魔法書の続き
魔ねき猫です。
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一筋の光が照らすものは、本だった。
だがその本は鍵のかかっている様だった。
「本...か?
何が書かれているんだろう」
シャルはその本を拾い上げ、表と裏を見る。
怪しい仕掛けや細工は無いらしい。
となるとこの本を開ける鍵があるって事だ。
近くにその様なものは見当たらず、開ける術が無い。
「次の謎を解けば鍵が見つかるのかな?」
シャルはそう予想した。
その予想についてはレンとヨミも同意見だ。
「そうだと思います。」
3人は鍵は次の謎解きの報酬だと考え、幽霊屋敷を後にする。
辺りはすっかり夜になっていた。
今回はシャルが活躍したので、本はシャルの物だ。
と言っても3人の物みたいになっているのでなんとも言えない。
寮に帰宅すると、再度謎の本をじっくりと見る。
シャルは晩御飯の支度をして、それをヨミが手伝っている。
レンはこの本をもっと調べる。
この本に似た本を何処かで見たことある。
そんな気がしてしょうがないのだ。
「一体何処で見たんだ」
レンは必死に思い出す。
こういう場合は思い出そうとした方が、思い出せないのだ。
「本...本...教科書...じゃない。
魔法の本、魔道書...そうだ!!!」
レンは思い出したのか、走って自室に向かう。
本の棚を手当たり次第に探る。
だが見つからない。
何処だ何処だと探していると、あった。
それは引越しの際にこの学園に来る訳となった入学証を挟んでいた本だった。
「これだ。
あの本と同じ」
レンはリビングに行き、この本と今日手に入れた本を見比べた。
本と本を隣に置き交互に見る。
「ご主人様の本とこの本似てますね」
いつの間にか後ろにいたヨミ。
晩御飯が出来たところで呼ぼうとしてレンの所まで来たのだ。
レンとヨミは椅子に座ると、シャルも続く。
シャルにも相談す。
「お母様に相談してみるわ。
レンが持ってる本の中身は何が書いてあったの?」
「それが何も書いていないんだよ。
真っ白だ」
「魔道書の場合、所有者の血を垂らさないと文字は浮かばないのよ?」
レンは箸を止める。
そんなの気付くはずが無い。
レンの世界では本に血を垂らす時がない。
三人は食事をすませると、本と向き合う。
レンの本を開き、レンの血を垂らす。
すると真っ白だったページは次々と文字が浮かび上がって来る。
レンはペラペラとページを捲る。
だがこの本に使われている文字は誰1人読めなかった。
「誰かの日記か?
何処にも名前が書かれていないのが気になるが」
「みたいですね。
1ページごとに日付が書かれています」
分かるのは数字だけだった。
何故なら、文字はこの世界で使われている文字では無かったからだ。
シャルも本のページを覗くと「私もこの文字は分からないわ」と言った。
ヨミも分からないらしい。
「私が分からない文字は相当昔の文字だと思うわ。
それ程昔の本を何故レンが?」
「家にあったんだ。
持ち主は俺になっているけど、こんな本は覚えが無い」
誰がレンの引越しの荷物に入れたのか。
お婆ちゃんの可能性を考えたのだが、片付けの際お婆ちゃんは既に入院していた。
「一応俺はシャルが保管しておいてくれ。
俺の部屋に置いていたら無くなりそうだ」
「部屋に置いてるのに無くなるって...でも分かったわ。
しっかりと保管しておくわ」
レンはシャルに本を渡しす。
シャルは自室に戻って本を保管しに行く。
「まさかあの本が今になって関係して来るとは、思ってもみなかったな」
レンは本に血を垂らす際に、針で指先に刺した。
その傷から出て来る血を眺めながら言う。
「ご主人様、私が治します......はむ」
ヨミはレンの傷口を口に加えて、唾液を付けるように舐め回す。
その行動に驚いたレンは急いでヨミの口から指を抜く。
「いきなり何を......さっきまであった傷が無くなってる!」
唾液でベトベトになった指を見ると、先程まであった傷が無くなっていた。
ヨミの唾液は回復する効果があるのか?
「唾液に回復魔法を混ぜて舐めてみました!」
「って言う事は、別に舐めなくても良かったんだろ!」
レンはヨミの額にデコピンをすると「痛っ!」と言って額に手を乗せる。
「レン...舐めなくても良いってどう言うことかな?」
レンの体は一瞬に硬直し、後ろから声が掛かっているが振り向けない。
ゆっくりとレンの背後に近づく音が聞こえる。
その音がより一層恐怖心を掻き立てる。
「レン...こっちを見なさい?」
レンはゆっくりと振り向くと、目と鼻の先にシャルの顔があった。
シャルはニッコリと笑っているが、目は笑っていない。
「私が今何を待っているのか分かるよね?」
「何でもするから許してください...かな?」
シャルは頷くと、レンの自室に向かう。
ヨミもそのあとに着いて行く。
「その...付き合ってから何もカップルらしいことしていないから」
シャルはレンのベットに入りながら言う。
レンは思った。
カップルは付き合い始めて直ぐに一緒に寝ない。
だが断る選択肢は無く、自分の中で理性を保たせると誓い、シャルが誘惑する魔の布団に入るのだった。
ヨミものそのそ入って来る。
このベッドはシングルサイズなので、何人が寝っ転がるなんて不可能だ。
レンは一度立って、ベッドを見下す。
「このベッドじゃあ3人はダメだ」
「なら3人で床で寝ましょう!」
こうして3人は床に布団を敷いて寝る事になった。
勿論、レンは美女二人に挟まれる事になる。
この夜、レンは自分の理性の強さと、この状況で自分を見失わなかった自分を褒めた。
「結局...眠れなかった」
レンの目には少し隈ができていた。
重い体を無理矢理起こし、壁に手をつきながら階段を降りて行く。
「レン、どうしたの?
そんなに疲れた表情をして」
「ご主人様、大丈夫ですか?」
二人のせいだと言えない自分がカッコ悪い。
「大丈夫だ」と言って席に座る。
昨日の本について、ローレッタ先生には謎解きはクリアしたと報告しなかった。
今までクリア出来なかった者が多すぎる為、報告はしないほうが良いとなった。
だが昨日の難易度に比べて今までのクリア数が違い過ぎる。
何か仕掛けがあるのだろうか。
【選ばれし魔法使い】がいるからなのだろうか。
ともかく情報が少な過ぎる。
だが謎の本を貰っただけで引き下がれない。
もう4つの謎を解き明かさないと駄目なようだ。
カップルって普段何するの?




