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箒に呼ばれた二人

魔ねき猫です。

どうすれば面白いストーリーになるのか苦悩中です。


アルスマグナ魔法学園ができるまでの話を聞いた。

案内人の妖精マリンがみんな知っていることだと言っていた。


「その【始祖の魔法使い】は、【選ばれし魔法使い】が倒せなかったのに俺たちに倒せるものなのか?」


一番に、気になるところはそこだった。

とんでもなく強いと言われる【選ばれし魔法使い】が勝てなかった相手だ。

普通の魔法使いが束になっても無理な気がする。


蓮が心配した顔で聞くと、マリンは、「うーん」と唸ると、言葉を続けた。


「【選ばれし魔法使い】には子孫がいるからね。戦ってみないと分からないよ。

あ、その子孫が蓮と同じ新入生らしいから、仲良くね」


【選ばれし魔法使い】と同じ年なのか。

たまたまにしては少し出来過ぎな様な気もする。

気難しい人じゃなければいいが。


辺りには霧が発生していたが、その霧も晴れてきた。

そして見えてくるのは、城の姿をしたアルスマグナ魔法学園。

船着場に着くと、船から降りる


「おっと、そうだ。この世界な名前はカタカナで表すから。

 今からアマクサ・レンだね!」


「マリン、ここまで案内してくれてありがとう。

 また今度!」


マリンは笑顔で霧の中へと消えて行った。

マリンと別れた後は、ローレッタ先生にお勧めされた街へ行く。


「ち、ちょっと待って!」


歩き出そうとしたレンを止めたのは、可愛らしい服装をした女の子だった。

大きな荷物を持っている感じ、どうやら同じ新入生らしい。

急いで船を降りている姿は、少し心配になる。


走ってくる途中に転けそうになるが、踏ん張った姿を見る限りドジっ子じゃなさそう...かな?

そしてなぜこういう子に限って巨乳なんだろう。


そんな事を考えていたレンだったが、頭を左右に


「ここの船着場を利用してるって事は、アルスマグナの新入生だよね?」


「そうですけど。あなたは?」


「私もアルスマグナに入学するナターシャ・シャロン!

 同じ一年生だから敬語はいらないよ」


元気が良い子だ。

今もずっとニコニコしている。


「俺はアマクサ・レン。

 えっと、ナターシャは俺に何か用があるのかな?」


「レンはこれから街へ行く予定ある?」


「あるけど」


「なら私と行かない?

 初めてくる場所だから、一人は心配で」


なるほど。

確かに知らない場所で、しかも一人は寂しいし悲しいな。


「なら一緒に行こうか」


「やった!嬉しい!」


ピョンピョン飛んで喜ぶ姿は、まるで小動物だ。

この子を見ていると、心が癒される。


ナターシャと、地図片手に街まで歩いた。

その道中、箒で飛ぶ人もいれば、魔法を使って物を浮かせている様子を見て感激した。

今までいた世界では、見ることはできない光景だ。


「レンは何を買いにきたの?」


入学するにあたって、ローレッタ先生が必要な物を書いてくれた紙があるのでそれを見る。


「箒に、授業で使う道具とかな」


「それならここを右に曲がった先にある店なら、箒と魔法道具を売ってるらしいよ!」


右に曲がった先、裏路地に入ってすぐに在った。

そこは意外に小さい店で、開いているのか閉まっているのかも分からない雰囲気だった。


「ここ...だよな」


「そうだよ!」


ナターシャは何も思わないのか。

この子意外に天然なのか?


ドアを開けると、不気味な生き物や魔法道具、箒があった。

入ってすぐに見えた生き物に関しては、混ぜたらいけないような生き物を混ぜちゃった感じだ。


ここは本当に地図に書いてあった店らしい。


こんな変なものしか売っていないから揃わないと思ったが、紙に書いてあった魔法道具は全て揃った。

意外過ぎるの一言だ。


「最後は箒だね!

 箒にも選び方があってね。なぜか「これじゃない」といけないと感じたら、それが自分に合ってる箒だよ」


感覚で選ぶって感じか。

ナターシャの言ってる事は無茶苦茶な内容だが、言いた事は分かる。


ナターシャの言った通り、一度箒売り場を一望して見る。


「特にないな。そもそも自分にあった箒一本を見つけるなんて至難の技じゃないかな」


「そうでもないらしいよ。

 自分が探しているものは、次第に二人を引き連れていくと言われているらしいから」


真面目な顔して言っているので、そういう伝承がナターシャの世界にはあったのかもしれない。


「彼女が言っている通りだ」


後ろから声がしたので二人して振り返ると、そこには大柄の男が立っていた。

ヒゲはモジャモジャしているが、顔と雰囲気は優しそうだ。


てかここの店、店員居たんだ。


「お前さんの探す箒は、必ずここにある。

 もう一度探してみろ」


「ほら、おじさんもこう言ってるしもう一度見てみて!」


「そう言われてもなあー」


明らかに怪しい言葉を言っているが...

もう一度辺りを見渡す。


「ん...?おじさん、あの箱に入ってる箒は?」


目線の先には、鎖で固められている木箱があった。


「お...お前さんも凄いものに目をつけるんだな。

 あれはここ最近入荷した箒だ。だがあれは売れないな」


「おじさん、なんでこの箒は売れないの?」


ナターシャが気になって、店員のおじさんに聞く。

おじさんは少し考えて喋り出す。


「こいつは、箒に乗るなら覚えておいたほうが良い。

 【宿りの箒(やど  ほうき)と言われているんだ」


おじさんの話によると、大昔に優秀な箒を作る職人がいたらしい。

通常の箒は、乗り手が魔力を流し、その魔力を吸いながら飛んでくれるらしい。


その人は、自分の魔力と【血】をねじ込ませて作った。

【宿りの箒】はその人の魂が宿ったからその名前がつけられた。


【宿りの箒】は、他の箒と比べ物にならない程速かったらしい。


「おじさん、なんでそんな良い箒があるの?」


おじさんは少し箱をじっと見た上で言った。


「お嬢ちゃん、そこだよ。

 そこに問題があるんだ」


こういうものには必ず訳があるって事か。


「「問題?」」


「そう。こいつは絶対に人を乗らせないんだよ」


おじさんが言った言葉は耳を違った。


てか...絶対に乗らせてくれない箒なんて需要がなさ過ぎだろ!


だがレンは一つ気になる事があった。


「おじさん。一体誰が、この箒が速いなんて分かったんだ?」


乗り手を拒む【宿りの箒】を誰が乗りこなし、速いと断言したのか。

何故その人はこの箒を手放したのか。




新キャラ登場ですね。

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