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閑話─好奇心は猫をも殺す─

少し長くなりました(-_-;)


─コクミック王国国王side─


「……誠か?スタンピードでの負傷者が出なかっただけでなく、それを治めたのがたった一人の冒険者だと申すのか?」


ある報告に耳を疑った。


そんな事、今までになかった事だ。


「フォール支部のギルドマスターからの報告によりますと、それを行った者はバジリスクをたった一人で討伐した冒険者、名をカイトという男だそうです。」


「おお、そういえばバジリスク討伐者が冒険者として登録したと報告があったな。まだ冒険者登録したばかりだからと、余への謁見は先送りされたんだったな。」


先送りされた理由は、それだけではなかったが。


何でも、元々旅人であったカイトという男の素性が知れなくて、余への危険がある可能性が高いという事で流れた事案だった。


まだ20才という若さのその男は、たった一人でバジリスクを討伐したとは思えない容姿を持っていて、それなのにバジリスクをたった一撃で討伐したらしい、何ともアンバランスな人物らしい。


若く優秀な人物を国に留めておきたいと思うのは、国王として当然であろう。


多少の危険があっても良いと再三通達しても、フォール支部のギルドマスター──カルロスは首を縦に振らなかった。


通達する度に送られてくる断りの書面には、カイトに関する報告も含まれていた。


“レベル40の魔導剣士というのは偽りで、ステータス偽装をしていたらしい”とか、“黒猫族を引き取り、暴言を吐いた者が粛清された”とか、“アダマンタイト含有の武器を、素手で破壊した”とか、“貴族街の家を一括で買った”とか、“幻と言われている反射魔術を使用したようだ”とか……有り得ないような話ばかり。


そして今回、またしても有り得ない報告が来た。


これはやはり、直接会って話す必要があるだろう。




何度か通信して、やっと渋々ながら了承したカルロス。


カイトとやらは名声に興味がないようで、きっと今回の話は断るだろうとの事だったが、何とか説得してみるようだ。


そして──


その後に受けた報告は、更に耳を疑うものだった。


[陛下、カイトは引き取った黒猫族の子供を殊更大切にしています。死者を出すおつもりがないのなら、彼が連れていく黒猫族を見ても暴言を吐かないように徹底させて下さい。それに、彼の反射魔術は特殊なようで、威力が増したものが返ってきます。絶対に攻撃しないで下さい。あれは私でも防げません。]


カルロスとの直通連絡で言葉を交わす。


「彼は黒猫族の過去を知らないのか?」


[簡単に伝えましたが、彼にとってはただの子供として認識しているようです。アダマンタイトが含まれている武器を素手で破壊した事から、現在ギルドでは黒猫族に触れないよう、暗黙の了解となっております。]


「ふむ……」


普通なら、ギルドでそのような事が起こる事は滅多にない。


過去の諍いすら、強引にねじ曲げる実力を持つのか……


「今回のオーガのスタンピードは、目の前で見ていたのであろう?その冒険者は何の広範囲攻撃の魔術を放ったのだ?」


[それが……彼が放ったのはアイスアローなんです。たった数秒で、387体のオーガの眉間を寸分の狂いなく撃ち抜いていました。後方にいたオーガの位置が悪く、破壊してしまった魔石もありましたが、それはたった5つしかなく……それなのに彼は魔力枯渇もしていない様子でした。それどころか、何の不調も感じていないようで……きっと彼は化け物級の実力者です。俺でも一瞬で、それも殺された事を理解する間もなく殺されるでしょう。……彼の望みは、規制なく入出国をする事のようですが……干渉されるのが嫌いな印象を受けます。断られたら直ぐに引いて下さい。しつこく言い募っても、良い結界は得られないでしょう。]


「……俄には信じられないが……」


その話が真実なら、王宮魔術師長よりも実力がある事になる。


何としても国に留まって欲しいが、その留める手段がない。


[結局カイトのジョブもレベルも不明のままで……鑑定スキルはレベルⅣ以上、鑑定阻害スキルもレベルⅣ以上、ステータス偽装も出来るという事しか分かっていません。剣は二本腰に差していますが、俺はまだ彼の剣術の腕前は見ていません。]


鑑定士以上のスキルを持つ青年……


いったい何者なんだろうか?




