴリーに出てくる性転換要素がまだ発覚してません。あれれ?



 次かその次には分かる予定なのでお楽しみに!

 ちなみにM.Aは携帯サイトを立ち上げました。興味のある方は是非、見てください!

活動報告にリンクがあります。

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