二章 空へと羽ばたく幼い竜騎士④
――強くなりたい。
その一心で、ルカは足を踏み出した。――けれど、その一心を裏切るように、あるいは当然のように、追いかけまわされるある意味当然の一日を終えてしまった。
そのまた翌日の今日、ルカは竜洞へとやってきた。この竜洞の奥には赤竜がいる。
ここに来る前から緊張で張りつめて、しかし、冷静な自分が諦めているのがわかった。どうせ今日もまた竜に追いかけまわされる一日となる。でも、今日はいつもとは違い、さらに緊張していた。
それは、ハクリが定めた期限が今日までだからだ。
――もうどういう風に転ぼうと、今日までだ。
みんなは悪魔だから、逃げ出そうと思えば逃げられるだろう。戦おうと思えば、戦えるはずだ。でも、自分は違う。逃げられないし、戦えないのだ。
けれど、今日、この竜と戦えば、選択肢がさらに増える。自分自身がどこまで行けるか――それが今日試されるのだ。
「――よし」
ルカは頷いて、竜洞へ足を踏み入れる。相変わらず、竜洞は薄暗くて、寒かった。その闇の奥に鎮座する生物の気配がする。
赤竜だ。
ルカからは見えないが、おそらく、赤竜からはルカが見えるのだろう。ルカが近付くにつれて、地鳴りのような唸り声が聞こえた。
ルカは立ち止まる。一度だけ深呼吸して、き、と前を見据えた。そして大きな声を上げる。
「――来い!!」
わん、と洞窟内に自分の声が反響した。
そして、
「オオオオオオオオオオオオォォォンッ!!」
それに応えるように、赤竜が咆哮を上げる。ルカは踵を返して、一目散に竜洞の外へと向かった。走って走って、竜洞を抜ける際は、上体を傾けて滑るようにして抜ける。
そして、そのすぐ後を赤竜が追いかけてきた。
赤い一陣の風が、ルカの真上を通り過ぎる。その風がルカを嬲っていった。そのすれ違いざまに、赤竜の金色の目がルカを睨みつけていたのがわかった。
罠でも仕掛けようか。不意を打つか。
――そんな案だって浮かんだ。けれど、ルカはその案を蹴った。正々堂々、真正面から赤竜と立ち向かい、勝たなければ意味がない。そうでなくては、赤竜は自分を認めてくれないだろう。
竜洞から飛び出してきた赤竜はどんよりと曇った空を舞った。
その姿はとても雄々しく、目を奪われてしまう。
このままいけば、赤竜は空を旋回して、ルカへと向かってくるはずだ。いつもそうだかったから、今回もそうなるだろう。
しかし、竜の様子がいつもと違った。
金色の双眸は確かにルカを認めたはずなのに、その視線は何故か西南の方を向いている。そこにあるのは〝自由の里〟だ。さらにハクリや幼い悪魔たちが避難している儀式場もある。
「どうしたんだ……?」
いつもと違う様子を見せる竜に違和感を覚えた。竜はルカのことをもう見ていない。そこを――儀式場を見つめていた。
「おい! 俺はここだ!」
ルカが叫べば、竜がちらりとこちらを見る。けれど、興味がなさそうに視線を外し、儀式場を見つめていた。
どうしたんだろうか? そう疑念を抱いた時だった。
「グオオオオォォンッ!!」
竜が高々と雄叫びを上げたかと思うと、そちらへ――儀式場へと向かって、進路を変えた。
「え!?」
まさか――!?
そんなことがあるというのだろうか?
竜は迷いなく儀式場へと向かう。
「ま、待て!」
ルカも慌てて走った。どうしていきなり竜は儀式場へと目標を変えたのだろうか? わからなかった。けれど、このままではまずい。きっと、大変なことが起こるのは確かだった。
――俺にはどうにもできないのか?