────

──


彼を初めて見た印象は、“柔和そうな、容姿の整った青年”。


黒猫族の子供を片腕に抱き上げ、それなのに私を敬う様子が皆無な様子で佇んでいた。


雰囲気に飲まれる事なく、忙しなく周りへ視線を向ける訳でもなく、だけど強者の覇気はなく、希薄な気配しか感じられない。


だが余が声をかけたら、その返事ではなく自身の要望を口にした。


──まるで余の願いなど聞く価値もないと言いたげに。


「……冒険者風情が調子に乗るな!陛下の許可なく拝顔しただけでなく、賜れたお言葉を遮るだなんて何様のつもりだ!?」


そんな中、堪えられなかったらしい大臣の一人が声を荒げた。


その“冒険者風情”の力を貸して欲しいと願うつもりだったのに、相手の心証を悪くしてどうするのだ?


──余計な事を!


「俺を冒険者風情と罵るのなら、わざわざ呼び出す必要などなかったのでは?この国は“冒険者風情”の力を借りなければたちゆかない国力しかないのですか?数日前にこの国へ来たばかりの俺に出国規制をかけるような国に、敬う要素など皆無です。俺はこの国の駒になる気はないんですから。それを強要するのであれば……この国を消しますよ?」


カイトの言葉にざわめく者達。


それが出来る実力がカイトにはあると、カルロスから報告があった事は大臣達にも伝えている筈なのに。


余の言葉を聞いていなかったという事か?


「俺からしてみれば、“お前らこそ何様のつもりだ”と訊きたいんですが?神にでもなったおつもりですか?権力を笠に何をしても許されると勘違いされていませんか?」


初めの印象とはガラリと変わり、無表情で淡々と話すカイト。


慌てて口を開こうとするも、甲高い音がしたと思ったら──


「ぐっ……」

「っ、がはっ……」


物陰から倒れて、泡を噴いている忍達。


カイトには忍達の位置すら把握していたというのか?


……それ以前に、私の許可なく何故忍達が攻撃をした!?


「貴様!攻撃するとは……!」


「そちらから攻撃してきたのでしょう?反撃されたからと憤るのは、道理に反しますよ?」


口を開いた大臣の言葉に、またも感情が感じられない様子で言い返しているカイト。


……いや、かなり冷めた目をしている。


これは…………挽回出来るのか?


カルロスと話している時は普通なのに、余達へ向けられる目はまるで塵屑でも見ているようなものだ。


「従わないと排除しようとするなんて、以前見た馬鹿貴族と同じ事をされるなんて思ってもみなかったです。貴方達がそういうつもりなら、俺も武力を行使して良いんですよね?コクミック王国なんて消えてなくなりますが……構いませんよね?俺は始めに忠告したのですから。」


その言葉に触発されたのか、斬りかかる衛兵達。


これは……本当にこの国が終わってしまうかも知れぬ。


「『跪け!』」


言葉と共に強烈な威圧をかけられ、兵達が動きを止め、膝をつく。


余達だけでなく、彼の隣にいるカルロスにまで威圧がかかっているようだが、彼に抱き上げられている子供にはかかっている様子がない。


浅い呼吸しか出来ず、無意識に歯が鳴る。


顔色を失っている面々が見えるが、余も同じような顔色をしている事だろう。


王たる余が“怖い”などと、観衆の前で震える事はあってはならないのに……今回ばかりは恐怖を隠しきれない。




直ぐに威圧は解かれたが、与えられた恐怖は消えない。


咳き込みながら次々と口を開く大臣達の言葉に、頭が痛くなった。


彼を鑑定出来ない事も、ステータス偽装も出来る事を伝えてあったのに。


「……さて、王様?この不始末はどうなさるおつもりですか?宣言通りこの国を消してやっても構いませんが、過剰の人殺しはするつもりがないんですよね。……この城だけ更地にしましょうか?でも俺は加減が上手く出来ないので、アーバンの街全体を消してしまう恐れもありますが……国ごと消されるよりは良いですよね?……って、貴方達に言っても仕方ありませんよね?どうせこれから死ぬのですから。」


