一章 外道勇者と魔王と天使
ブックマークが増えてる、Σ(・ω・ノ)ノ
皆さまありがとうございます。
やっと一章に入ります。
誤字脱字があったら教えてください。
5月24日修正
貴女
↑
貴方
「私を呼んだのは貴女ですか?」
私が、目を開けたらそこは、薄暗い部屋だった。目の前には私を呼んだと思われる少女がひどい有様で髪の黒い男にのし掛かられていた。
「なんだ!?テメ──」
「邪魔です、そこをどきなさい。」
私は、男を少女から遠ざけるように突き飛ばした。
「グハァァァァァァァァ、、、」
男は、吹っ飛んでいった。、、、
「えっ!そんなに力入れてないんだけど・・・、まぁ、いいや。」
私は、男の事を放っておくことにした。それより少女の方が心配だ。少女は、無事だった。洋服がぼろぼろになっているだけで身体には傷はなかった。
「お待たせしました。遅くなってしまいました。もう大丈夫ですよ。」
「ヴァルキリー、な、のか?」
こくん、と頷くと少女は私に抱きついてきて泣き出した。
「ヴァルキリー、来るのが遅いのじゃあぁ!!。」
「すいません。私がもっと早く来てれば貴女が怖い想いもせずにすんだのに・・・」
私は少女の頭を撫でた。少女は、安心したのかそのまま眠ってしまった。起こさぬようにそっと寝かせた。
「さっきのは、痛かったぜぇ。」
「この子を、いじめたのは貴方ですね。」
私は、怒りを持って男を睨み付けた。男は一瞬たじろいだが、
「そんな怖い顔すんなって。ただ俺は楽しいことをしようとしてただけじゃねぇか。」
「こんな幼い少女に暴行を働くなんて、貴方は、人の心を持っていないんですか!!」
「俺は、勇者だ。勇者は、何をやったって許される。しかも、その女は魔族だ。殺されないだけありがたいって感謝するんだな。」
「魔族がなんですか!魔族だって人族と同じ生き物じゃないですか!!」
「確かにそうさ。だが、人族は数が多いが、力は圧倒的に他種族より弱い。人族の連中は、それに怯えて暮らしていたのさ。だから俺様が、魔族を殺しまくったのさ。始めに魔王、そして、すべての魔族を。まあ、男は殺して女は生かして俺様の奴隷にしてやった。今ごろ、俺様の家で足を開きながら待っているだろうよ。ガッハッハッハ。」
「貴方は、本当の外道だ!!」
「そうだ。俺は外道だ。なにが悪い!!そうだな、お前も俺の女にしてやるよ。」
「貴方は何を言─────」
勇者は、剣を構えて突進してきた。
「クッ!!」
私は、寸前のところで避けた。回避が甘かったらしく、頬を少し斬られた。反撃しようと拳をつき出すが、
「おっと、危ねぇ。」
避けられた。
(武器さえあれば、硬くて頑丈な、何か、、、)
近くを見てみるが、良さそうなのはみつからなかった。
(せめて、あの空間にあった〝鎖〟があれば戦えそうなんだけど。)
ジャキーンッ
「な?!、何だ!この鎖。くそっ?!、外れない!!」
私が、考えにふけっていたら、突然空間が歪み、鎖が出現した。勇者の右手に鎖が絡まった。
(なんで〝鎖〟が!?)
また、鎖が出現して勇者の左足に絡まった。
(まさか、私が〝鎖〟と念じると出てくるのか。)
「おいッ、これ、お前が出してるんだろ!早く消してくれ。今なら殺さずに、俺の女にしてやっから!!?」
私は、ゲスの言葉を聞かずただ念じた。
(〝鎖〟〝鎖〟〝鎖〟〝鎖〟〝鎖〟、、、、、、)
鎖は、勇者の至るところに巻き付いた。勇者の姿が鎖にうもれていく。
「やめてくぇぇぇぇ?!金かっ?権力かっ?!なんでもするから鎖を出すのをやめてくれぇ??!!!」
「お前は、そうやって助命を願い出た魔族を助けたか?いや!お前は、殺した!!。罪もない人達をッ、ただ自分の為だけに。貴方は、許されない罪を犯した。死をもって償いなさい。死んだ後も、あの世で死んだ人達に償いなさいッ!!」
「クッソォォォォォォ?!、テメェさえいなければ、俺は人族で英雄として敬われる予定だったのにッ!!こうなったら、お前だけでも殺してやるッ!」
「何ッ!!」
勇者は、右手に絡まっていた鎖を強引に引っ張り、鎖と腕の間に隙間をつくった。そして、自由が効くようになった右手で剣をおもいっきり投げてきた。私は、念じるのに気を取られていて回避できなかった。
「グフッ!?」
剣が、脇腹に刺さった。血が大量に出ていた。気が遠のきそうだったが、勇者がまだ生きている。ここでとどめを刺さないと、あの子が危ない。私は、集中を切らさないように念じ始めた。
(〝鎖〟〝鎖〟〝鎖〟〝鎖〟〝鎖〟〝鎖〟〝鎖〟〝鎖〟〝鎖〟〝鎖〟〝鎖〟〝鎖〟〝鎖〟〝鎖〟〝鎖〟〝鎖〟〝鎖〟〝鎖〟〝鎖〟〝鎖〟〝鎖〟〝鎖〟〝くさりッ〟、、、、、、)
「クソッ、、タレ、、、め、」
勇者は、鎖に埋もれた。これでもう動けはしないだろう。時間が立てば鎖内の空気は、無くなって窒息死するだろう。
(良かっ、、、た。守っ、、、たん、だ。)
私は、倒れた。おそらく血を流し過ぎたのだろう。視界には、少女が泣きそうな顔で、近寄って来るのが見えた。
「─────ィ、───か───のじゃ!!」
私は、意識を落とした。
日常を書きたい((・ω・`;))