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新武器【スカイ】

魔ねき猫です。

誤字脱字があれば報告してくれたら嬉しいです。

感想や評価してくれるともっと嬉しいです。



レンとシャルだけは、すぐに声の主が分かった。

レンとシャルの視線は足元にいった。


その様子を見ていた先生達は、レンとシャルの視線を追う。

そこにいたのはレンの使い魔、黒猫のヨミだった。


「お、おい!喋るなって、今日約束したばかりなのに何で破るんだよ!」


「だってご主人様の役に立ちたかったですもん」


今までヨミに意識がいってなかった先生達は驚いていた。

一番驚いていたのはローレッタ先生だった。


昨日の放課後では一緒に使い魔を召喚する儀式をしていたのだ。

その時は失敗に終わり、ローレッタ先生はそこで別れてしまい、ヨミのことは知らなかった。


「どうしてアマクサ君が、使い魔を召喚しているの!?

 しかも人語を喋る使い魔なんて」


ここで人の姿にも変身できるといったら大騒ぎになるだろうな。

だがレンはシャルと話し合い、良くないことが起きると結果が出たので言わない。


レンが説明しようか悩んでいると、シャルが上手くフォローしてくれた。


「今はそんな話をしている場合ではないでしょう?

 それで、ヨミちゃんが言う方法とは?」


上手く先生の意識を【ストゥルティ】に向けることができた。

だが、ヨミが言った良い方法が気になる事は確かだ。


「私は、他の猫の意識を感じ取ることや、猫とのコミュニケーションができます。

 なので盗まれた時刻に怪しい者がいたのか情報を得ることができます」


主人であるレンでも知らなかった事だ。

ヨミにはそんなことが出来るなんて。


だがそれと同時に、レンの元に色々な情報が行くことが可能になってしまう。

つまりレンが知りたい情報はほとんどの確率で手に入ってしまう。


「アマクサ君の使い魔って凄いですね...」


今まで黙っていたヘーゼさんが驚いている。

大人の社会では情報が大事になっていく。


特に敵がいるこの世界では。


「ヨミちゃん、情報が手に入るまでどの位時間が掛かりそう?」


「どうでしょう。

 もしかしたらすぐ手に入るかもしれないですし、最悪の場合手に入らない可能性も...」


手に入らなかった場合は、諦めるしかないだろうな。

しかし、今はヨミの情報収集能力に賭けるしかない。


「ヨミ、取り敢えず頑張ってみてくれ。

 もし手に入らなかったら別の手段を考えれば良い」


「はい!私、ご主人様の為に全身全霊を掛けて取り組みます!」


うん。やる気が凄過ぎて少し引く。


だが自分の為に頑張ってくれるんだ。


「頑張ったら何でも一つ言うことを聞いてやろう!」


「やった!」


ヨミは本気で頑張るような気がする。

このやり取りを見ていたヘーゼさんはニヤニヤしながらシャルに近寄る。


「このままアマクサ君がヨミちゃんに取られてしまうかもねぇ?」


「余計なこと言わないでください!」


学園長は、ヨミが情報を収集できた場合報告に来て欲しいと言っていた。


この日、レンとシャルは寮に帰ってヨミが情報収集するのを待っていた。

いや、待っていたのは実際シャルだけだった。


レンはと言うと、自分の新しい武器を作って、、試し打ちをしていた。


「授業に出れないんじゃあしょうがないな。

 この魔法銃の威力を確かめてみるか」


それは、対物ライフルに似ているが、構造は全く違う。

レンがいた世界の銃は素人がいくら考えても作るのが無理だ。


だからレンは、魔弾が打てるだけのシンプル且つ、強い武器だ。

マガジンはそれぞれ種類がある。


爆発魔法や風魔法。様々な魔弾が打てるようにそれぞれのマガジンに、魔法陣を書いた。

その魔法が拡散しないように、魔力を通さない物質が必要だった。


魔法陣では不可能だった遠距離での攻撃や、発動までの時間が短縮された。

この対物ライフルの名前は【スカイ】だ。

意味は特にないが、空を見て授けた。


思いつきだが、レンはこの名前を気に入っていた。


レンは被害を最小限にする為に、何の力も無い魔力だけを発生させるあ魔法陣を書いたマガジンを入れる。


その間、シャルは考え事をしていた。

シャルの母親がヨミがレンを取ると言っていたのを思い出す。


「お母様が変な事言うから、変に意識してしまうわ」


自分でも分かっている。

守護鳥の時、助けてくれた時にシャルはレンの事を意識していたのは分かっていた。

だけどそんな筈はないと自分に言い聞かせて来たが、ヘーゼさんの言葉を聞いた瞬間、無視できなくなってしまった。


自分は【選ばれし魔法使い】の一人クレア家の次期当主。

助けられるなんて夢にも思わなかった。


「私は...レンの事が...」


その時だった。

寮の庭で、大きな物音はした。

シャルはレンの身に何があったのかと思い、急いで庭に出る。


そこには、見たこともない武器を手にしたレンと、少し先にある塀が壊れているのが見えた。


「な、何したの?」


「魔力の塊を撃ったらこうなった...かな?」


シャルはため息をついた後、創造魔法を使って塀を元通りにする。

レンはニコニコしながら、おかしな武器を見ていた。


「寮の塀を壊してまで得た結果はどうだったの?」


「一応成功だよ。

 威力に関しては問題はなけど、目標を死なせてはいけない場合は使えないけど」


シャルは、塀を壊しただけで凄いのかと思っていたが、レンからするとそのスピードだった。


魔法の世界では、どれだけ早く魔法を発動させれるかの勝負だ。

先に当てれば相手は死ぬ。

そんな世界だ。


「ご主人様!大変です!」


いつの間にか帰っていたヨミは、異常なくらい焦っていた。

レンとシャルもこんなに早く情報が見つかると思わなかった。


しかし、ヨミが言った言葉は耳を疑う内容だった。



魔法の世界に銃を作るのは、どうかと思ったけど結局作ってしまった。


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