イラの疑問
魔ねき猫です。
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最近の思った事は、シャルの様子がおかしい。
それにアマクサの姿が見えない。
アマクサの箒を盗んだザリオンと仲が良いみたいだ。
「ローレッタ先生、シャルとアマクサの間に何かあったのですか?」
「うっ...イラさん。私の口から言えません」
授業の終わりにローレッタ先生の元に行き、最近のシャルについて聞いたがこのザマだ。
ローレッタ先生は何か隠している。
それは言いづらい事のなの、又は極秘で何かしらの作戦が動いているのか。
「イラさん、実際にシャルさんに聞いてみては?
そうすれば分かると思います」
ローレッタ先生はバツが悪そうに言う。
本人の口からだったら良いらしい。
「分かりました」
イラははっきりしないローレッタ先生に苛ついた様子を見せると、その場から離れた。
話したいのは山々なのだが、シャルはイラの事避けている様な気がしてならなかった。
だが今日はシャルにアマクサの事を聞くつもりだ。
その為にもザリオンが近くにいては困る。
教室の隅にいるシャルとザリオンを見ているイラ。
見ているのはイラだけではない。
クラスにいる人だって急にアマクサの姿が見えなくなって、次に現れたのはザリオンだ。
「最近のシャルさんは、少し様子がおかしいですね」
いつの間にか隣にいたササが言う。
やはりみんなも疑問に思ってるみたいだ。
「ササもアマクサの居場所を知らないのですか?」
「知りませんわ。
私はてっきりイラさんが知っていると思っていましたのに。
それにしてもイラさんはアマクサ君の事を気にしているご様子ですが?」
ササは意地悪な目でイラを見る。
イラがツンデレというのを知っているのだ。
ササの期待していた通り、ササの言葉でイラは焦っていた。
「べ、別にアマクサを気にしている訳ではないです!
大会の時に助けてもらったので、何かあったら...」
最後の方はゴニョゴニョ言って、何を言っているのか分からなかった。
だがイラの顔はどんどん赤くなっていった。
「やっぱりイラさんはいじり甲斐がありますね!
ですがお生憎様、私の妹であるヤヤが求婚している途中ですから」
「どうして私がアマクサの事を好きと言う事になっているのですか!」
ササとイラが喋っている間もシャルとザリオンは離れる事なく何かをしている。
それを見ると、この状況はシャルが文句を言ってないので良いのかもしれないと思ってしまう。
ササとイラは次の授業の準備をする為、ここで会話が終わってしまう。
二人はこれ以上の詮索を辞めたのだった。
その日からザリオンとシャルが二人で行動していても何も思わなくなった。
それが普通になってくるのだ。
そして何も疑問を覚えなくなる。
それから一週間くらい経った頃だろうか。
イラの元に一本の電話が来た。
大会でシャルが使っていた球型で、地面に置くとその人の映像が出てくる。
「イラ!!!
今すぐ私の実家に来なさい!!!!」
普段絶対に大声を出して何かを言う事がないササが大声を発していたのに驚く。
今日は土曜日で特に用も無いイラは、急いでササの実家がある【シャンション】に向かう。
船着場についたイラは急いで案内人の妖精を呼ぶ。
妖精はマリンでは無い。
案内人の妖精はたくさんいる。
だからイラの目の前に出て来たのは男の子の妖精だった。
「何処まで行くの?」
「【シャンション】までお願い。
出来るだけ早く行けるかな?」
「オーケー!
では急いで【シャンション】まで行くぞー!」
いつも穏やか揺れで進む船は、今では大きな揺れと共にササのお母様が管理している【シャンション】に向かっている。
とは言っても着いたのは出発した一時間後。
イラは急ぎ足でササの実家に向かった。
大きな門の前に玄関まで案内する執事がいた。
「イラ様ですね?
早く家に上がってくだされ」
執事である者が客であるイラをここまで急かすのだ。
本当に大事な、何かあるのだろう。
執事に連れられ、客室ではなくリビングに連れて行かれる。
イラは客だが、この家には何度も来ているので客室には連れて行かない。
リビングにはユユさんとササ、そしてヤヤちゃん。
だがヤヤは悲しそうな顔で、涙目になっていた。
その姿に気になりつつも、イラはササが座っている向かいの椅子に座る。
「それで、今日私を呼んだ訳とは何でしょうか?」
イラの質問にユユさんが答えた。
「イラちゃんがここに来て一番疑問に思った事は何故ヤヤが泣いているのか...でしょう?」
「はい」
「これは...シャルちゃんのせいよ」
ここに来てシャルの名前を聞くとは思わなかったイラは、少し驚く。
しかし、一番驚いたのはヤヤちゃんを泣かしたのはシャルと言う事だ。
ユユさんがシャルの名前を出した途端、ヤヤちゃんは堪えていた涙が大粒になって流れていく。
その光景を見て、相当シャルがトラウマなのだろう。
「それは一体どう言う事ですか?」
「まず、ヤヤはアマクサ君とシャルちゃんの寮で同居していたのです。
ですがシャルちゃんがおかしくなり始めた日とアマクサ君がいなくなった日、ヤヤに酷い罵倒をして寮から追い出したらしいの...」
何を言われたのか、ユユさんの口から聞いた。
聞いているイラさえ辛かった。
それをまだ幼いヤヤは目の前で言われて帰って来たのだ。
聞いている中、最初は何を言っているのか分からなかった。
シャルは小さい子にそんな事言わない。
だがユユさんが今、この状況で嘘をつく筈がない。
イラが黙っていると、次はササが喋り始めた。
「私は...私の自慢の妹をいじめたシャルさんを許せない。
けど何か訳があるならそれを聞きたい」
珍しくササが怒っている。
だがそれは誰でも怒るだろう。
この場合イラもシャルに何があったのだろうと思ってしまう。
最近シャルの様子がおかしいのと合点がいく。
仲の良いシャルが、アマクサの箒を盗んだザリオンと仲良くする筈がない。
「とにかくヘーゼさんに報告するべきだと思います」
イラはそう言う。
シャルのお母様に話せば何か分かるかもしれない。
「そうね。私もそう思うわ。
そして、もしシャルちゃんが操られたとしたら......ヤヤの魔法で解除したのだけれど、この様子では会わせれないわ」
可能性は無くは無い。
だが【選ばれし魔法使い】が操られるほどの力を持っている魔法使いがいるなら、それは化け物だ。
その可能性は少ないのでユユさんも間が空いたのだろう。
「ヤヤちゃんを無理させるべきではありませんね。
私はヘーゼさんの元に行って、事情を説明して来ます」
「私たちも行きましょう」
ユユさんが言う。
確かに昔から仲の良いヘーゼさんとユユさんが話すべきなのかもしれない。
「私は準備して来ます。
貴方達は学園に戻りなさい。
気を付けなさい。もしシャルちゃんが操られていたら、貴方達も危ないのですから」
ヘーゼさんはリビングから出て行った。
ヤヤを自室に帰らせると、ササとイラは学園に帰る。
学園に帰って犯人探しや、アマクサの行方を探すべきだ。
そう考えたササとイラはユユさんの言う事を素直に聞いた。
レン達は今頃何をしているのでしょう?