そう奥歯をかみしめながら、もうすでに姿形が消えてしまった竜の姿をルカは追いかけた。
「わぁあぁぁっ!!」
「ひぃっ!?」
儀式場へと着いたルカの耳には、悪魔の子供たちの悲鳴が聞こえてきた。天使たちに襲われた時ではないものの、突然の赤い竜の襲来に誰もが逃げ惑っている。果敢にも魔術で竜を押しとめようとする悪魔もいたが、その弱い魔術では竜の固い鱗を砕くには至らなかった。
「止めろ! 止めるんだ!!」
ルカは暴れる赤竜へと向かう。赤竜はルカを一瞥しただけで、すぐにまた暴れだした。まるでルカに自分の力を見せつけるように。
怖い。
どうすればいい?
不安が爆発しそうになる。
何をすればいい?
焦燥だけが募った。
義父さんは何故いない?
思考と感情が入り乱れる。そのルカの前では赤竜が暴れ続けて、悪魔の子供たちが怯えて、震えあがっていた。
――戦うしかない!
ルカは腰にある剣を抜く。この剣で竜に勝った覚えなどなかった。けれど、今はどうしたって食い止めなければいけない。そうでないと、天使に滅ぼされる前に、竜によって殺されてしまうからだ。ルカは抜いた剣を構える。
「こっちだ!」
張り上げた声に、竜がルカへと振り返った。その目がルカの姿を認めて、細くなる。そして、その獰猛な牙をルカへと見せつけた。
「グルルル……」
まるで挑発するかのように、赤竜はルカに唸り声を上げる。
「何としてでも、お前を止めて見せる!」
「オオオオオォォン!!」
竜は翼を広げて、ルカへと突進してきた。その巨体が押し迫ってくる迫力に、ルカは逃げ出したくなる。けれど、ルカは足を踏ん張り、剣の柄を握り締めて、迎え撃とうとした。
しかし、相手はルカの一回りも二回りも巨大で、獰猛な存在。
――勝てるはずがない。
そう、心の片隅で、諦めてしまった。諦念を認めてしまえば、もうどうにもならない。ルカは目を見開いて、迫りくる竜の牙を見つめた。
そして、
「ルカ!!」
レリアの叫びとともに、赤竜の体が地面へと押しつぶされる。目の前でもうもうと立ち込める土煙の中に、赤竜の上に乗るもう一頭の竜がいた。
空の色よりも、青い絵の具よりもはるかに綺麗で透徹とした青。そして、月の光を思わせるような銀色の双眸。そして、まるで一角獣のような鋭く真っ直ぐな角。
「青い、竜……」
その竜が、赤竜に圧しかかり、赤竜の動きを止めていた。
「ルカ、大丈夫!?」
青竜の背中に乗っているレリアが不安げに聞いてくる。
「大丈夫だ」
とりあえず頷いた。けれどルカは竜と、それに騎乗しているレリアの姿に目を奪われていた。
本当に乗れるのか。ルカはいまだに竜に乗れていない。だから、竜に乗った人の姿を見たことがなかった。レリアが竜に乗っていることは知っていたが、実際、目で見るのは初めてだった。
――すごい。
その一言に尽きた。
見るだけで圧巻する。何しろ、馬ではなく竜なのだ。馬に騎乗する騎士もまた凛々しいが、竜に乗る姿というのは、なんて格好がいいのだろうか。凛々しさもあるが、また雄々しさもある。
馬に乗るのが騎士であるなら、竜に乗るのは竜騎士だ。
レリアの姿もまた雄姿そのものだが、端正な顔立ちをした彼女が乗ると不思議な優美さがある。レリアが少女だからだろうか? それとも、その美しい青竜だからだろうか?
