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唯一の光

魔ねき猫です。

評価や感想書いてくれれば嬉しいです。

誤字脱字があれば報告してください。



目が醒めると、自分の部屋で寝ていた。


「よく寝た」


部屋から出ると、家の中には人の気配が無かった。

今日が入学式ってことを忘れていたレンは、急いで用意をして学園に向かう。


無事、間に合った。

入学式が終わって、最初の授業が始まった。

最初は自分の、魔法の杖を出す授業だ。


担当の先生の名前はサルバス・ドゥーラ先生だ。

見た目は悪役っぽいが、性格は優しそうだ。


「まず最初に、バディの顔合わせをしてもらう。

 昨日の時点で終わっていると思うが、もう一度だ」


そういえばシャルはそこだろう。


「貴方は、私のバディでしょう」


ぼーっとしていると、後ろからシャルの声がした。

呆れた顔でこちらを見ていた。


「改めて、私の名前はシャル・クレア・バレットです。

 よろしくお願いします」


クラスのみんなは、一斉にシャルの方を見る。

ざわざわしだす。


「俺も改めて、アマクサ・レン。魔力がないから足を引っ張ると思うが、よろしく」


「おいおい、あんな奴がクレアさんのバディかよ」


「クレア様かわいそう」


様々なヤジが飛ぶ。

だがシャルは気にした様子もなく、平然とした様子だ。


シャルは【選ばれし魔法使い】の一人、クレア家次期当主だ。

騒がれたり、レンにヤジが飛んだりと、様々だ。


「いつまで騒ついている。顔合わせは終わったのか!」


サルバス先生が注意する。


そして周りの人たちも挨拶が終わっていく。

その中にナターシャもいた。

一瞬目があったが、逸らされてしまった。


あんな気まずい空気のまま別れて、喋る機会を失った。


「次に、自分の杖を出してもらう。

 杖とは、自分の心を具現化したものだ。

 それはお前たちを支えるものであり、助けてくれるものだ。大切に扱え」


確かあの夜、シャルは自分の杖を使っていた。

それをシャルに聞いて見た。


「私達【選ばれし魔法使い】は幼い時から魔法の練習をしないといけませんからね」


「なるほど。

 あれ?魔力がない人でも杖って出せるのか?」


「さぁ?私もわかりません」


杖の出し方は、昔から伝えられている方法だ。

殆どの魔力を聞きてに集める。


だが、レンには魔力がない。

周りの人は色々な形をした杖が現れていた。


魔力を感じ取れないレンでは、聞き手にも集めれない。


次第に周りの人はレンを見だす。

クスクスと笑い声まで聞こえる。


結果、杖は出なかった。

先生はレンを見た後、そのまま授業を進めた。


やっぱり、魔法使いには向いていないのか。


その様子を見ていたのは、ナターシャだった。

レンの魔力が無いと言われた瞬間に居合わせた友達だ。


「魔力があった私に、慰められても嫌だよね」


ナターシャは後悔していた。

なぜあの時、止めていなかったのか。

クラスの皆に笑われているレンを、見ながら後悔の気持ちは大きくなるばかりだった。


大量の魔力が使われる杖の精製は、相当疲れるためもう学校は終わった。

レンとシャルは自分達の家へ行く。


「私、先生に聞いてきます。

 ここに魔力が無い人なんてありえません!」


シャルは、クラスの皆の態度に気に入らなかったのか、先程から不機嫌になっている。


「シャーロット先生は過去に一人だけいたって言ってたけど。

 その人がどうしたのかもわかってないし。ヘーゼさんも何か隠してるし」


「なら私はシャーロット先生に聞いてきます」


シャルは右手を突き出し、何かを呼び寄せる。

少し待った後で杖が飛んできた。


シャルはタイミングよく飛び乗ると、学園の方へ飛んで行った。

一人になったレンは、シャルの後ろ姿を見て思い出す。


「俺も【宿りの杖】に乗らないとな」


その後は一人で帰った。


家に戻ると、机の上に沢山の本が置いてあった。

学園で使うものだ。


その中で適当に本を取り、ページを開く。

しかしそのページは、レンの興味を引くものだった。


「魔法陣?なんだそれ」


遥か昔、魔法が使えない者、魔力が無い者が【始祖の魔法使い】に対抗する為に考え出されたものだった。

しかし魔法陣を書く時間や、攻撃までの発動時間を考え、実戦的では無いと失敗に終わったと書いてあった。


「魔力が無い人が、魔法を使える唯一の方法...」


レンはすぐさま他の本から、魔法陣について詳しく書かれている本を探した。

一冊ずつ丁寧に調べるレン。


そしてある一冊の本に書いてあった。


魔法陣についてと、その作り方など記されているページだ。


「これを使えば、俺は魔法を使える」


だが問題もある。

先代達によれば、魔法陣の使い勝手の悪さから失敗に終わったものだ。


それをどうやって実戦向きにするのか。


レンは色々考えた。

魔法もののアニメやゲーム、物語を。


「付与...か。それに書溜めすればいい。」


早速レンは台所に行き、包丁に魔法陣を書く。

この本の言う通りにし、こうすれば...


「えっと...あった」


冷蔵庫から大根に似た物を出し、試しに切ってみる。


レンは驚いた。

押すと言うより乗せるだけで切れたのだから。


「案外、魔法陣というものは凄いのかもしれないな」


ガチャっと玄関の方から、ドアが開く音がした。

シャルだった。


杖を勢いよく立て掛けると、シャルがこちらに来た。


「貴方、落ち着いて聞きなさい。

 過去に魔力が無い人が一人だけいたって話あったわよね...」


「急にどうしたんだよ。

 それはシャルが、シャーロット先生に聞きに行くって...」


「その人は...」


レンはニコニコしていたが、その言葉を聞いて、唖然とした。

シャルの口から発せられた言葉は、予想だにしないものだった。



みんな無詠唱で魔法を発動するのに、主人公だけ魔方陣って...

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