無表情ながら口角だけ上げた笑みを見せられ、震え上がる事しか出来ない。


王として、何たる情けない姿を曝しているのか……


カルロスへと声をかけた様子は、一気に雰囲気が柔らかくなったように見える。


カルロスはそんな彼へ謝罪し、膝をついて頭を床に擦り付けている。


そんなカルロスを見ても、カイトは全く驚く様子も動揺する様子も見せない。


だが、その雰囲気から察せられる。


“彼はもう、カルロスの言葉にしか耳を貸さない”と……


そう感じたのは余だけではないだろう。


この場はもう、カルロスに任せるしかない。




結局、今回はカルロスの顔を立てて不問となったようだ。


カルロスに言われるがまま、入出国にて煩わせてはいけない旨の書面を作成する。


これで彼を止めた者は、罰せられる事となった。


スタンピードを解決した事により、カイトのギルドランクはAに変更され、他国からの横やりがないようにと“フォール支部ギルド所属のAランク冒険者”という肩書きにするようだ。


依頼で他国へ渡る事の多いAランク以上の冒険者は、身元を国が保証する事となり、他国はその冒険者を引き抜く事は殆ど出来ない。


所属国を変更する場合、互いの国で話し合う事となるからだ。


フォール支部所属となる事に関しては不満がないのか、カイトは何も言わない。


余達に視線が向かないのは、視界に入れる価値もないという事なのだろうか?


ある意味不遜な態度だが、それを咎める力を持つ者はいない。


この場に控えていた騎士団長も、王宮魔術師長も、顔色を失ったフラフラな状態で何とか立っているようなものだ。


玉座に座る余はともかく、大臣達も同じく。


勝手に鑑定士に鑑定させた者達は、更に顔色が悪い。


彼等のせいでカイトの心証が悪くなったのは間違いなく、後でコッテリと絞らないと。


──この国が消滅していた可能性があったのだから。


(これで余やこの国の為に働いて欲しいと言えなくなってしまったな。)


余の専属衛兵に据えたかったのに……彼がこの国から出ていく時も引き留める事が叶わなくなった。




「今日はすまなかった。これは生涯使える。カイトのコクミック王国の入出国は自由だ。勿論、その子供も同じだ。……この国に手を出さずにいてくれて感謝する。」


カルロスが深々と頭を下げているが、カイトは証書を手から消した。


魔法袋とは違う、次元ボックスでも展開しているのだろうか?


かなり大容量の魔法袋を持っていると報告を受けていたが……


「俺達は少し街を散策してから帰りますけど、カルロスさんはどうします?」


完全に、カイトの目に余達は入っていないようだ。


「俺はまだ此処でやる事がある。先に帰ってくれても良いが……馬車の手配もあるし、もう一度城へ戻ってきて貰う必要がある。乗り合い馬車は庶民の乗り物だから安いが、揺れが酷いし、休憩も少ない。カイトはともかく子供には辛いだろう。」


(“乗り合い馬車”はそのような仕組みになっておるのか……)


