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ヴァルキリーと魔王の異世界生活  作者: 熱き友情で頑張る一般人
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閑話 魔王の娘〝アクル・コルセミア〟

この文は、少し長いです。読んでってください。

ブックマーク増えてうれしいです。これからもよろしくです。(^-^ゞ


誤字脱字があったら教えてください。


修正5月23日

一部の文を変更しました。

 わしはアクル・コルセミア。魔王の娘なんのじゃ。


 わしは、魔王城で父上と魔族のみんなで暮らしていたのじゃ。


「じゃあ、行ってくるぜ。みんな!アクルも。」


「わかったのじゃ、父上。城の留守番は任せて、早く行けなのじゃ。」


 父上は、毎日毎日、人族のやつらと戦っててわしのことはちっとも構ってくれん。ようやく、戦いが終わったと思ったら今度は、人族との交易の話で人族の国に行かなくちゃいけないらしくまた、わしを置いていく。


 わしも行くのじゃ、と言って見たのだか、お前にはまだはやいよ。と、言って同行させてくれない。わしはただ、父上と一緒にいたいだけなのに。


 わしは、自分の部屋に閉じこもった。部屋の外から父上の声が聞こえるが無視した。それが父上とわしの会った最後になるとは知らずに・・・


 それから、一ヶ月が経った。父上は、いまだに帰ってこない。城の使用人たちに、


「父上は、いつ帰ってくるのじゃ?」


 と聞いたが、みんな忙しいと答えずに行ってしまう。


「ははッ、さては皆わしに隠れてなにかやってるな。」


 わしは、城の中を捜索した。城の使用人に気付かれぬように夜に探索した。


 そうして、捜索二日目。使用人の部屋に忍びこんだ。この日は、使用人達は実家に帰るので入れた。こそこそと、漁っているうちにごみ箱にたくさんの紙が捨てられてるのが見えた。よく見てみると、魔族新聞だった。


「そういえば、この頃わしの所に来なかったと思ったら、こやつらか、理由は気になるが久々に読んでみるのじゃ。」


 そういってわしは、手に取った。


「なんッじゃと!?」


 そこには、「魔王、人族に謀られ死亡」

 と、一面大きく書かれていたそれをわしは、信じることができなかった。父上は、人族の謀りごと程度では死なないぐらい強いからである。例え、人族の兵士1000人に囲まれても軽くあしらうからである。わしは、あり得ないとその記事を読んでいった。


「人族側、勇者召喚に成功。」


 勇者。

 わしは、以前父上から聞いたことがある。召喚魔法に、異世界から召喚するという人族の王族だけが使える魔法がありそれで呼ばれた人を勇者だと。呼ばれた勇者は、強力で父上と同じくらいの強さらしい。


 どうやら、父上は、勇者によって殺されたらしい。


 わしは、また部屋に閉じこもった。一日中わしは、泣いた。体も洗わず食事もとる気がしなかった。今は、一人にして欲しい、と、使用人達を遠ざけた。


 そうしたある日、部屋のドアが開けられた。城の兵士が入ってきた。


「勝手に入るなと言─────」


「人族のやつらが講和を破棄。この魔王城に攻め込んできました。しかも、勇者らしき人物あり。」


 わしは、嘆いた。人族は何故わしら魔族を攻める。何故わしらを滅ぼそうとする。わしらが何をした!?。わしの心から、怒りが混み上がってきた。取り敢えず、城下の魔族に避難を出し、わしは、城に立てこもった。せめて、この城だけは滅ぼされてはだめだと。


 それから数日、城の門が破られた。一人の青年が、放った斬撃で門がバラバラになって城の内部に人族の兵士の侵入を許してしまった。そこから、戦況が変わった。城内の魔族と人族の混戦になってしまった。次第に数の少ない魔族は数の多い人族に殺されていき、壊滅寸前になってしまった。残っているのは、わしと、城の使用人と、近衛兵だ。


