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せいかんやこう
『オイ!何時まで外を見てるつもりだ!』
スーツに宿った小煩い生物は抗議の声を上げている。
そんなこと言われても、外を見るのが今は楽しいんだから仕方ないと思う。
『オレは腹が減ったぞ!オイ!』
うるさいなあ。
『うるさいってなんだ!お前が外を見てるのが悪いんだろう!』
脳波で声を拾うというのは便利だけど、こうも突っかかられると面倒だなと思うことがある。
それでも悪いヤツじゃないし、これがあるから生きているのだし、なんだか不思議な気持ちになってくる。
僕は僕のままで居られているのだろうか。
あの日に見た星は太陽と同じように輝いてくれるだろうか。
また昔と同じように、
手を繋いでくれるだろうか。
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