自分がこの赤竜に乗ったらどんな印象になるのだろう――そう考えて、ルカは頭を振った。そんなことを今、考えている場合ではない。この赤竜を何とかしなければ。
「ルカ、これ、一体どうしたの?」
レリアが青竜の脚の下にいる赤竜を怪訝そうに見やる。
「俺もよくわからない。いきなりこいつがこの儀式場へと飛んで行って、暴れたんだ。――でも様子がいつもと違っていた」
「様子?」
「あぁ。何だが、この儀式場が気になるような素振りを見せたんだ」
レリアは黙考するように、空を見上げた。そして、ルカへと視線を戻す。
「そういえば、この子も変な様子だったわ。なんだか、落ち着かなくて……制御するのに苦労したもの」
何でもないことのように言うレリアは、やはりすごかった。もともとのレリアの性格か、それとも〝混血〟のせいかわからないけれども。
「お、おい。お前ら、それ、何だよ……?」
遠巻きに悪魔の少年少女たちが、怯えながら聞いてきた。ルカとレリアは顔をいったん見合わせて、
「「竜」」
と、言葉を重ねながら返す。
「いや、竜ってなんだよ?」
それをさらに訊いてきたのはカロンだった。
「竜は竜としか言いようがないわ」
レリアが肩をすくめる。カロンはそれ以上何も言わずに、しげしげと竜を眺めていた。けれど、ユルがルカたちに一歩詰め寄った。
「俺たちが聞きたいのは……」
「お前には関係ないだろ」
ばっさりとルカは切り捨てた。ユルやここにいる皆に説明しても仕方がない。それよりも時間が惜しかった。
「ルカ、とりあえず捕縛しましょう」
「あぁ。――でもどうやって?」
赤竜は青竜の脚の下でおとなしくしている。けれど、いつ暴れだすかわからなかった。それにこのままにはしておけない。どこか、人や悪魔がいないところへと連れて行かないといけなかった。
「そうね……。あなたたちの手を借りましょうか?」
レリアが見やった先は、悪魔たち。視線があった悪魔たちは、すぐさま視線を外す。それを見たレリアは少し悲しそうに眉尻を下げたが、それも一瞬のことだった。
「いいかしら? このままだと竜がまた暴れだすわ。そうなると、この儀式場が破壊される。あなたたちも危険な状態に陥るでしょうね。そうなる前に、あなたたちに魔術を使って、この竜を身動きできないようにしてほしいの。どんな手段でもいいわ。でも、命を奪うのは許さない。どう? できるかしら?」
それに答えられる者はいない。どの悪魔たちもレリアを見ようとしなかった。それは彼女が恐るべき〝混血〟であるからで、それだけの理由で誰もレリアの意見に答えない。でも、中には答える者だっているのだ。
「オレ、頑張ってみるよ」
そう名乗りを上げたのはカロンだった。
「カロン、できるか?」
「あぁ、頑張ってみせるよ」
カロンは頷く。その頼もしい姿に、ほ、と胸を撫で下ろした。
「俺もやってやろう」
次に前に出たのは、ユルだった。
「あぁ、お前か……」
「何だ、不満か?」
「いや、別に」
確かに成績優秀なユルなら、捕縛の魔術を使うのも容易なのかもしれない。
「ほら、何を突っ立ってんだ、お前ら! さっさとやるぞ! それでも悪魔か!」
ユルが遠巻きにこちらを見守っている悪魔たちに一喝した。悪魔たちは顔を見合わせて、そろそろと近づいてくる。さすがに優秀な悪魔の言葉には従うらしかった。
「捕縛は何でもいいのか?」
「別にいいわ。捕縛したら私たちで誰もいない場所へと運ぶから」
「わかった」
カロンが頷く。ユルは小さく舌打ちをして、皆を見渡す。
