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後悔しろ、虐めっ子


私は人間から虐められている。


答えは簡単だ、私が人間ではないからだ。


人間という種族は自分と異端であるものをとことん遠ざける。


そう、どんな手を使ってでも。


もう疲れたから死のうと思う。


助けを求められる人は居る。


でも、迷惑かけたくないな。


だから、その人達が知らない場所で死のうと思う。


まぁ、いずれはバレるんだろうけど…


実を言うと、私は音楽家である。


今度、ソロライブを行う予定なんだ。


だから、その時死のうと思う。


私の無様な死に様をみんなの目に焼きつけてやる。





当日、綺麗な夜空だった。星が私を覗いている。


この星空を見ていられるのも今のうち、そう考えると少し虚しい。


でもやめるつもりはない、覚悟はできている。


目の前の観客達がゴミのようだ。


私は、拳銃を取り出した。


案の定、みんな慌てた。


そう、その顔が見たかった!恐れ、畏むその表情が!


観客の一人がやめろと叫ぶ、ほんとうにやめてほしいなら行動で示せ間抜け。


私はその観客に嘲笑うような顔で


「なんで?」


そう問いた。


「生きてた方が意味がない。疲れるだけなんだし。だったら死んだ方が楽しいし、最高だよ。そう思わない?」


それに……


「あはは、笑えるね。そこの人間が、そこに居る私を虐めた張本人が!私の最期を見届けに来たってわけか!何度も私に死ねとほざいたそこの人間さん!貴方がそう望むのであれば、喜んで私は死んでやろう!!」


「そ、それは…冗談で…」


ほら、面倒なことになりたくないからそうやってころころ手のひらを返すんだ。心にもないことをしゃべるんだ。醜すぎて吐き気がするよ。


私はただ平和に暮らしたかっただけなんだ。


「後悔しろ」


そう私は吐き捨てた。


「お前たちみたいな生き物が存在してるから、この世は腐ってしまったんだ。同調という言葉を欠片も知らないクズ共め!」



さようなら、大嫌いな世界。



拳銃のトリガーを引いた。


脳みそまで痛みが響いた。


私は視界がフェードアウトしていくのを感じながら


ゆっくり死んでいくのだった。





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