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再会②

作品設定を誤って、3日ほど前に短編で出してしまいましたが、こちら連載で書きます。それほど長くはしないつもりです。

お時間ある方はお付き合いくださいませ。

白い肌、銀色の髪…

月光に照らされた面立ちは横顔だけでも整っているだろうことが分かる…

けどっ!

このスペースに入れるのは、王家かそれなりの身分の者のみ…

私は気づかれないように、そっと彼との距離を空けた。いつでも出せるようドレスの合間に隠してある短剣に手をやる。近くの騎士に目をやるが、こちらに気づいていない


「ねぇ?なにが、そんなに嫌なの?」

彼がもう一度聞いてきた

「…っ。…ここは王家のみが立ち入れるところです。名も名乗られぬ殿方に…」

「やだなぁ、そんなこと知ってるよ。」

"それを承知のうえで、名乗らないとは…やはり…"

私は身構えた。私だって多少の護身術は身に付けている。ここで大声を出してお姉様の大事な席を台無しにはできない。

「では…」

「ね!それよりさ、アレ、観に行こうよ。綺麗な月夜だしね!」

彼はそう言うと立ち上がり、私を引っ張りあげると廊下をぐんぐん歩き出した

"強い…"

「ちょ、ちょっと困ります。放して…」


「あ、ごめんね」

私の言葉に彼は歩く速度を急に緩めた。その反動で私は前につんのめりそうになった。

"ぅっ"

思わず目を瞑る

~フワッ~

痛みの代わりに私は薔薇の香りに包まれた

「クスッ 相変わらずそそっかしいね」

笑われて、目を開けると彼の腕の中だった。そっと彼の顔を見上げた


"ぅわぁ…イケメンだぁ"

不覚にもそんなことを思ってしまった

「ん?」

彼が首を傾げている

頬が赤くなってる気がして顔をそむけた

「あ、ありがとう…」

「どういたしまして」

ニッコリ笑うと、また歩き出した。今度は私の歩幅に合わせて。

手、握ったままなんですけど!?


行き着いた先は、王城のテラスの1つ。通称ローズテラス。王宮の中庭にある薔薇園で、この薔薇園は王家か関係者しか足を踏み入れられない。だから貴族だからといって誰でも知っているわけではない。存在を知ってはいても観たことはないはずだ

なぜ、そんなに厳重に管理されているかというと、ここの薔薇は新種が多い。王家に女子が加わると

(王女が誕生するか、結婚して王妃を迎えるかね)

その者の名を付した新種の薔薇が植えられていくのだ。

その薔薇園を一望できるテラス

もちろん私の名の薔薇もある


「やっぱり綺麗だねぇ…」

テラスに出ると彼は庭を覗き込んでいた。


"やっと、手を離してもらえた…"

男の人に手を握られるなんて初めてで、その感触がまだ残っている

"大きくて…温かい…"


心地よい夜風が髪をなびかせる


彼は薔薇園を眺めたまま、何も言わない


"どうやら、危険人物ではなさそうだけれど"

「ぁの…」

「ん?なに?」

「…あなた-------」私が名前を尋ねようとしたときだった

「ルイーズ様っ!!ここでしたか!」

1人の従者が入ってきた

いかがでしょうか。

現代恋愛ばかり書いてきたので、ファンタジーというか異世界というかは初挑戦です。

読んでいただきありがとうございます。 月星きつね

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