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第零尾 前半 欠落泥流

 この話はシリアスにはあまりしません。真面目なのは最初だけです。



出てくる人達も最初はシリアスキャラに見せかけてもいずれ壊れます。ではお楽しみいただけたら幸いです。



 ……ここはどこだ? 俺は何故ここにいるんだ? よし、ここに至るまでの過程を思い出してみることにしよう。





 ………………何も思い出せん。まあ、今はそんなことは些細なことだ。





 それより、見渡す限りあるこの闇色の泥はなんだ? 心なしか俺の身と魂を同時に少しずつ削ってるような気もする。



 更におかしいのは何故こんな空間に放り出されて俺は恐怖どころか、ほぼなんの感情も浮かべない? ただあるのはとりとめもない疑問だけだ。



俺はこんな冷静な人間だったか? こんな状況に陥ったらパニックにならない奴はいなさそうなのだが……?



 ん? こんな状況で役に立つかどうかは知らないが自分の事について考えようとしたのだが、……見事に何も思い出せん。



俺の年齢は? 名前は? 性別は? 俺はオレか? おれか? それとも僕? ぼく? ボク? 私? わたし? ワタシ? 



 俺(  おれ、 オレ  、僕  、ぼく  、ボク  、私  、わたし  、ワタシ  )  は  だ  れ  ?







 ああ、ふと理解した。







 こ  れ  が  俺(  おれ、 オレ  、僕  、ぼく  、ボク  、私  、わたし  、ワタシ  )  の  死  か。







 もうどれだけ時間がたっただろうか? しかし彼(彼がこうなる前は間違いなく男だったので“彼”と云うことにしておく)は未だ彼のままで“ソコ”にあった。



だが、それも時間の問題であろう。このまま何もなければ彼は人が通常そうで在るようにその身も魂も間を繋ぐべき霊魂もこの闇色の泥というべき何もかもを越えた抗い難い何かに洗い流され、転生の準備に入ったことだろう。



ここはそういう空間だ。





 普通はそうあるべきだったのだ。そう、もはやそれは過去の話。



抗い難い何かに抗う為に狐色をした丸い何かが彼に近づきつつあったのだから……。





 それが彼にとって悲劇になるか、喜劇になるかは分からないけれども……。


 初めまして。M.Aです。更新間隔は超絶速かったり、速かったり、普通だったり、遅かったり、亀並だったりしますが完結目指して頑張りますのでお付き合い頂いたら幸いです。

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