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バビロン結成

初めての作品です。

楽しんでもらえれば幸いでございます。


僕の名前は立花かぐら。

その名前故によく女の子と間違えられるが断じて違う。

昨今の草食系男子ブームの中僕ほどに牙を見せつけれる人間もいないだろう。

それほどに主観的にみても客観的に見ても僕はエロいと言えるのだ。

後々に嫌でも知ることになるだろうがね。ははっ


まぁ自己紹介はこんなところで終わって物語を進めようではないか。


今の時間は昼の12時。夏に差し掛かる6月の屋上での1コマである。

世間一般では、4時間目の授業時間になるのだが、案の定絶賛さぼり中だ。

「またこんなところでさぼってるのか」

誰もが見ればわかることを探偵きどりのドヤ顔で伝えてくるこの男

名前は伊藤陽という。

「あれっ今日はのっぽさんが一番乗りか」

珍しそうにうなずいている。

「そんなはずねぇだろ俺が一番だよ」

見ればわかるだろと言う言葉は心にとどめておこう。

「だってそこに座ってるじゃん」

・・・・・いたー。

結構前から居たのに気づかなかった。

こわっ声かけないとか怖すぎだろ。



「てかいつから居たの」

のっぽさんにたずねてみた。

「3時間目の始まりから居たよ」


「「あっはっはっは」」

二人して笑ってしまった。

この謎多き男のっぽと初めてあったのは高校2年の始業式の日で

進路をそろそろ決めるという雰囲気が匂い立つ空間に耐え切れずに初めて授業をさぼった日でもあった。

僕と陽が屋上に行くと小便している彼と目があった。

おもむろにこっちを向きだして「何見てんだよ」と言い放ったのだ。

その言いぐさに元ヤンキーだった陽はむかついたみたいだった。

「てめーが見てんだろーが」と

一触即発の空気が続いたのだが、しかしあまりの小便の長さに僕は笑ってしまったのだ。

その瞬間セキを切ったようにみんなが笑ったのだ。

陽もずっと思ってたみたいで

「長すぎだろ、言わなかったけど靴に尿がずっとかかってたぞ」

そして彼も自分自身で思っていたみたいで

「お前らが見てるせいで辞めるに辞められないんだよー」

と腹を抱えて笑い出してしまったのだ。

そんなことをしてしまえば、小便の方向が定まらず右に左にブルンブルンとうなっている。

それを見た僕らはさらに笑いの渦に巻き込まれてしまったのだ。

ようやく小便も笑いも収まったところで彼は僕らに近づいてきた。

「僕の名前はのっぽ。みんなにそう呼ばせている」

そんな脅迫まがいの自己紹介と共にビチョビチョの右手を差し出してきたのだった。

その日から3人の退屈との戦いが始まったのである。


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