表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
12/56

分かっていてもその先が気になるのは何故だろうか

魔ねき猫です。

誤字脱字があれば報告してください。



暗闇の中、そこには大きな城があった。

3人の魔法使いは城に入っていく。


「どういう事だよ。

 【例の子】の魔力なんて無かったぞ」


一人が愚痴をこぼす。


「あの場に居なかったのかもしれない。

 だが今はそんな事どうでもいい!

 作戦は失敗に終わったんだ。」


「ああ。彼の方に報告した場合、どうなるか...」


「ボスは怒るだろうな」


3人は玉座の間の扉の前まできた。

しかし、誰一人として扉を押す者はいない。


3人は固まっていると、それを感じ取る様に扉が一人でに開き始めた。


「よく帰ってきたな。」


5つある玉座の一番左に座っている大柄の男が喋る。


「ボス!この度は【例の子】を発見する作戦が失敗に終わってしまい、すみませんでした!」


「それで結果はどうだったんだ?」


3人はあの時の様子を詳しく伝えた。

結果を伝えた3人に、ボスと言われている男は「なるほど」と一言言った後に、掌を彼らに向けると、思いっ切り押した。


すると3人の魔法使いはなすすべも無く、後方へ弾け飛んだ。

床には大量の血で染まっていた。


「この組織に無能入らん。

 俺の波動魔法で死ね」


「貴方、この組織も人手も少ないのだからやめてほしいわ。

 でも不思議ね。【例の子】があの場にいなかったのよ?

 もう少し様子見していた方が良さそうね」


一瞬だけ【例の子】の魔力を感知したのだ。

絶対に探し出す必要があるのだろう。


「ならば私が行こう」


そう名乗り出たのは、片隅にいた仮面で顔を隠している男だった。


「クククク。お前が出来るのかぁ?」


大柄の男が仮面の男に質問する。

仮面の男は仮面越しにニヤリと笑い「お任せください」と言って何処かへ行った


「必ず【例の子】をこの偉大なる組織【ストゥルティ】に入って貰わないとのぉ」


他の玉座とは違い少し高い場所に位置している玉座に座る者が笑いながらそう言った。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



授業が一段落した昼休憩に、レンは屋上で腕を組み難しい顔をして考え事をしていた。

目の前の設計図をジーっと見つめていた


「私が作ってあげたお弁当も食べずに変な設計図と見つめて何してるのよ」


家事全般はシャルに任せてある為、弁当も勿論シャルのお手製だ。


「ああ、ごめん。一昨日起きた事件で思ったんだ。

 俺には魔法陣を使って魔法を発動しているが、時間も掛かれば攻撃手段も無いなって」


「そういうのもあって魔法陣は使われなくなったんでしょ?

 そこに至るのは必然じゃないのかな?」


「俺は、そうは思はない。

 何事も()()が必要なんだ」


何も魔法陣が悪かった訳ではない。

魔法陣を使って魔法を発動しようとするのが間違っていたのだ。


「その工夫ってのがこの設計図なの?

 魔法に勝るとは思わないのだけれど」


「これは魔法に勝るなんてものじゃない...と言いたい所だけど、これを作る為の材料が見つからない」


「材料?どんな材料が欲しいの?」


「うーん。なんて説明すれば...」


包丁に魔法陣を描いた時、魔法陣の効果は発揮した。

と言うことは、この世界の物質は魔法又は魔力を通すのか。


「この世界の材料で、魔法を通さない物ってある?」


「私はてっきり硬い物質を探しているのかと...ごめんなさい。

 そんな物質は知らないわ。でもその手のモノに詳しい人を知っているわ。

 教えてあげるから、放課後一緒に行きましょ」


丁度、休憩が終わる鐘が鳴った。

レンとシャルは教室に戻る。


次の時間は楽しみにしていた使い魔についての授業だった。

担当は生物学のローレッタ先生だ。


「今日は貴方達に使い魔を召喚してもらいます」


みんなの口からは「おお!」と言う声が聞こえる。

レンもその一人だった。


隣にいるシャルは落ち着いていた。

バディとは一緒に座る決まりなのだ。


「【選ばれし魔法使い】の使い魔は決まっているのよ。

 代々受け継がれていくの」


レンがシャルの話を聞いていると、一人の男が席から立ち上がった。

その様子にクラスの皆が注目する。


「先生、このクラスには魔力がない者がいます。

 アマクサ君はこの授業に関係ないので追い出すべきでは?」


「僕もそう思いまーす!」


数人が同調する。

この世界にもいじめがあるのかと思った。


だがローレッタ先生は不満そうな顔を一瞬した後、笑顔で言った。


「なぜ、魔力がない者は聞く権利が無いのでしょうか」


「う...分かりましたよ」


ローレッタ先生は、レンの顔を見てニコリと笑う。


「レン、あんな奴の言葉なんて聞かなくても良いからね」


「うん」


使い魔の事を簡単に説明した後、床に魔法陣が描かれた布が敷かれた。

みんなは、次々に使い魔を召喚していく。


シャルの順番が来た。

シャル曰く、この儀式は一応必要事項らしい。


なんでも使い魔から認められないといけないらしい。


「クレアさん、ゆっくりとこの魔法陣に魔力を注いでください」


次第に魔法陣は光っていく。

だがシャルの場合違った。


みんなの時より魔法陣が輝いていた。


そして魔法陣から現れたのは、神々しい鳥だった。


レンでも分かる。


その鳥からは、途轍もない程大きな魔力を持っている事を...



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