「俺が陣と詠唱を行う。お前たちは、俺に力を貸せ!」
「えぇー」
「カロン、不満があるのか?」
「しいて言うなら、あんたってところかな」
「どういう意味だ!」
「そのままの意味だよ」
さらりと受け流したカロンはユルに言われたとおりに動くようだった。カロンたちは赤竜をぐるりと円陣を組んで囲む。ルカはその円陣を後ろで見守っていた。その円陣へとユルが一歩足を踏み出す。ユルが詠唱を唱えようと大きく口を開いた。その瞬間だった。
「―――――っ!?」
レリアが慌てて、青竜の首筋にしがみつく。その足元では、赤竜が暴れだしていた。
「ゴオオオォッ!!」
その咆哮がユルの魔術の流動を打ち消す。ユルが驚きで目を見開いた。そして、赤竜は大きな翼を広げて、一心不乱になってばたつかせる。四肢で地面を踏ん張って、背中に乗る青竜を振りほどこうとする。
そのあまりの力強さに青竜は飛び、何とかかわした。
しかし、
「オオオオオオオオオオオオオオオオオォォォォォンッッ!!」
赤竜はさらに力強く咆哮を上げると、再び上空へと飛び立つ。金色の双眸がユルを筆頭に悪魔たちを視線で嘗め回して、くるり、とその鼻先を変えた。
「どこへ行くつもりだ……?」
赤竜が向かう場所には何もない。いや、あった。
「レリア!!」
レリアも、赤竜が向かう先に気付いたようだった。
「何としてでも止めるわ!」
言うが早いか、レリアは青竜を操ると赤竜を追う。その姿はあっという間に見えなくなってしまった。ルカも追いかけようとするが、カロンに腕を掴まれる。
「待って、ルカ。あの竜はどこに向かったんだ!? 何をそんなに慌てて……」
「水晶殿だ!」
その言葉にカロンが目を見開いた。ユルも悪魔たちも全員、息を呑む。
「早くあの竜を止めないと……!」
「止めないと、どうなるっていうんだよ……?」
誰かが不安そうに口にした。ルカは答えられない。もし、そうなってしまったら最悪な時を迎えるはずだ。
「っ、今は、あの竜を追うしかない!」
最悪な未来はできるだけ思い浮かべたくない。ルカはレリアたちを追おうとした。しかし、
パン、
と、何かが弾けた音が響き渡る。まるで水泡が破裂したかのように軽やかで、けれど、決して弾けていけないものが、弾けた。
刹那、
「ひ」
誰かが息を呑む。みんなの視線が空へと釘付けになった。
そこには、
「天使だ―――――っ」
純白の翼をはばたかせながら、美しく空を飛ぶ天使の姿がある。
最悪な未来――結界を作っている水晶殿が破壊されるというものだ。それがまさに実現してしまう。
ルカはただ、空を舞う天使の姿を前に立ち尽くしてしまった。
悲鳴や怒号が響き渡る。
それは子供特有の甲高い声で、それはとても耳障りだった。
空はすでに夕暮れだった。その赤い空の下では、それよりも赤い血で彩られている。悪魔は天使に見つかれば即処刑だ。それがたとえ、幼い悪魔だったとしても関係ない。悪魔は悪魔であり、天使たちにとってそれは殺すべき相手なのだと聞いたことがあった。
天使たちは次々と幼い悪魔たちを殺していく。
悪魔たちも我を失い、魔術を発動させて応戦していった。
こんな状況だというのに、ハクリの姿ない。レリアも赤竜を追ったまま戻ってこなかった。本当にここにいるのは子供たちだけだった。
ルカは立ち竦んでいる。恐怖で足が動かなかった。手は剣の柄を握り締めているが、カタカタと震えるだけで抜くことができない。
――どうすればいい?
何をすればいい?