乗り合い馬車の存在は知っていたが、今まで乗った事がない。


……お忍びで視察してみるのも良いかも知れないな。


「……馬車だと半日かかりますよね?もっと早く帰る手段はないんですか?」


「……馬を借りて乗馬して帰るか?だが、馬車よりも乗馬は慣れていないと辛くないか?」


それは理解出来る。


馬車はゆったりと進むが、乗馬はそうではない。


余も、馬に乗り慣れるまで日数がかかったものだ。


「そんな遅いのに揺れる生き物に乗って帰りませんよ。カルロスさんも一緒に帰ります?広い場所を提供して頂く必要がありますが。」


「……広い場所……?は?何をするつもりだ?」


怪訝な表情のカルロス。


余も広い場所を求める意味が分からない。


「広い場所なら、騎士団の訓練場所はどうだ?ニコラス、彼が来たら直ぐに訓練場所を空けろ。」


「はっ!直ちに準備致します!」


騎士団長のニコラスへ声をかけると、そのまま駆けていく。


騎士団の訓練所へ行き、他の騎士達に通達する為だろう。


「何をするのか知らぬが、余も見る事は可能だろうか?」


「…………貴方が持つ結界の魔道具は意味を為さないので、負傷しても良いならどうぞ?」


カルロスと話す時には見せない、冷たい目が余を貫く。


……だが、本当に何をするつもりなのだろう?


…………それ以前に、結界の魔道具を所持している事も知られていたとは……


だがそれが意味を為さないとはどういう事だ?


これは何十人もの魔術師が何年もかけて魔法を展開し、それを封じ込めたものだというのに……




────

──


カイト達が姿を見せた。


カイトは用事が済めば城へと戻ると話していたが、余の準備がある為、一足先に騎士団の訓練所へと向かった。


城でカルロスと待ち合わせ、そこから訓練所へ向かうと言っていたから、訓練所に居れば会う事が出来るのだから。


(黒猫族の子供をずっと抱き上げているが、疲れないのだろうか?)


屈強そうにはとても見えない体躯なのに……何処にそんな力があるのだろう?


「……随分と人がいるんですね。……少し危険かな?」


ボソッと呟かれた言葉が耳に届いた。


これからいったい何をするのか知らないが、これだけ離れていても危険なのだろうか?


騎士達は訓練所を見渡せる寄宿舎から顔を覗かせているだけなのだが。


「これでも危険なのか?……魔術師達に結界を張るように伝えた方が良いか?」


「ああ、弱い結界を張られたところで意味がないですし、俺が張りますよ。結界の中にいる事となるカルロスさんには、きちんとした結界を張るので心配いらないですよ。ソフィアにかけるものと同じものをかけますから。」


何とも信じがたい事を話している。


長年国に仕えてきた魔術師達の張る結界が弱いなどと……


余の持つ魔道具すら意味を為さないと切り捨てたカイトは、いったいどれ程の力を有しているのだろう?


「『物理攻撃無効』『状態異常無効』『魔法攻撃無効』……周りはこんなもので良いか。」


「…………」


簡単に展開された結界に、思わず言葉を失った。


(“攻撃無効”?それに“状態異常無効”もだと!?)


魔術師達が展開する結界は、攻撃耐性のもの。


しかも状態異常を完全に防ぐ事など出来ない。


状態異常にかかっても、何とか自我を持っていられるというレベルだ。


カイトの結界を見て、特に魔術師達が目を瞠っている。


そんな余達の驚愕などどうでも良いのか、更に強固な結界をカルロスと黒猫族の子供にかけている。


カイトが一人いるだけで護りは完璧になりそうなのに、余はそれを受ける事はないのだろう。


一番安全な場所にいるのが、国王たる余ではなくてギルドマスターのカルロスと黒猫族の子供だなんて……


「カルロスさん、絶対に俺より前に出ないで下さいね?」


「分かった。」


やはりカイトが声をかけるのはカルロスのみ。


これからカイトが何をするのか、カルロスは知っているのだろうか?




「出でよ、エンシェントドラゴン!」


カイトの足元に現れた、巨大で複雑な魔法陣。


(“エンシェントドラゴン”……?それは既に滅びたとされる古代竜の別名ではなかったか?)


昔の文献で見た事がある。


……それが本当なら、そのような存在を喚び出す事が可能な力を一個人が有している証明になるぞ?


