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1st 矮小な人々の産み出す二酸化炭素

作者: 遍駆羽御

矮小な人々の産み出す二酸化炭素


詩:遍駆羽御


星屑に堪え 世界の重さに堪えた鳥たちはそれでも希望を啄む

僕は問おう 鳥よ 鳥よ

小さき身で まだ 何を望むのだ

お前の翼では どんなに頑張ったとて世界の果てまでゆくことはできんさ


僕の問いを無視して 鳥は眼前に映るパン型雲に挑む

円らな瞳は瞬き一つとてしやしない

くちばしは自分の憎しみを内包して 灼熱の炎がお前の毛を焼いている

苦悶の声は風の言霊に混ざらず 種を照らす光と混じり合う


ああ 僕も お前も 矮小過ぎるのだ

もう 諦めて 生の宿命から 離れよう

そして 永遠の死を享受しよう

そこが全ての聖ある場所 安念の安らぎ


自分の吐く息で窒息しそうな逆境の下 羽ばたくムクドリ

自分の吐く息を知らずに幸福に潜む  愚かな人間

同じ光を浴び それを嘲笑う人間

同じ闇を浴び 直向きに羽ばたく鳥


笑おう 笑おう 笑おう 種の臨界点へと到達した瞬間

幸福を絶望色に染め上げる人間を

笑おう 笑おう 笑おう オゾンが破壊されている環境保護よ

だが 人間 お前が死ねばいいことだ

直向きさの足りぬ種よ 自分の喉に短剣を突きつけよ


そして 汚らしい血で地面を充たせ

その血はやがて 聖なる樹木の糧になる

旅路に疲れた鳥はそれを宿り木にする……



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