その思考だけが空回りしていた。恐怖で思考力が低下している。
――俺が竜に勝っていればこんなことにはならなかった。
全部、俺のせいだ。
後悔ばかりがルカを苛んだ。
どうにもならないこの現実には絶望しかない。死屍累々と転がっていく仲間たちの姿を見ても、希望というものはとうに潰えてしまっていた。
ぽた、と何かが降ってくる。それに触れるとそれは透明な滴だった。それがどんどん空から降ってくる。
――雨だ。
綺麗な夕空はいつの間にか曇天に変わってしまっていた。雨は次第に強くなり、血に染まった大地を薄めていく。容赦なくルカを、そして、傷だらけで戦えない悪魔たちの上に矢のように降り注いだ。けれど、雨はこの戦いを止めてはくれなかった。
――戦うしかない。
相変わらず震える体を叱咤し、ルカは剣を抜く。すらり、と抜いた剣身に雨粒が弾く。
恐怖も、後悔もまだある。けれど、戦うしかなかった。不意に、目の前が陰る。純白の美しい翼がばさりと羽ばたいた。天使がまとう真っ白なローブは、雨が降っているというのに濡れていない。ルカの前には天使がいた。仮面の向こう側にある目が、ぎろり、とこちらを見る。
「お前は人間か? 悪魔か? どちらだ?」
天使は静かに問いかけてきた。
「――俺は人間だ」
「ならば、剣を収めよ。さすれば命を助け、神を助ける栄光を与えよう」
神を助ける栄光?
は、とルカは笑う。それは従属を意味した。従えば、死ぬまで奴隷として働かされるだろう。人間としての尊厳もなく、生物としての生も奪われる――そんなのごめんだ。
「断る!」
「ならば、死、あるのみ」
天使は背中から大きな槍を取り出した。その槍がひゅん、と空気を裂き、その切っ先がルカへと向かれる。その先端が、ぱち、と弾けた音がした。よく見れば、雷光を纏っている。その槍で貫かれなくても、その雷撃で自分は丸焦げになるはずだ。ルカは一歩後退した。けれど、構えは解かない。
「罪人に、死を!」
天使が槍を構えて、ルカへと突撃してきた。その速さはまるで光そのもの。いつの間にか、ルカの前に天使は立っていた。
――速い!
ルカは反射的に、その身を大きく後退する。その紙一重で、矢先が薙ぎ払っていった。ぱち、と雷撃もまたルカの目前で迸る。天使の目が驚愕に見開かれた。しかし、すぐにその眼差しは鋭くなる。
「次はそうはいかない」
天使は槍の先端を天へと掲げた。その切っ先に雷が集まっていく。視覚できるほどに巨大な球体と化した雷は、バチバチと弾ける音を立てて、周囲を照らしていた。
――ダメだ。
これは、さすがに避けきれない。
「死を!」
天使が叫んだ。
そして、雷撃が放たれる。それは周囲のものを焼きながら、ルカへと向かってきた。それを前に、ルカはなす術もなく――
「*****、********!」
誰かの詠唱とともに、雷撃は灼熱の煉獄によって打ち消される。
「え!?」
見ればユルがそこに立っていた。
「ユル……?」
「お前はさっさとどっか行け! 目障りで仕方がない!」
「何を言って……」
「お前は戦えないだろう! 戦いの邪魔だ!」
「―――っ」
「早く行け!」
戦えない。そんなことはわかっていた。でも、こんな状況で、皆を放っておけるわけがない。
「邪魔だって言っているだろ!」
ユルは詠唱を唱えて、天使と応戦した。天使もまた新手の手応えのある敵に標的を変える。その槍の切っ先がユルへと向けられた。
「でも……」
ルカは後退する。一歩、また、一歩。逃げられるわけがなかった。逃げてはいけない。そんなルカの上空を大きな影が通過した。
見上げれば、
「竜」
赤竜がルカを見下ろしている。その金色の双眸が細まり、さ、と飛び去ってしまった。
あるじゃないか。
戦える術が。
あの竜に勝てば、自分もまた戦える。戦えるかもしれないのだ。
ルカはこの現況を一瞥して、無理矢理視線をそこから引きはがす。後ろ髪をひかれる思いで、ルカは赤竜を追いかけた。