魔法陣から現れた黒色……いや、極僅かに紫が入っているような色の物体が、ゆっくりとその姿を露にする。


レセドゥヤ山脈にいるドラゴンよりも二回り以上大きな体躯は、圧倒される。


「……っ、……っ……」


カイトが張った結界がなかったら、余達は気絶……否、心の臓が止まって息絶えていただろう。


それ程、目の前の存在から放たれる威圧と殺気が凄まじ過ぎる。


カイトが余が持つ魔道具が意味を為さないと言った理由が分かった。


『……矮小なる人族が、我を従えるとでも思うたか?』


レベルの高い竜は、人語を理解していると聞いた事がある。


──こうして話しているのを聞くのは初めてだが。


「“矮小なる人族”ね……」


だがカイトは微塵も恐怖を感じている様子がない。


色んな効能の結界を張られたカルロス達はまだ分かるが、カイトは自身に何も施していない筈なのに。


『──っ、貴様……いや、お主は何者だ!?お主のような存在は、この我でも見た事はないぞ!』


……何故か古代竜の方が驚いているようだ。


本当にカイトは何者なんだ?


古代竜にそう言わしめるカイトは、人族ではないという事か?


「俺が何者であるかなんて関係ないだろう?家まで運んで欲しいから喚んだんだ。俺達を運ぶだけだからワイバーンでも充分なんだけど……戦いにおいてお前を喚ぶ必要もないし、ワイバーンならこれから見る機会もありそうだからな。喚んでみた。」


軽い!


それって、思い付きで喚んだって事だろう?


思い付きで古代竜を召喚出来るなんて、普通ならば有り得ない。




「というかお前、何処にいたんだ?随分と汚れているな。何十年も眠っていたのか?苔だけでなく、鱗の隙間に土が積もって草が生えているぞ。」


古代竜へ気安く話し掛けているが……それだけでも化け物染みている。


畏怖は感じないのだろうか?


『……洞の中で眠りについていた。……それよりも我に名を贈らないのか?』


「俺が洗ってやるよ。……お前の名前、ソドムで良いか?」


『我の名はソドムか。……名を与えられたのは初めてだ。』


古代竜の雰囲気が、出現した時とかなり変わっている。


……カイトを“主”として認めた……?


何だか嬉しそうな雰囲気だ。


その後にカイトが展開した魔法も、驚くものだった。


生活魔法なのだろうが、規模が違い過ぎる。


古代竜よりも更に巨大な水の塊が、渦を巻いて古代竜の周りを回り、色を変えていく。


だがその水は一瞬で消えた。


大量の水はいったい何処へ消えたというのか……


「これで綺麗になったな。」


『……水浴びした時よりさっぱりしたな。また頼む。』


「ああ。いつでも言ってくれ。」


だが当人は何て事ない様子で古代竜と会話を続けている。


「家に帰る前に、一人、ギルドで降ろしたいんだ。ギルドの上で一度旋回して貰えるか?家には結界が張っているけど、ソドムが下りる時に解除するから心配するな。」


『人族の結界など我には効かん……と言いたいところだが、お主の場合はそうも言っていられないな。』


「攻撃能力のない結界だから、下りようとしたところで見えているのに何故か家から弾き出されるって感じだろうな。……ソドムのステータスだと強引突破は無理だから、するなよ?」


(古代竜ですら突破出来ない結界だと!?)


本当に、カイトは何者なんだ?


“人界に降り立った神”と言われても驚かない自信がある。




「カルロスさん、呆けていないで帰りますよ?」


「あ、ああ……」


何とか返事しているものの、腰が引けているカルロス。


カイトの言葉を半分も耳に入っていないのだろう。


──至近距離に古代竜がいれば、誰でも同じ態度しかとれないだろうが。


「ほら行きますよ。」


前進どころか後退しようとしているカルロスを簡単に小脇に抱え、一跳びで古代竜の上へ移動したカイト。


直ぐに羽を動かして浮上した竜は、あっという間にその姿は遥か上空へ。


残された余達は、茫然と立ち尽くすしかなかった。


─コクミック王国国王sideエンド─

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