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言葉の通じない世界に転生した侯爵令嬢は、気が付いたら婚約破棄されて獣人騎士の新しい夫に愛されてました  作者: ゴルゴンゾーラ三国


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 騎士団にとって訓練も大事な仕事、差し入れとは言え、サクッと用を済ませて帰った方が邪魔にならないかな、と思っていたのだが……。


『こんにちは、初めまして。君はカゼミちゃんの友達かな?』


『差し入れありがとう、大事に食べるね』


『可愛いね。誰かの身内? それか平民階級の子かな』


『おい、お前ら。そんなに一気に話しかけたら、困らせるだろ』


 ちょうど休憩時間に当たったのか、いろんな人がわたしたちに声をかけてくれる。

 結構早いスピードで話しているが、何を言っているのか聞き取れはする。ただ、話している内容を理解しようとして頭の中で少し考えないといけないので、どうしてもテンポよく会話について行けない。というかやっぱり、カゼミさん、普段からここに来ているのか……騎士団員の人たちのほとんどが、カゼミさんのことを知っているような態度だ。


『こちらはわたくしの生徒ですわ。共用語の勉強の最中ですの。確かにお友達でもありますけれど、共用語が第一言語ではありませんから、あまりまくしたてないで話してあげてくださいませ』


 カゼミさんが説明してくれた後に、『こんにちは、よろしくお願いします』と言うと、皆、笑顔で『こんにちはー』と返してくれる。先程よりも、心なしか聞き取りやすいように話してくれているように感じる。


『おや、何か賑やかと思えば……。カゼミ、来ていたんですね』


『あら、お兄様。お疲れ様ですわ』


 わたしたちに話しかけてくれた団員の方たちの後ろから、ヒスイ先生が顔を見せてくれる。今日はあそこで門番をしているわけじゃないんだ。


『こんにちは、ヒスイ先生。お元気ですか』


『はい、こんにちは。……随分と発音が上手になりましたね』


 カゼミさんが教えてくれた、挨拶のテンプレートで声をかけると、ヒスイ先生がにっこりと笑って返事をし、褒めてくれた。隙あらば褒めてくれるの、本当に兄妹そっくりというか……。


『カゼミさんの教え方が、良かったので』


『おや、そうですか? でも、アルシャさんが頑張ったからこそですよ』


 ラトソールにいる頃よりも何倍も、いや、何百倍も甘やかされて勉強をしている自覚があるからか、こうやって褒められてばかりだと、ちょっとむず痒い。ちなみにカゼミさんはカゼミさんで褒めてもらっていて、喜んでいた。


『しばらくは休憩ですから。色々と話していくといいですよ』


 ヒスイ先生がそう言うのなら、もうちょっとだけいても邪魔にならないのかな。こういうところに来るのは前世も含めて初めてだから、わたしには判断が付かない。

 でも、まあ、現場にいる人が話していってと言ってくれたのだから、お言葉に甘えようかな……?

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