「姫様、早くお逃げになってください。ここもいずれは、人族に見つかってしまいます。あなた様は私達、魔族の最後の希望なのですから。」


 生れたて時から一緒だった使用人、マリスがわしを逃がそうと必死だったが、


「父上に、留守番をまかされたのじゃ。守らなければ行けないのじゃ。それにマリスや、城の人達を残して逃げるのは嫌じゃ。安心せい。ここは魔王城の金庫室。扉は城の門のよりめっちゃ頑丈じゃ。勇者といえども、そう簡単には破壊できまい。この隙を狙ってわしも魔族の王族に伝わる契約召喚をしようとおもう。」


「姫様!!。その魔法は、危のうございます。なにが召喚されるかわかりません。それのせいで、どれだけの王族が命を落としたか。駄目です。それは、絶対に駄目です。」


「もう、お主は心配性じゃな。安心せい。そなたも知っておろう。わしが魔法で失敗したことがないと。頼む。わしを信じしてくれ。」


「ッ!。・・・わかりました。ただ危なくなったらすぐやめて逃げてくださいね。」


「ありがとうなのじゃ。」


 マリスは、迷いながらもわしを信じてくれた。


「それじゃあ、始めるぞ。」


 わしは、詠唱を始めた。


「我が願い聞き届けたまえ!!

  我が名は〝アクル・コルセミア〟汝との掛け橋となる物をここに示せ!!」


 わしは、父上に教わった最初の呪文を読んだ。すると、目の前に魔法 陣が浮かび上がった。そして、光出す。


「はて、なにが出るかのぅ?」


 どきどきしながら、わしはそれを眩しそうに見ていた。マリスは、わしの前に出て魔法陣に対して拳を構えていた。魔方陣から光が止んだ。魔法陣の中央には不思議な色の水晶があった。黒と白が混ざりあった色だった。わしは、それを手に取って調べてみると


「これは、念話石か?なんとも不思議な色をしておるのぅ。」


 念話石は、特定の相手と話すことができる魔道具だ。ただし、一度使用したら壊れてしまう。最近では、念話石が取れなくなってきて数が少なくなってきて、使われることが無くなってきていた。


「ふむぅ。取り敢えず話掛けてみるかのぅ。おーい、誰かおらぬのか!?」


「──────────」


「聞こえなかったのかのぅ。おーい、誰かおらぬのか!?」


「どうかしましたか?」


 声がした。男か、女か分からない声だったが、わしは嬉しくなった。


 ドゴォォォォン


 地面が揺れた。わしは、のけぞりそうになった。マリスが原因を調べに行った。マリスは、すぐに戻ってきた。


「姫様!金庫の門にヒビが、多分人族の勇者の攻撃だと思います。早くお逃げを!!」


「無理じゃ。わしは、今契約召喚をしている。ここから離れられん。」


 わしは、ここから離れることはできない。このいしの先にいる人が最後の希望なのだから。わしは、止まっていた会話を始めた。


「すまぬ、返事が遅れたのじゃ。今わしは命を狙われている。そなたの力を貸して欲しいのじゃ。」


「どうして、命を狙われているのですか?」


 疑問に思うことは当然だろう。知らない相手に突然命を狙われると言われるのだから。わしは、正直に話すことにした。


「わしは、魔族を束ねる魔王の娘じゃ。人族の連中は、魔族は知性を持った魔物だと言おって、攻めて来たのじゃ。父上は、最強じゃった。人族の軍を一人で無力化したのじゃ。さすが父上なのじゃ。父上は、講和を結んだ。じゃが人族は、父上の優しさにつけ入って父上を人族の国に招いて殺したのじゃッ!!っ、すまぬ。つい、感情的になったのじゃ。話を続けよう。それからというもの、人族は講和を破って破って魔族の国に攻めて来たのじゃ。魔族は、魔王という統率者がいなくなったことで、バラバラになったとこを突かれて壊滅寸前じゃ。今、魔族の首都で、わしと生き残った魔族で抵抗しておるがもう、持ちそうにない。頼む、魔族を助けてくれ。」


