※お茶をする。
Σ(´・ω・`)本文に書き忘れましたが、魔剣と聖剣の声は、剣に触れていなければ聞こえません
「「………。」」
ギルドと呼ばれる。要は仕事を紹介してくれる所。
冒険者を取り締まったりもしたりしているらしい。
国の中にはたくさんのギルドがあって、ボクが所属しているこのギルドはマタタビの唄と言う名前である。
名前の通り可愛らしい外装で、可愛らしいカフェがある。
ボクとエルフのお姉さんはそのカフェにいた。
勢い余ってナンパしちゃったけど、このあとどうしよう…!
「…私は、フロー・ケイリア、貴方は?」耳に優しく響くハスキーボイス。ああ…癒される…。
『変態が…。』
うるさいわ。
「そういえば、自己紹介もまだでしたね…。ボクはサキヤ・クローバです、よろしくお願いします!」
「…。サキヤ?覚えた。」
ハスキーボイスで名前を…!うあうあ、心臓を抉られるような…!そんな感じ…!
『サキちゃん…。』
哀れみの目でボクを見ないで?!
いや、君らに目はないけどっ!
「まずは、助けてくれてありがとう。」
にこりと微笑まれる。思わず顔に血が集まる。美人の微笑みは罪だと思うんだ…!
「いやいや、ボクがいなくても、お姉さ…。フローさん一人であれぐらいなら相手にできたでしょ?」
そうなのである。フローさんの装備に杖があるんだけど、よく見たら、ドラゴンの角で出来てるみたいなんだよね。
ドラゴンが出るのはF五十五階以上。
つまりフローさんはかなりの上級者なわけで、あんなチンピラボクがいてもいなくても変わらず倒せたわけである。
「確かに、貴方がいなくても、倒せたかも知れないけど…。私は魔法がメインの冒険者だから、剣士を相手にするとさすがに厳しいの。だから、ありがとう。助かりました。」
なななななななな、なんて好い人なんだ…!前に助けた人なんて…。
『サキヤ様、どこまでもついていきますぅ、だったか?ギャハハハハハハハハハハハハハハハハハ』
助けたらストーカーになったのに!
『フレイア、あのストーカーのせいでサキちゃんの世界観というか人間性が壊れた気がするの。』
『ギャハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ、あいつが狂ってんのは最初からだろぉがよぉ。ギャハハハハハハハハハハ』
え、ちょ、なんでボクこんな扱いに?!
君たちの主人はボクですよー?
「……で、話の途中で悪いんだけど、あれ、なあに?」
フローさんがボクの後ろを指差し苦笑いを浮かべる。
ん?後ろに何が…?
カフェのショーウィンドウにへばりつきこちらをじっと見つめているストーカーがいました。
「……………無視してください。」
「……………わかったわ………。」
どうやって脱出しやがった…。あのやろう。
しばらくストーカーを無視して雑談していると、ストーカーはフローさんを悔しそうに睨み付けたあと、涙を流しながら帰っていった。
なんなんだよ、面倒だなあ…。
「なんていうか…。面白いお友達ね…?」
「友達じゃないですから…!」
いや、ほんと切実にっ!
「そういえばさっきカツアゲされそうになってたアイテムってなんなんですか?」
あんなごみく……。雑魚が格上の相手を狙うってことはそれなりに価値のあるアイテムなんだろう。
「あぁ…。あれは……。」
そのときボクの視界が柔らかいなにかに遮られた。
「サキちゃーん、ギルドに着いたら真っ先にお姉ちゃんのところに来るようにいってるでしょー?」
「むぐっぐぐ?!」
『『あー…。』』
「ぎ、ギルドマスター?!」
フローさんが驚きのあまり少し裏返った声を出す。
とりあえず、ボクに抱きつくギルドマスターこと、ボクの姉を引き剥がす。
「やんっ」残念そうな声をだす馬鹿姉、そろそろ自分の歳を考えて欲しい。今年で二十七だったかな?
「やんっじゃねえよ!馬鹿姉さん、酸欠で死んだらどうしてくれんのさ!」
「姉さん?!」
フローさんが目を丸くして固まっている。あ、この表情なんかいい。
姉さんがフローさんを見て目を見開く。
「サキちゃん…!やっと友達ができたのっ?!」
「ボクはみんなからどんな目で見られてるのっ?!」
ギルドのカフェでボクの声が響きわたった。
もういやっ!なんでこんなに扱いがひどいのっ?!
『サキヤだし…。』
『サキちゃんだし…。』
「ひでええええええええ!!!」
結論
店員さんに怒られました。