第1話 動物?魔獣?いいえ、魔石喰らいです
とりあえずここが日本でも地球でも無い事は確認できた。
次は自分の事についてなんだが……。
これでも一応はラノベなどの異世界小説は嗜んでいたのだ。異世界転生物はチートスキルが付き物だと思うのだよ。
となると、俺にもそのチートスキルなる物があってもおかしく無いと。
もしや、猫になる事がチートとか言わないよね?不安になってきたな、こんな時にステータスでも見れたらいいんだけど……。
あれ?ここに板みたいなのあったっけ?おや?よく見るとこれは……ステータスでは?
名称:不明
種族:魔獣-魔石喰らい(幼体)
性別:メス
年齢:不明
Lv:1 体力:12 魔力:50 力:15 防御:24 敏捷:36
固有スキル:魔石吸収1、魔石最適化1
スキル:体力自動回復【小】、魔力自動回復【小】、魔力球1、鑑定7、魔力操作
ほうほう、成程ね。鑑定出来そうだし確認しておくか。
魔石吸収:魔石を喰らい内包されている力を吸収する事が出来る。吸収数はスキルレベルに依存する。
魔石最適化:喰らった魔石の力を自分の物にする。
体力自動回復【小】:時間経過で体力を微量回復する。
魔力自動回復【小】:時間経過で魔力を微量回復する。
魔力球:魔力を圧縮し、球にする。使用用途は多岐にわたる。
鑑定:目にした様々な情報が分かる。
魔力操作:直接魔力を操れる様になる。
ふむふむ、スキルについてる数字はレベルだったか。
最大レベルは何レベなんだ?大体はレベル10とかで止まるけど、この世界でゲームやラノベの知識が通じるとは思えないし……。
まあ、今考えても仕方ないか。
取り敢えず自分が猫ではなく魔石喰らい(幼体)でメスだと………。
え?メス?マジで!?
………うん。無かったよ。
これ以上は悲しくなりそうだから触れないでおこう。
それにしても魔石か……。いよいよファンタジーっぽい単語が出て来たな。
そう言うのって魔獣の体内で生成される魔力の結晶みたいな物だろうか?そうなると、倒した後に吸収する事になるのか。
そして名称が不明ときた。
生前の名前を使うのもおかしいし、別に良いんだけど。
はて、俺の名前って何だっけ?あれ!?名前以外の記憶は思い出せるのに名前の部分だけぽっかり穴が空いてるかのように思い出せない。
なぜだ、使わないとはいえ無いのは悲しくなるぞ。そのうち思い出せるといいけど。
それにしても外見ホント、猫にしか見えないな。
基本黒色の毛なんだけど所々に紫色の雷みたいな模様があるだけだし。
いや、おかしかったわ。
何だこの模様?もしかしてこれで猫か魔石喰らいか判別するのか?そうなると厄介だな。
模様見られたら殺しにかかって来るのでは?どうなるかは人間に会ってみないとどうにもならないけど。
気をつけるに越したことはないし注意しておこう。うん。
あ、そうだ。魔力球なるスキル試し撃ちしてみようかな。
まずは魔力を圧縮するんだけど、直接操れるしいけるか?多分……。
んー、この微かに感じる力のような物が魔力か?結構空気中に漂ってる感じかな?ふむ、体内からも同じ力を感じるぞ。
これが魔力か……。
球をイメージすれば良いのかな?お、ちょっと見えにくいけど球のような物が出来てる。
それにしても手を使わずに出来てホント良かったよ。
四足歩行だから二本も腕を上げたらバランスくずして倒れちゃうからね。
取り敢えず飛ばしてみようか。
バシュ
お、木に丸い穴がちょっとだけ空いたな。
込める魔力を増やしたら、威力も上がるのだろうか?実践あるのみだね。
お、さっきより色が濃いような?これは……赤色?もしかして魔力って赤色なの?結構派手だね。
よし、撃ってみるか。
バン! バキッ ドスン!
え?嘘でしょ?速さも強さも段違いなんだけど……。
木が折れたよ?そこそこ太い木を選んだはずなんだけどな。
よし、今日はここまでにしようかな。
怖くなって辞めたとかじゃないよ?うんいや、絶対違うからね!?まあ、いいや。
取り敢えず、何か無いか探索でもしようかな。
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