「手助けしたいのは、山々なんですがここから動けないんです。」


「安心するのじゃ。わしの二つの問いに同意してくれるだけでいいんじゃ。それじゃあいくぞ。」


 わしは、呪文を唱える。


「汝は、我が物であり、我は、汝の物である。」


「はい。」


「我と汝は争ってはならない。また、我と汝に災難が降りかかろうとも互いに助け合うこと。」


「はい。」


「これで我と汝の契約はなった!!顕現せよ。汝の名はヴァルキリー。」


 (これでわしと、ヴァルキリーの契約は完了した。後は、ヴァルキリーが来るのを待つだけじゃ。)


ヴァァァァァァァァァン


「!?姫様金庫の扉が壊されたようです。勇者が来ます。早くお隠れに。」


「わかったのじゃ。」


わしとマリスは、近くの木箱の裏に身を隠した。すぐ近くで足音が聞こえる。


「あれ?おかしいなぁ。おい、クエル。本当にここで魔力を感知したんだろうな。」


勇者らしき黒髪の男は、エルフと獣人の女の子をつれて歩いてきた。


「はい。なんなのかはわかりませんが魔法陣の痕跡があります。」


「チッ、例の魔族の王族だけが使える儀式か。だが、近くになにもいそうにない、失敗したのか?」


「クンクンクン。ゆうしゃーさまー。そこの木箱の裏から匂いがするよー。」


(気づかれた!!)


勇者が剣を手にとるのが見えた。逃げようとするが足がもつれてこけてしまった。


(逃げられないッ!!)


ヒュン ザスッ ピチャァ


「ぐふっ、」


マリスがわしを庇って倒れた。


「マリス、マリスゥ、返事をするのじゃ。しっかりするのじゃあ。」


「姫様、は、やくお逃げ───、」


マリスは、血を大量に流したせいで意識を無くした。


「一匹、生きてるな。ん?お前めっちゃカワイーじゃねぇか!」


知らぬ間に勇者はわしの背後にいてわしの肩に手を置いていた。


「わしに、触るでない。わしは、魔王の娘〝アクル・コルセミア〟だぞ。」


「いいねぇ、その高圧的な態度。落としがいがありそうだぜ。」


勇者が服に手を掛けようとした。わしは、とっさに魔法を撃とうとしたが、


「何故、わしの魔法が起動しない!?お主、何をしたのじゃ!!」


「まぁ、お前は俺の女になるから教えてやるよ。俺はなぁ召喚される時、この世界の女神に会ってなぁ。その女神が俺に能力をくれたんだよ。その名も、 魔法無効。単純だが、これが中々いい能力でよ。ちょうど、人族の城にいたお前の父、魔王と試しに戦ったんだよ。圧勝だったぜ。俺が魔王の魔法を無効化してる間に召喚したやつらがメッタメッタに攻撃して、死にそうになっているところを俺がトドメをさした。死ぬ奴の顔が見ものだったぜ。ハッハッは。話はこれでいいだろう。良かったなあ。この勇者様の女になれるんだからなぁ。」


わしは、悔しかった。このくずみたいな男に父を殺された、魔族の国を滅茶苦茶にされ、マリスもやられた。舌を噛みきって死のうかと思ったが勇者がそれを許してくれない。


「ヴァルキリーは、まだなのか!!」


「誰だそいつ。今は俺だけ見てろよッ!」


「キャッ!」


勇者に、服を破られた。下着が丸見えだ。


(もう駄目じゃ。ヴァルキリーすまぬ、)


「それじゃあ頂っきまーす。」


勇者は、わしの下着に手を掛けようとしたその時、突如、魔法陣があった場所の空間が歪んでいた。それは、あの念話石と同じ白黒だった。


「私を呼んだのは貴女ですか?」


美しい一人の天使が現れた。

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