観測者 (夢の世界の中で僕は 外伝 真理の魔術師)
「それで、マルスの最後はどうじゃったのかの。」
少年を前に、老魔術師は悲しげな表情を見せていた。
「だめだ。男は引き際が肝心だ。俺はここで敵役として死ななければならない。その上で、お前たちが次の時代を作るんだ。」
少年は、一言一句そのままの言葉を話し終えると悲しそうにうつむいていた。
「お前たちが次の時代を作るか。それで、最後の顔はどんな顔じゃった。」
老魔術師はなおも少年に様子を尋ねていた。
「「ありがとう、息子よ。」と言って、最後は笑っていました。」
少年の口から語られた言葉に、老魔術師は笑顔となっていた。
「そうか、そうか。笑っていたか。そうか。」
片目しかない老魔術師の目からこぼれた涙が、一筋の道を作っていた。
「お主は自分を取り戻したのじゃな。マルス。お主との出会いを思い出したわ。」
老魔術師は涙をぬぐい、遠い目でつぶやいていた。
「助けたその後のことを考えるか・・・・・。」
老魔術師の視線のその先は、はるか過去をとらえていた。
今語られる、孤高の英雄と真理の魔術師の出会いの物語。
少年を前に、老魔術師は悲しげな表情を見せていた。
「だめだ。男は引き際が肝心だ。俺はここで敵役として死ななければならない。その上で、お前たちが次の時代を作るんだ。」
少年は、一言一句そのままの言葉を話し終えると悲しそうにうつむいていた。
「お前たちが次の時代を作るか。それで、最後の顔はどんな顔じゃった。」
老魔術師はなおも少年に様子を尋ねていた。
「「ありがとう、息子よ。」と言って、最後は笑っていました。」
少年の口から語られた言葉に、老魔術師は笑顔となっていた。
「そうか、そうか。笑っていたか。そうか。」
片目しかない老魔術師の目からこぼれた涙が、一筋の道を作っていた。
「お主は自分を取り戻したのじゃな。マルス。お主との出会いを思い出したわ。」
老魔術師は涙をぬぐい、遠い目でつぶやいていた。
「助けたその後のことを考えるか・・・・・。」
老魔術師の視線のその先は、はるか過去をとらえていた。
今語られる、孤高の英雄と真理の魔術師の出会いの物語。
プロローグ
2017/06/27 00:00
兄妹
2017/06/27 01:00
宮廷魔術師
2017/06/27 02:00
冒険者
2017/06/27 12:00
出会い(剣聖編)
2017/06/28 00:00
出会い(宮廷魔術師編)
2017/06/28 01:00
カレンの村
2017/06/28 12:00
地方都市ダヤ
2017/06/28 14:00
ラトヒへの道
2017/06/28 16:00
ラトヒ
2017/06/28 18:00
兄弟子
2017/06/28 20:00
死霊魔術師の研究室
2017/06/28 22:00
研究室の主(前編)
2017/06/29 00:00
研究室の主(中編)
2017/06/29 02:00
研究室の主(後編)
2017/06/29 04:00
カレン村の惨劇
2017/06/29 06:00
ウェンディの決意
2017/06/29 08:00
怨念の果てに
2017/06/29 10:00
報告書とその後の話(最終話)
2017/06/29 12:00
(改)